5号館を出て

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2006年 06月 11日 ( 1 )

 このところ札幌は肌寒い初夏が続いているのですが、今日は昨日までの雨模様は去って、なんとか曇りで持ちこたえた日曜日でした。

 ひさびさに庭仕事でのんんびりできました。この肌寒さは、短い夏しかない北海道の植物たちにはちょっと厳しいものになりそうな悪い予感(冷害)もありますが、庭で仕事をする身にとっては涼しくてなかなか快適なものです。

 おかげで、草取りや春咲き樹木の剪定、鉢ものの植え替えなどなど、しばらく気になっていた仕事をほとんど片づけることができました。

 さて、タイトルのバックヤードとは「裏庭」という意味ですが、園芸をやっている人間にとっては人に見せる表舞台としての花壇などに対して、そこに出す前の苗や未完成の植物や、花期の終わった植物などを人目にさらすことなく管理するための「舞台裏」のことです。

 このバックヤードというものがあると、植物の管理が格段に楽になります。個人で楽しんでいる分には、別に花壇に見苦しくなった植物があっても問題はないのでしょうが、いちおう来客の目に触れる可能性が高い表の庭をそんなに乱れた状態で放置するわけにもいきませんので、人目に触れさせたくないものはどんどんバックヤードに隠居させておけばよいのです。

 臭いが出たり見た目もいただけない堆肥を作ったりすることも、人目を気にせずにできます。場合によっては、物置の代わりに使うこともできます。ただし、ものの置き場にすることはできるだけ避けるようにしないと、本来の用途である植物たちの養生の場所を圧迫してしまうことになるので気をつけなければなりません。

 庭仕事をしながら、人間生活にもこのバックヤードがあればいいのにと思っていました。

 人目にさらされずに、しばらく陰で生活しながら力を蓄えたり、充電したりできたら、いろんな意味でやり直しがやりやり易くなると思ったのです。

 日々の生活の中ではなかなか時間をかけて充電したりすることはできません。一応、制度的には有給休暇などと言うものもありますが、休暇を取るということ自体が目立つことであり、植物がバックヤードで養生するように人目に付かずに取ったりするわけにはいかないものです。

 自分の充電のためではない育児休暇ですら、それを取ることがその後のキャリアに影響してしまうという現実がある今の日本では、「しばらくバックヤードで養生してきます」ということはなかなかできない相談なのです。

 そうだとすると、バックヤードで養生しているわが家の植物たちの方が、私たちよりもずっと幸せなのかもしれないなどと考える日曜の午後なのでした。
by stochinai | 2006-06-11 23:49 | 趣味 | Comments(2)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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