5号館を出て

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2006年 08月 26日 ( 1 )

 ハカラメ(葉から芽)植物と呼ばれる多肉植物を育てています。
コダカラベンケイソウのクローン増殖_c0025115_17292310.jpg
 育てていると言っても、水もあまりやらなくて良いし(というよりは、あまりやると良くない)、一枚の葉からたくさんの芽が出てきて、それが土に落ちて新しい植物体になってどんどん増え、リッチな気分になれるので気に入っています。この木(?)の根元にも勝手に落ちて育っている新しい子供達がたくさんいます。
コダカラベンケイソウのクローン増殖_c0025115_17293316.jpg
 すべての葉の縁に新しい芽がびっしりとついてフリルのように見えますが、よく見るとなんだか変です。新しい芽にしては複雑すぎるように思えるのです。いろいろと観察してみたら、わかりました。
コダカラベンケイソウのクローン増殖_c0025115_17294595.jpg
 なんと葉から子の芽が出ているだけではなく、その子から孫の芽が出ているのです。この調子でいったら、曾孫の芽が出る可能性があるかもしれません。

 それにしても、この繁殖力はすごいです。葉を裏から見たのが下の写真です。なかなか芸術的なフォルムをしています。
コダカラベンケイソウのクローン増殖_c0025115_17295694.jpg
 下の方が葉の付け根ですが、葉にあるギザギザの凹んだとkろに小さな卵形の「芽」ができて、そこから新しい植物体が生えてきます。先に葉がはえて、しばらくすると根も出てきます。

 この植物、私は自分で勝手にコダカラベンケイソウだと決めつけていますが、子宝草とかクローンコエとか呼ばれているものと同じものか近縁のものだと思います。

 メスだけで殖えるミステリークレイフィッシュもそうですが、こんな殖え方(無性生殖)ばかりをして、有性生殖をしないで長い年月が経つと、それぞれの株(クローン)が少しずつ違うものになっていく可能性があります。生物の「種(しゅ)」の定義のひとつに、(有性生殖をすることで)お互いに持っている遺伝子が混ぜ合わされる可能性を持った集団というものがありますが、その定義に従うと無性生殖だけをする生物は、1匹が1種になってしまいますので例外規定を設けなければなりません。

 とかく生物というものは一筋縄でいかないものですが、そこがまたおもしろいところです。
by stochinai | 2006-08-26 18:07 | 生物学 | Comments(12)

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