5号館を出て

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2006年 12月 31日 ( 1 )

 実は、私は新聞とかNHKとか、インターネットの時代になって消えゆく巨人として、その後進性を批判されたり、その未来が悲観視されているメディアにかなり依存しております。

 テレビはおそらく、個人的に見ている時間の半分以上はNHKですし、いくつかのすぐれた番組の対価として受信料を払う価値はあると思っており、割引制度もありますので、年間受信料一括払いを続けております。新聞もそろそろ止めても良いと思い始めておりますが、毎日1時間以上をかけてじっくりと読ませていただいております。

 テレビに関しては、この先インターネットとの調整を続けながら、どんどん変化していくのは必然的な流れだと思いますし、放っておいても生き残りのために次々と新しい企画が出てくるものと思いますが、そうした変化への対応が遅いように見える新聞の未来についてはとても心配になっていますので、2007年への期待第2弾として新聞の未来について考えてみようと思います。

 はっきり言ってしまえば、新聞社が統廃合したり新聞の宅配制度がなくなったりすること自体は特に心配していません。というよりは、それらのことはこの先に起こるべき想定内の事態だと思っています。

 残って欲しいのは、現在の新聞社が持っている取材能力です。それ以外の評論活動に関しては、もはや新聞社の独擅場ではありませんし、むしろ新聞紙上に出てくる社説を代表とした評論は、ネット上ではもはやネタとして使われる以上の評価を受けなくなっているという現実がありますので、特に新聞にやってもらわなくても良い分野になってしまったとも言えます。

 しかし、やはり新聞とテレビが持っている一次情報を取材するシステムは、一度壊れてしまうと回復が難しいものだと思いますので、新聞やテレビと一緒に失ってしまうことは避けたいと思います。ただ、もうすでに派遣記者とかフリーの記者という存在もあるようなので、彼ら(彼女ら)が食べていけるシステムがあれば良いというふうには思います。

 さて、その一次情報を取材する機能を維持するために、新聞(社)あるいは新聞のようなシステムをどうやって残したら良いのでしょうか。

 いきなり乱暴に宅配制度を廃止するというのは難しいというか、そういうことを提案すること自体が感情的反発を生んで話が前向きに進まなくなる気がしますので、できるだけ現実的な案を考えてみました。

 まずは無料とまではいいませんが、新聞購読料を大幅に値下げすることです。それによって、購読者を飛躍的に増やすことができるでしょう。全戸に配布する能力に関しては郵便や宅配便をはるかに上回っているはずです。無料化については、ネットではすでにGoogleがモデルを出している、薄く広い広告収入を取り入れることで可能だと思います。印刷媒体でもホットペッパーなどが成功しているのですから、できないことはないと思いますが、難しいのだとしたらホットペッパー(リクルート?)を買収するか、より現実的には買収される(笑)ことが近道でしょう。

 NHKもこの方法で無料化することができると思います、画面を分割してGoogleのように枠外にコマーシャルをおくことで、薄く広い広告収入を得ることができます。

 この薄く広い広告収入制度というのは、今のように大手のスポンサーに言論統制されている、新聞社や民放の番組をもう一度ジャーナリズムの側が取り戻すためにも、是非とも実現する必要があることだと思います。

 それが成功すると、新聞購読料やNHKの受信料などは限りなく無料に近づけることができるのではないでしょうか。そして、それで無料にしきれない記事や番組に関してのみ有料化するということは、現実的な提案になると思います。新聞の場合はネットとちがって pay per view ということは難しいのかもしれませんが、たとえば朝刊は無料で夕刊は有料にするとともに、「読ませる」記事は夕刊に集中させるということもいいのではないでしょうか。

 まあ、素人の戯言の部類ではありますが、某国の教育再生会議のように提案自体が現場の皆様に迷惑をかけるというものでもありませんので、気軽に読み流していただけると幸いです。

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 さて、今年も残すところ、あと1時間足らずです。このブログも、今年になって毎週1万くらいのPV(年間にすると50万超)を頂けるようになって、大変にありがたく大きな励みになっているとともに、緊張感や責任感をともなう複雑な感情になっていることも告白しておきます。

 大学に籍を置き、生物学に関しては多少の専門的知識を持ち合わせているにせよ、毎日書き綴っている「つぶやき」の多くは素人のたわごとにすぎません。しかし、「象牙の塔」の内側にいる人間の一人が、専門の領域を一歩出るとその外側にいる大多数の人とまったく変わらない存在であるということを知っていただくということが、このブログを書き続ける目的のひとつでもありますので、恥をかくのを顧みず、今後も青臭い居酒屋談義を続けていきたいと思います。

 今年は、本当にいろいろなことがあり、あっという間に過ぎたという感覚もあるのですが、あれも今年だったのか、これも今年のことだったのかと、思い出すととても長い1年でした。それだけ充実していたということでもあります。

 実生活にしてもブログにしても、ひとえに私を支えてくれる皆様の存在があれば送ることができた1年です。ほんとうに、ありがとうございました。

 来年が、これを読んでいただいているすべての皆様にとって幸多い年になることを心から祈りながら、今年最後の送信キーを押したいと思います。

 Have a very happy New Year.
by stochinai | 2006-12-31 23:11 | コンピューター・ネット | Comments(9)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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