5号館を出て

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2007年 01月 17日 ( 1 )

 基礎生物学という、大学一年生向けの生物学の講義が本日終了しました。前期は分子細胞生物学、後期は生物多様性を中心とした「生物学入門」の講義です。

 左下にある「レーヴン・ジョンソン生物学」という翻訳本を軸にした講義なのですが、前期後期合わせても、1時間半の講義をせいぜい30回くらいしかできませんので、全57章で1000ページを越える内容を扱いきるのは無理です。おまけに下巻の翻訳が遅れており、その部分は英語本を使うことになりました。

 それで、後期を担当した我々3名は、ノートなどを取らななくても良いので講義の内容を盛りだくさんにするという方針で臨み、パワーポイントを中心にしたビジュアル講義をやってみました。

 平均的に見て、1回の90分の講義の中で50枚から100枚のスライドが使われることになりますので、学生からは「楽しく話を聞けるのですが、振り返ってみると内容を思い出せない」という声が多かったので、講義終了後はパワーポイントファイルをウェブで見ることができるようにしておきました。

 この講義にはもうひとつの特徴があって、「特色ある教育プログラム(特色GP)」というプロジェクトの中で、大規模教室で理科初習者に対してどのくらい効果的な講義ができるかというパイロット授業でもありました。というわけで、学生数は210名くらいおります。

 今年で3年目のパイロット授業で、昨年度からウェブでパワーポイントを公開していたのですが、昨年は復習のためにウェブにアクセスした学生は、延べ人数でも150名くらいだったような記憶があります。

 それが、今年は今日の試験日までの1ヶ月間に、延べ人数で432名、ファイルアクセス数がなんと4760に達しました。
e-learningに慣れてきた学生_c0025115_21365075.jpg
 これがそのアクセス状況を示すグラフなのですが、試験直前の今朝までの3日間だけで延べ人数が220名でファイルアクセスが2929でした。これは、ほぼ受講者全員がひととおりすべての講義のパワーポイントファイルを見直したと考えることができる数字だと思います。

 講義の前に様子を見てみると、結構多くの学生がファイルをプリントアウトしたものを持って最後のチェックをしていました。これなら、講義中に資料を配付しなくても良いのかもしれないとさえ感じました。

 学生がこれほど素直にウェブによる復習に反応してくれたのはちょっと意外でしたが、彼らは高校で情報教育を受けてきていることなどを考え合わせると、大学でも講義の携帯を考え直す必要は多分にありそうだということを感じさせれられるエピソードでした。

 答案をざっとみたところでは、簡潔ながらもそこそこに理解していることを感じさせられるものが多く、ちょっとうれしく思っているところです。
by stochinai | 2007-01-17 21:50 | 大学・高等教育 | Comments(8)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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