2007年 08月 26日 ( 1 )
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2007年 08月 26日
大停電
8月の最終日曜日は恒例になった全学大停電の日です。朝8時から午後6時までの10時間という長時間で真夏ですので、冷凍・冷蔵関係がもっとも大きな影響を受けます。各研究室では昨日の午後に大量のドライアイスを受け入れ、停電が始まる直前までディープフリーザーに保存しておき、今朝の停電開始とともにフリーザーや冷蔵庫に投入して、一日をしのぐというわけです。密閉された冷凍庫の中ではドライアイスは意外なほど持つもので、停電が終わった時点で確認してみると、いつも半分くらいは残っています。
停電の間は、大学にいてもひなたぼっこくらいしかできませんので、ほとんど人がいなくなり学内にいるのは観光客だけという感じです。
研究室の冷凍・冷蔵関係や連続運転している機械の再立ち上げに関してはすべて私がタッチしなくてもきちんとやってくれるのですが、私が管理しているウェブサーバーとメールサーバーに関しては、やはりちょっと気になりますので立ち上がりを確認するために停電が終わる頃に大学へ出かけました。
ウェブサーバーは昨夜遅くにリモートでダウンしておいたのですが、メールサーバーはギリギリまで落とさずにおきたいという気持ちもあって、早朝に落とせばいいかと思って夜には落とさずにおいたのですが、なんと気が付いた時には学内ネットワークにアクセスできない状況になってしまっていました。サーバーが動いている最中に停電が始まってしまうと、最悪の場合にはファイルシステムが壊れることがあります。実際、なんどかそういう経験をしたことがありますので、今日はそれが一番の心配事でした。
というわけで、ちょっとドキドキしながら通電再開を待っていましたら、ほぼ6時ぴったりに回復しました。この恒例行事が始まった当初の頃は、なかなか時間通りに始まらなかったり、時間前に始まったりということもあったのですが、ここ数年は時間通りに再開しているようで、技術も停電に関するソフトの面でも進歩していることを感じさせられます。
さて、問題のメールサーバーの方ですが、電源投入してみたところ驚くほど何事もなく立ち上がってくれ、ちょっとびっくりするほどでしたが、ホッとしました。
思えば、このメールサーバーもウェブサーバーも、大学はインターネットとつながった学内ネットワークを張り巡らせてくれただけで、後は何もしてくれなかった時代にこれでは世界に取り残されると思った我々が学科単位で勝手に立ち上げたものなのですが、今や情報基盤センター(旧大型計算機センターなど)や理学部がメールサービスやホスティングサービスをやってくれる時代になり、無理をして維持し続ける必要はないと思うのですが、サービスの移行をするためにはユーザーに対する教育及びケアをしなければならず、それをやるかサービスの維持をするかという選択を迫られるくらいなら、このままサービスを続けた方が楽という私の個人的判断で続けているというのが実情です。
それにしても、このサーバーの管理はまったくのボランティア(無償)で無期限委託されている業務であるというところが、いかにも大学らしいですね。もちろん、いやならやめれば良いのですが、私がやめるといわゆる「情報弱者」の方々だけが被害者になってしまうという構造も、いかにも日本的だなあと思いつつも、ズルズルと10年以上もボランティアサービスを続けている私なのです。とは言っても、いつまでも続けていると私が辞める時にいきなりサービスがなくなってしまうということになりますので、ゆっくりと縮小させながら廃止しようと思っております。
電気のなくなった大学を眺めながら考えたことがひとつあります。ほとんどの理科系の研究は電気なしにはできないかもしれないけれども、教育ならば電気がなくてもできるような気がしました。このあたりに教育の本質を考える鍵がありそうです。
停電ひとつでも哲学的(?)にさせてくれるのも、大学の雰囲気というものかもしれません。
停電の間は、大学にいてもひなたぼっこくらいしかできませんので、ほとんど人がいなくなり学内にいるのは観光客だけという感じです。
研究室の冷凍・冷蔵関係や連続運転している機械の再立ち上げに関してはすべて私がタッチしなくてもきちんとやってくれるのですが、私が管理しているウェブサーバーとメールサーバーに関しては、やはりちょっと気になりますので立ち上がりを確認するために停電が終わる頃に大学へ出かけました。
ウェブサーバーは昨夜遅くにリモートでダウンしておいたのですが、メールサーバーはギリギリまで落とさずにおきたいという気持ちもあって、早朝に落とせばいいかと思って夜には落とさずにおいたのですが、なんと気が付いた時には学内ネットワークにアクセスできない状況になってしまっていました。サーバーが動いている最中に停電が始まってしまうと、最悪の場合にはファイルシステムが壊れることがあります。実際、なんどかそういう経験をしたことがありますので、今日はそれが一番の心配事でした。
というわけで、ちょっとドキドキしながら通電再開を待っていましたら、ほぼ6時ぴったりに回復しました。この恒例行事が始まった当初の頃は、なかなか時間通りに始まらなかったり、時間前に始まったりということもあったのですが、ここ数年は時間通りに再開しているようで、技術も停電に関するソフトの面でも進歩していることを感じさせられます。
さて、問題のメールサーバーの方ですが、電源投入してみたところ驚くほど何事もなく立ち上がってくれ、ちょっとびっくりするほどでしたが、ホッとしました。
思えば、このメールサーバーもウェブサーバーも、大学はインターネットとつながった学内ネットワークを張り巡らせてくれただけで、後は何もしてくれなかった時代にこれでは世界に取り残されると思った我々が学科単位で勝手に立ち上げたものなのですが、今や情報基盤センター(旧大型計算機センターなど)や理学部がメールサービスやホスティングサービスをやってくれる時代になり、無理をして維持し続ける必要はないと思うのですが、サービスの移行をするためにはユーザーに対する教育及びケアをしなければならず、それをやるかサービスの維持をするかという選択を迫られるくらいなら、このままサービスを続けた方が楽という私の個人的判断で続けているというのが実情です。
それにしても、このサーバーの管理はまったくのボランティア(無償)で無期限委託されている業務であるというところが、いかにも大学らしいですね。もちろん、いやならやめれば良いのですが、私がやめるといわゆる「情報弱者」の方々だけが被害者になってしまうという構造も、いかにも日本的だなあと思いつつも、ズルズルと10年以上もボランティアサービスを続けている私なのです。とは言っても、いつまでも続けていると私が辞める時にいきなりサービスがなくなってしまうということになりますので、ゆっくりと縮小させながら廃止しようと思っております。
電気のなくなった大学を眺めながら考えたことがひとつあります。ほとんどの理科系の研究は電気なしにはできないかもしれないけれども、教育ならば電気がなくてもできるような気がしました。このあたりに教育の本質を考える鍵がありそうです。
停電ひとつでも哲学的(?)にさせてくれるのも、大学の雰囲気というものかもしれません。
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by stochinai
| 2007-08-26 23:54
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