5号館を出て

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2007年 09月 25日 ( 1 )

 学会から帰ってみると、サラセニアの花が散っていました。花びらがなくなってみると、花の構造がはっきりと見えてくるのですが、その雌しべの形を見て驚かされました。
驚くべきサラセニアの雌しべ_c0025115_21364340.jpg

 花が咲いたばかりの時に、花びらの中から顔をのぞかせていた緑色のものが、なんと雌しべの先(柱頭?)だったことがわかります。その写真を再掲します。
驚くべきサラセニアの雌しべ_c0025115_09434.jpg
 雌しべの根元のふくらが子房だと思いますが、その横に枯れて落ちそびれた雄しべがついています。花弁は残っていませんが雄しべと同じところからその外側にありました。これで、雌しべ、雄しべ、花弁の関係が非常にはっきりとわかります。

 この花は虫媒花なのだそうで、花弁と雌しべによって作られた「部屋」の中に雄しべがあり、そこに虫が入ってきて蜜や花粉を集めて出ていく場所は、のれんのように垂れ下がった花弁のすき間から突き出た雌しべの頭ということで、効率的に授粉が保証される構造になっていることが良くわかります。

 「進化の巧み」としか言いようのないたくさんの虫媒花を見るたびに驚かされるものですが、このパターンのものは始めて見ました。実際に虫が潜り込むところを見てみたいものです。


 ここに花の断面を示した写真があります。


 と思ったら、Wikipediaにはもっとはっきりと示された写真がありました。図をクリックするたびに2回大きくなりますので、じっくりとご覧下さい。

by stochinai | 2007-09-25 21:56 | 趣味 | Comments(2)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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