2007年 10月 08日 ( 2 )
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2007年 10月 08日
秋の赤い実
これは先週金曜日、S医大での講義の帰り道に農学部の横で拾ったモクレンの実です。

乾燥すると皮がはじけて中からオレンジ色の実が飛び出してくるのですが、その実が一本の糸で本体とつながっていてなかなか散乱しないところがおもいしろいです。

こちらは我が家の庭にある、モクレンに比べるとずっと小さいですが、はるかに赤みの強い実です。

ずっとマユミの仲間だとは思っていたのですが、改めて調べてみるとどうやらコマユミに近いニシキギ科のニシキギだそうです。紅葉した葉もきれいです。

最後にもうひとつ、この時期になると欠かせないオレンジ色のカボチャです。

ハロウィーンの頃、札幌では初雪が降ります。
秋にはオレンジ色が似合いますね。





秋にはオレンジ色が似合いますね。
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by stochinai
| 2007-10-08 22:50
| 趣味
|
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2007年 10月 08日
今ここにいるポスドクをどうする 【追記あり】
約束通り viking さんが、「今の問題はどうするんだ?」ということについての続編を書いてくださいました。
ドクター・ポスドク問題への奇策(2):給与水準を引き下げて財源を確保し、代わりに全てのポストを永遠に更改可能とする
【追記:10月9日】viking さんが完結編を書かれました。
奇策と現実:悪貨は良貨を駆逐する:「コメントアウト」されている文章を読みたい方は、「ソースを表示する」と見えます。
【追記:10月9日ここまで】
今回も前回と同様の大作なので、是非とも原文をお読みいただきたいのですが、基本的にはポスドクから教授までのすべての研究職を再任可能な任期制にすることと、年齢制限を撤廃すること、降格人事も可とすること、研究者のポストを増やすために給与水準を引き下げることなどが骨子となっています。
任期制に関しては、さすがに研究者でもある viking さんですから、3年などという非現実的なことではなく、教授クラスで最高が15年、準教授クラスで10年、ポスドククラスでも5年を提案されています。私は、この提案のように大学を含む日本の研究期間のすべてが一斉に任期制を導入するということならば、賛成できます。
同じように、教授・准教授などのポスト降格もあり得ていいとは思います。また、歳を取ってきて今までと同じように働けなくなったら給料が下がることがあってもいいし、週に3日はこの大学、残りの2日はこの企業というような働き方もあって良いと思います。その事が、結果的にポスドクの方達の働く場の確保につながってポスドク問題が解決するのみならず、正しい大学改革になると思います。
というわけで、私個人としては viking さんの提案に共感するところが多いのですが、この提案を現実に移そうとする時にさまざまな困難が予測されます。教員の任期制にしても教員のすべてに一斉に適用されてこそ意味があるのに、現実にはそうなりませんでした。一部の大学では原則的にすべての教員となっているところもあるようですが、任期制の趣旨が骨抜きにされ教授や准教授を除き助教やポスドクにのみ任期制を導入したところが大多数でしたので、注意が必要です。
そのためにも、こうした人事問題の改革のためには、viking さんもおっしゃるように「人事権はラボヘッドではなく、人事関係の事務部局が持つ」ということがとても重要なポイントになります。たとえ教授や准教授にも任期制が導入されたとしても、その教授や准教授の再任などを審査するのが仲間である教授や准教授というのでは、とても公平な人事が行われないだろうという外部からの疑惑に応えることはできないと思います。
というわけで、「今ここにいるポスドク」の皆さんをどうするということに関して、とりあえず実現可能なポスドク問題対策として私が考えるのは、やはりポスドクの年齢制限の撤廃(というか禁止)がもっとも現実的なのではないかと思います。パーマネントな研究職の絶対数が限られていて、その何倍ものポスドクが存在している以上、一生ポスドクとしてでも研究を続けたいという希望がかなえられる道が確保されていてしかるべきだと思います。ただし、ポスドクという地位が(経済的に)あまりにも心地が良いと流動化の妨げになる可能性もありますので、研究を続けられるポスドクという地位にいる「代償」として、給料は少し安く設定しておいた方がいいのかもしれないと思います。PIになるか、企業の研究職に移ることができれば、より良い生活ができるということであれば、ポスドクに安住しようとする人もそう多くはならないでしょう。
とまあ、我々が辺境のブログでこうした提案をしてみたところで、それが今すぐに実現するわけもないのですから、まことに心は痛みますが、ポスドクの皆さんはやはり日々自助活動を続けるしかないという状況は変わりません。そうした中で、ポスドクの皆さんへ大々先輩である日々是好日さんからのエール「拝啓博士浪人どの」も寄せられておりますので、是非お読み下さい。
そして今一度、その中にある「『天は自ら助くる者を助く』を銘とすべし」という言葉を噛みしめ、気分を新たにがんばりましょう。
ドクター・ポスドク問題への奇策(2):給与水準を引き下げて財源を確保し、代わりに全てのポストを永遠に更改可能とする
【追記:10月9日】viking さんが完結編を書かれました。
奇策と現実:悪貨は良貨を駆逐する:「コメントアウト」されている文章を読みたい方は、「ソースを表示する」と見えます。
【追記:10月9日ここまで】
今回も前回と同様の大作なので、是非とも原文をお読みいただきたいのですが、基本的にはポスドクから教授までのすべての研究職を再任可能な任期制にすることと、年齢制限を撤廃すること、降格人事も可とすること、研究者のポストを増やすために給与水準を引き下げることなどが骨子となっています。
任期制に関しては、さすがに研究者でもある viking さんですから、3年などという非現実的なことではなく、教授クラスで最高が15年、準教授クラスで10年、ポスドククラスでも5年を提案されています。私は、この提案のように大学を含む日本の研究期間のすべてが一斉に任期制を導入するということならば、賛成できます。
同じように、教授・准教授などのポスト降格もあり得ていいとは思います。また、歳を取ってきて今までと同じように働けなくなったら給料が下がることがあってもいいし、週に3日はこの大学、残りの2日はこの企業というような働き方もあって良いと思います。その事が、結果的にポスドクの方達の働く場の確保につながってポスドク問題が解決するのみならず、正しい大学改革になると思います。
というわけで、私個人としては viking さんの提案に共感するところが多いのですが、この提案を現実に移そうとする時にさまざまな困難が予測されます。教員の任期制にしても教員のすべてに一斉に適用されてこそ意味があるのに、現実にはそうなりませんでした。一部の大学では原則的にすべての教員となっているところもあるようですが、任期制の趣旨が骨抜きにされ教授や准教授を除き助教やポスドクにのみ任期制を導入したところが大多数でしたので、注意が必要です。
そのためにも、こうした人事問題の改革のためには、viking さんもおっしゃるように「人事権はラボヘッドではなく、人事関係の事務部局が持つ」ということがとても重要なポイントになります。たとえ教授や准教授にも任期制が導入されたとしても、その教授や准教授の再任などを審査するのが仲間である教授や准教授というのでは、とても公平な人事が行われないだろうという外部からの疑惑に応えることはできないと思います。
というわけで、「今ここにいるポスドク」の皆さんをどうするということに関して、とりあえず実現可能なポスドク問題対策として私が考えるのは、やはりポスドクの年齢制限の撤廃(というか禁止)がもっとも現実的なのではないかと思います。パーマネントな研究職の絶対数が限られていて、その何倍ものポスドクが存在している以上、一生ポスドクとしてでも研究を続けたいという希望がかなえられる道が確保されていてしかるべきだと思います。ただし、ポスドクという地位が(経済的に)あまりにも心地が良いと流動化の妨げになる可能性もありますので、研究を続けられるポスドクという地位にいる「代償」として、給料は少し安く設定しておいた方がいいのかもしれないと思います。PIになるか、企業の研究職に移ることができれば、より良い生活ができるということであれば、ポスドクに安住しようとする人もそう多くはならないでしょう。
とまあ、我々が辺境のブログでこうした提案をしてみたところで、それが今すぐに実現するわけもないのですから、まことに心は痛みますが、ポスドクの皆さんはやはり日々自助活動を続けるしかないという状況は変わりません。そうした中で、ポスドクの皆さんへ大々先輩である日々是好日さんからのエール「拝啓博士浪人どの」も寄せられておりますので、是非お読み下さい。
そして今一度、その中にある「『天は自ら助くる者を助く』を銘とすべし」という言葉を噛みしめ、気分を新たにがんばりましょう。
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by stochinai
| 2007-10-08 21:27
| 科学一般
|
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