5号館を出て

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2008年 07月 04日 ( 1 )

 久しぶりに、山田ズーニーの「大人の進路教室。」を紹介します。今回は、女性で妻であり母でもある博士の方が登場しています。私も良く読ませていただいているブログである理系兼業主婦日記のpollyannaさんです。

 山田ズーニーさんの「おとなの進路教室。」に出演しています

 博士の進路については、ここでもさんざん議論されてきております。博士というものの実態を知っている人も、ほとんど知らない人も、博士になるということは厳しい状況に置かれるのと同義だということが、非常に残念なことですが日本全体の共通認識になってしまっているのが現状だと思います。

 そして、そのことが博士を目指そうという若い人達の意気をそぎ、研究現場の停滞につながってきていることも、現実として感じています。それにもかかわらず、未だに博士をどう育て、どう社会が受け入れているのかということについての処方箋も書かれていないというのが、日本の高等教育・科学政策の現実ではないでしょうか。

 それが現実である以上、博士になった人も、これから博士になろうと思う人も、すべて自分の力で「博士の生きる道」を拓いていくしかないのが、日本の博士というものに思われます。

 しかし、実はこれは我々が博士や研究者を目指した30年前と同じ状況であるとも言え、大学院が重点化され、大学院生が倍増し、ポスドク1万人計画が達成された、という歴史が単にバブルであったということがはっきりしたということだけなのかもしれません。

 30年前、「末は博士か大臣か」と言われていた時代でさえ、博士になるということは世を捨てて霞を食べる生活に近いものを意味していたと記憶しています。当時、博士になるということは経済的成功を捨てるということと同義でした。もちろん、それと引き換えに好きなだけ学問をする自由を手に入れることはできたので、ある意味幸せな時代であったこともまた事実です。

 話がそれてしまいました。山田ズーニーの大人の進路教室に戻ります。

 第二十二章 「研究」を仕事にしますか?
Lesson85 文系か?理系か?決められなかった ポッドキャスト 7月3日 放送済み
Lesson86 研究を仕事にする 7月10日
Lesson87 妻として母として、そして自分のやりたいことをやるための転職 7月17日
Lesson88 文系理系の橋渡しをしたい 7月24日

 「研究を仕事にしたい」という学生がたくさんいます。でも授業料を出して大学でする学問と、仕事として研究をすることは、どうちがうのでしょうか? 藤井由紀子さん(32歳)は、理系の研究者として食品会社に勤務していました。しかし、研究生活と育児や家事との両立を考え、思い切った転職をします。「これから研究を仕事にしようか、どうしようか」、「研究をするにしても大学に残るか、民間か」と迷っている人にも、ぜひ聴いてほしい回です。
 まだ、1回目しかポッドキャストされておりませんが、今博士(後期)課程にいる人、博士課程にはいろうかどうか悩んでいる人、博士課程を出てポスドクをしている人、博士になって企業へ就職した人、そういう人ならば、男性・女性を問わず「わかる、わかる」という話が満載です。

 自分と同じことを考えて悩み、がんばっている博士や大学院生が何万人、何十万人もいるのが今の日本だということが実感できるのではないでしょうか。

 間違いなくこれからの日本を作っていく中核になるべき人である皆さんが活躍するための「ブレーク・スルー・ポイント」を発見するためのインスピレーションがもらえるかも知れません。

 「特効薬ではありません、でも、自分の考えを引き出すのに良く効きます」

 是非ともお聞き下さい。
by stochinai | 2008-07-04 20:37 | 科学一般 | Comments(3)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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