5号館を出て

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2008年 07月 05日 ( 1 )

 朝日コムに、お粗末な日経記者の事件が報道されています。

 日経記者が「ばか者」メール NHK訴訟巡り市民団体に
 NHKの番組が放送直前に改変されたとして、取材を受けた市民団体がNHKなどに損害賠償を求めた訴訟で敗訴したことを受け、日本経済新聞社の記者が匿名で、この団体に「取材先の『期待』に報道が従うわけないだろ」「あほか」などとする電子メールを送っていたことがわかった。
 匿名の電子メールというのは、身元が明らかにできないもののはずで、どうしてばれたのか気になりました。

 同じ記事の中に、被害者が「電子メールのアドレスが日経のものだったため、日経に確認した」と書いてありますので、送信者のアドレスが相手に届いていたように読めますが、それなら「匿名」とは言えないと、不審に思えます。ところが、その後を読むと「記者はバウネットのホームページを通じて個人的な意見を書き送った、と説明し」ていると書いてありますので、「匿名」でありながら「アドレス」が割り出された経緯が納得できました。

 要するに、この記者は相手のホームページにある「メールフォーム」の中に匿名で相手を罵倒する失礼なメールを送ったのですが、日経の社内にあるコンピューターからその書き込みを行ったために、受け取った側に使ったコンピューターのIPアドレスが知られてしまったということだと思います。その機能さえサービスされていれば、IPアドレスが日経のものかどうかを調べることはとても簡単で、Wikipediaなどでは書き込みをした人のアドレスが機関のLANからのものである場合には、どこから書き込みがあったか公開されるしくみもありますので、新聞記者ともあろうものがその程度のコンピューター・リテラシーをもっていなかったということには、あまりにも馬鹿なメールを書いたこととともに、なんともあきれてしまいました。

 もっとも、この場合は記事を書いた朝日新聞の記者の方も事件の詳細を理解していないようにも思われ、実は日本の新聞記者のかなりの数がその程度のコンピューター・リテラシーしかないということなのかもしれません。一般人ならば、わからないでもないですが、新聞記者がこれでは日本の将来が不安になります。

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 それとは直接の関係はないのですが、2日ほど前の日経ネットに我々にとってはとてつもないニュースが載っていました。

国立大運営費、学部ごと評価し交付金に差 文科省方針
 文部科学省は国立大学の運営費交付金について2010年度から、教育や研究の実績を学部ごとに評価して交付金の配分額に差を付ける方針だ。交付金を一律に年1%削減する現行制度を見直し、大学ごとに削減率を変えることも検討する。
 いよいよ、国立大学の整理が始まるという、結構大きなニュースだと思うのですが、他の社から追随した記事がでてこないところをみると、日経の記者だけに特別にリークされた「文科省関係者」の情報なのかもしれません。

 現在、法人化の時に出した中期目標の中間評価(期間評価)が行われているところですから、評価に追われてひいひい言っていた国立大学の方々は、この話を聞いて背筋が寒くなっていることと思います。現在は、どこの大学も一律に毎年1%ずつ交付金が削減されていますので、このままいくとすべての大学が一様に立ちゆかなくなるのは目に見えていたのですが、それを「評価」の名の下に差を付けていくということは、早くつぶれる大学を決めていくということになります。

 こんな大きなニュースをリークしてもらえるということは、文科省など官庁内部に太いパイプを持っているのが日経ということなのでしょうが、上に書いたようなお粗末な事件を起こす記者と、日本の将来を左右する重大なニュースをリークしてもらう記者が同じ社にいるということはどのように理解したら良いのでしょうか。

 レベルの下がったいいかげんな記者にでも、重大情報が流されるのが「この世界」なのでしょうか。
by stochinai | 2008-07-05 22:48 | つぶやき | Comments(12)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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