5号館を出て

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2009年 06月 04日 ( 1 )

バチカンはGM作物を支持

 キリスト教のことは良くわからないのですが、バチカンのベネディクトXVI世の元にある科学アカデミー(the Pontifical Academy of Sciences)が、世界の上と貧困を救うために遺伝子組み換え作物(GM作物)を支持することを決定したとのニュースが飛び込んできました。
バチカンはGM作物を支持_c0025115_219072.jpg
© PhotoXpress.com

 ソースは NewScientist の Science in Society です。

Genetically modified crops get the Vatican's blessing

 5月の15日から19日まで開かれた研究集会の要旨集がウェブで公開されています。これは、素晴らしいことだと思います。

Transgenic Plants for Food Security in the Context of Development (pdfファイル)

 世界から参加した科学者が顔写真付きで紹介されていますが、残念ながら日本の科学者は加わっておりません。科学者達の出した結論はGM作物は安全だということで、環境のサステナビリティにも貢献するとしています。この決定は、昨年の4月にヨハネスバーグで開かれた世界銀行と世界食料機構が主催した国際会議(International Assessment of Agricultural Knowledge, Science and Technology for Development )で、GM作物を飢えの解決策にはしないと結論したこととは正反対だというところも興味深いです。

 私の素人考えだと、キリスト教では神が作られた生物を遺伝子操作して改変するなどということを許すはずはないと思っていたのですが、この会議がGMは多国籍企業が世界の農業を支配し、貧しいものをさらに圧迫すると言って反対している教会内の勢力を排除して行われたという説もあるようで、ローマ法王庁といえども「政治的陰謀」が渦巻いているというのは、生身の人間っぽくてちょっといい話かもしれません(笑)。

 とは言え、参加者もそのことは配慮したのか、現在のGM作物に対する規制が厳しすぎることが、そうした大企業の独占を許すことになっていることも避難しているとのことで、なかなか良いバランス感覚も示しています。

 ところで、イギリス国教会は昨年、ダーウィンの進化論を否定して彼の人権を傷つけたことに対して謝罪したようですが、ローマ法王庁はダーウィンあるいは生物の進化に対してどのようなスタンスでいるのでしょうね。

 ちょっと気になりました。
by stochinai | 2009-06-04 21:35 | つぶやき | Comments(2)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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