5号館を出て

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2009年 07月 13日 ( 2 )

カエルも月夜に生殖する

 ヒトの出産にも影響があると言われる月の満ち欠けですが、ゴカイやサンゴ、カニなどいろいろな動物が満月の日に生殖をする現象が知られています。潮の干満も月の引力に支配されていますので、海に住む生物の生殖が月の周期と関係するのだと、私もなんとなく信じ込んでいたところがあります。

 ところが、今日のBBCアースニュース「両生類も満月の下で生殖する」を見て、その考えが狭い先入観にとらわれたものだと反省しているところです。

Amphibians mate under a full moon

 イギリスの動物学者である Rachel A. Grant さんは大学院生の時、イタリアでサンショウウオの研究をしていましたが、ある満月の夜に道路一面に歩くガマに出会ったそうです。その時は、単なる偶然だと思ったそうですが、翌月になって毎晩同じ道を通ってフィールドに通っていた時に、月が満ちてくるにしたがって道路にいるガマの数が増え、満月にピークに達し、その後だんだんと減っていくという現象を確認できました。そうしたデータなどをまとめた論文がこちらです。

Animal Behaviour (Article in Press),
doi:10.1016/j.anbehav.2009.05.007

The lunar cycle: a cue for amphibian reproductive phenology?


 ガマ(Bufo bufo) だけではなくトノサマガエル(Rana temporaria) などについてのデータも整理してみると、いずれも満月のあたりに卵を産むことが確認できたということです。
カエルも月夜に生殖する_c0025115_19564755.jpg
© PhotoXpress.com 

 たとえばこんな風にオスのガマがメスに抱きつくのは、満月からその直後であることが次の図で示されています。
カエルも月夜に生殖する_c0025115_19581294.jpg
 カエルだけではなくイモリの行動にも月齢との関係をうかがわせるものがあったと言っていますが、カエルほどはっきりした傾向は見られなかったようです。

 また、歴史的資料によればジャワのガマ(Bufo melanostictus) も満月の近くに産卵するという記録もあるそうです。

 月齢と関係して、夜の明るさだけではなく、重力や地磁気が微妙に変化しますので、野生動物がそうした変化に影響されることはむしろ当たり前なのかもしれません。

 日本のカエルも調べてみれば、確実に何か出そうですね。どなたか、調べてみませんか(笑)。
by stochinai | 2009-07-13 20:10 | 生物学 | Comments(7)
 国際宇宙ステーションにいる若田さんを迎えに行くことになっているスペースシャトルの打ち上げが1ヶ月遅れになっていたのですが、いよいよ日本時間での今朝打ち上げという段になっていたところが、またまた現地の悪天候によって1日延期になりました。

 報道によれば現地で雷が発生しているとのことですが、このサイトで見られる写真(Photo credit: Gene Blevins/LA Daily News)によればなんとシャトルの打ち上げ台の先端にあるポールにも落ちています。

Lightning delays Endeavour launch

 遠くに落ちているうちは、なかなかきれいな眺めですが、だんだんと近づいてきて、ついに発射台にも落ちたようです。

 まあ、避雷針になっているでしょうから全然問題はないのでしょうが、怖い写真ですね。

 こちらには動画もあります。

 明日は天候が回復して、無事にうち上がって欲しいものです。
by stochinai | 2009-07-13 19:20 | 科学一般 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


by stochinai