5号館を出て

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2009年 07月 15日 ( 1 )

 聞くところによると、本学で設定した教員免許更新の実験講座にも応募が極端に少なかったというようなので、先生達はあまり積極的ではないのだろうと思っていたのですが、案の定というニュースです。

教員免許更新、大学講習ガラガラ 228講座中止に(朝日コム)

 教員免許更新制は安倍晋三政権の時に、教育再生会議が提言してバタバタと決められたものです。政権崩壊とともに教育再生会議も静かになってしまった現在では、文科省ですらその推進に意欲を持っていないという噂も聞きます。

 さらに昨年度は試行期間ということで、全国の大学で無料で講習が開催されており、有料になった今年受けるくらいなら昨年のうちに受けてしまおうという先生が多かったので、昨年は無料のところはどこでも何倍という狭き門で受講者制限をしていたようです。

 そのせいかどうか、今年は「15日現在で39大学が計228の講習の開催を中止した」とのことです。全国で毎年約10万人の教員が対象になるということなので、その方達が適切に割り振られていればこのようなことはなかったのだと思いますが、これも聞くところによると、文科省も各地の教育委員会もぜんぜんやる気がないのだそうです。
文科省は制度開始に当たって全国の大学にできるだけ多くの講習を開くよう協力を呼びかけてきた。しかし、各地の受講予定者数に対し、大学側がどれぐらいの講習の数を設けるのが適正か考えず、任せきりで十分に調整しなかったため、こうした状況を招いたとみられる。
 最近の大学は素直ですから、文科省がやれと言えば(たとえ「喜んで」ではなくとも)進んでやりますので、こうした事態は予想されたことです。

 各地の教育委員会もやる気がなさそうなのですが、文科省では「今後は地域での量的な調整も含め、教育委員会と大学の情報交換をより進めるようお願いしたい」と言っているようなのです。ということは文科省はやっぱりやる気がないということですが、今はあまりかかわっていない教育委員会に動けと命令したようですから、来年度からはちょっと変わるかもしれません。

 しかし、10年に1回ほんの30時間の講習などを受けることが、教員免許更新という意味において、どれほどの意味があるのかと疑問に思う人が多くいても不思議はありません。しかも休暇を取って自腹で受講しなければならないので、「よしやってやろう」というモチベーションがわかないのも無理ないように思えます。

 また、これは私の個人的感触ですが、安倍政権の時に明らかに思いつきのように実行が決められたこの制度なので、政権交代とともに「廃止」になることを期待している人も多いのかもしれません。

 というわけで、一応本格稼働の初年度からこれでは、先が思いやられます。

 教職員の方々は、衆議院選挙のマニフェストに教員免許更新制度廃止をうたった政党に投票するという圧力をかけてみてはどうでしょうか。
by stochinai | 2009-07-15 19:00 | 教育 | Comments(1)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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