5号館を出て

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2009年 11月 23日 ( 2 )

 一昨日のニュースで、国内で新型インフルエンザのワクチンを接種をした人のうち21例の死亡が確認されているということです。毎日jpの記事から引用します。
 厚労省によると、16日までに寄せられた副作用報告は約450万件の接種に対し877件、このうち入院相当の重い副作用は0・002%(10万件に2件)の68件。20日までに報告された死亡21件のうち調査中の2件を除く19件は、基礎疾患のある50~90代。
 もちろん、21人のすべてが新型インフルエンザワクチンの接種後に亡くなられているわけですが、そのうち強い因果関係が疑われている方も4名おられるとのことです。

 季節性のインフルエンザワクチンでも副作用があり、今回の新型インフルエンザに対するワクチンが特に副作用が強いというわけではなさそうですが、普段の季節性ならばワクチンを打たないという方でも、新型に対しては打った方が良いのではないかという「雰囲気」がありますので、ここは一呼吸おいて判断をすべきところです。
インフルエンザも怖いがワクチンも怖い_c0025115_21282866.jpg
(C) photoXpress (イメージです。)

 巷では新型インフルエンザワクチンが不足しており、基礎疾患のある方や妊婦の方が優先で、次に児童・生徒などということになっていると言われると、基礎疾患のある方は、このワクチンを打たなければインフルエンザにかかってひどいことになるのではないか、という恐怖感をあおられているのではないかと心配です。

 しかし一方では、インフルエンザワクチンを打った後になくなった方のほとんどが基礎疾患のある中高年ということになっておりますので、その方々は「いったいどうしたら良いのか」とお困りではないでしょうか。

 今回の新型インフルエンザとの関連が疑われてなくなった日本の方は、11月16日現在で(疑わしい例も含めて)厚労省へ連絡があったのが63例のようです。正確な数値はわからないのだと思いますが、国立感染症研究所(IDSC)のデータによれば、7月上旬から10月末までのインフルエンザの罹患数は431万人で、大半は新型と思われるとのことですので、だいたい500万人くらいの方が罹患して60人くらいの方がなくなったという粗い値が出ます。

 つまり、ワクチンは450万人で20人くらい、インフルエンザは500万人で60人くらいが死亡する恐れがあるということになります。

 もちろん、ワクチンを打たなかった場合よりも打った場合のほうがインフルエンザによる死亡率は下がることが期待されますが、ワクチンを打った場合は、ワクチンによる死亡率が上がることもまた事実です。

 悩みますね。単純に考えると、インフルエンザもワクチンもどちらも「危険」に思えます。

 こちらの小児科医さんのブログによりますと、季節性インフルエンザの死亡率が1万人に一人なのに対して新型の方は現在までのところ10万人に一人ということだそうです。

 新型インフルエンザ31「新型インフルエンザの死亡率」

 だったら、季節性インフルエンザに対してと同じようなスタンスでワクチンに向かえば良いのではないでしょうか。

 また、昨日あたりから騒ぎになっているカナダでのワクチンの副作用についても、同ブログに興味深い情報があります。
カナダでは、アジュバント入りワクチン(グラクソ製)を使っている。アジュバント入りは妊婦に対する安全性確立していないので、妊婦用としてアジュバント無し(非添加)ワクチン接種することにし、グラクソ社に対しアジュバント添加しない製品をオーダーするも入荷不可ということで、カナダ政府はオーストラリア政府に頭を下げて購入(CANADA EAST :Federal government buying unadjuvanted vaccine from Australia for pregnant women 2009.10.26)
 アジュバントという免疫刺激を増強する補助剤入りのものは日本でも輸入することになっているようですが、考え直したほうが良いのかもしれません。

 厚労省も大変ですが、国民一人一人も判断を迫られていると考えるべきだと思います。
by stochinai | 2009-11-23 21:30 | 医療・健康 | Comments(1)

Sun, Nov 22


  • 23:33  ある理系社会人の思考 : 学会の意見がこれで良いのだろうか??「生命科学系学会の総意」「「自分たちへの反省」が一つとして書かれていない」「要望ばかり」「お金をもらうのであれば,少なくとも国民の代表である政治家を説得できる材料がなくてはならない」 http://ow.ly/EzBV

  • 17:18  大声で泣き叫ばない日本人 | 朝鮮日報:「観光客の遺族たちは、沈痛な表情を浮かべながら、ひざをついて冥福を祈ったり、家族同士で座り込んで涙を流したりする程度」「日本を訪れた韓国人が7人も、不慮の事故で命を落とした場合、どんな状況が展開されるか」 http://ow.ly/EupI

  • 15:48  ナマズの仲間っぽいですね。アルビノのサカナ:Albino fish! on Twitpic http://ow.ly/Et5f

  • 13:11  高速道路と十分に対抗できるJR東日本「ふるさと行きの乗車券」: 北海道観光研究所 北杜の窓「JR東日本が、年末年始(12月26日〜1月8日)の往復乗車券の運賃を最大49%割り引く」「東京からおもに東北方面の7エリア内の決められた駅とを往復」 http://ow.ly/EqXj

  • 11:36  研究漂流生活に光あれ: 科学技術以外の事業仕分けの話も…(後半部分)「国民のアンチ官僚の心理を利用して、官僚VS民主党という姿を公開するというのは・・・上手くやられたな・・・若手研究者関連の事業・・・若手研究者の総意を答弁する人間とは誰なのか」 http://ow.ly/EpNi

  • 11:17  札幌市さけ科学館 12月6日7日に「サケ皮で靴づくり」 - ニュース-BNNプラス「アイヌ民族・・・サケ皮製の靴を作る体験学習」「午前9時30分~正午と午後1時30分~午後4時まで・・・小学4年生以上(小学生は保護者同伴)で両日参加できる人」 http://ow.ly/EpEq

  • 10:39  とかく噂の絶えない「内閣官房機密費」の使途|永田町異聞「森喜朗が・・プーチンと会うさい、鈴木宗男が官房機密費から支出された1億円を用意」「塩川正十郎「現ナマでやるか一席を設けて、機密費を野党対策に」」「年度末に私的な飲み食いに化けている証拠だ」 http://ow.ly/EpmA

  • 08:41  若手研究者の生活日記 : 事業仕分け「若手・・私の周りには賛成派と反対派の2つ・・・学会の「若手の会」から反対意見・・・メール・・・しかしそれが若手研究者の総意としていいのか疑問も・・・各省庁が・・・現在までのスタイルに不満がある若手も・・・」 http://ow.ly/EoGC

  • 08:29  科学予算 | ある女子大教授の つぶやき「世界最高水準の研究開発・・・議論・・・日本では各学界のボスや有名大学の教授たち・・・の判断に委ねることは止めて、ネットを利用して、もっと広くさまざまな分野の研究者から研究課題を募集すべき」 http://ow.ly/EoCh

  • 00:20  事業仕分けについて雑感 - シートン俗物記「自分の・・研究の価値について説明する、なんて学部生でもやってる・・・就職活動で訊かれるもの」「個人的には最先端のスパコンよりも手軽に高速で走るマシンやプログラムが手に入る方がよほど研究に有意義」 http://ow.ly/Ek8h


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by stochinai | 2009-11-23 13:19 | コンピューター・ネット | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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