5号館を出て

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2013年 01月 05日 ( 2 )

 今年に入ってからまだ札幌はプラスの気温を経験しておりません。クリスマス寒波の時に比べるとまだ寒さはそれほどひどくはないのですが、今日は最低気温がマイナス10.5℃にまで下がりました。日中は日差しもあって暖かく推移したと思ったのですが、最高気温はギリギリプラスには届かないマイナス0.4℃でした。

 今朝の寒さの中で朝日が登る直前の時間の東の空がとてもきれいだったのでいつものように記念撮影。2013年day5の日の出前です。
お餅による窒息だけでなくお風呂で溺れることも心配しましょう_c0025115_20544140.jpg
 さて、最近毎日のようにお餅を喉に詰まらせて救急車で搬送された人が何人というようなニュースが流れているのですが、へそ曲がりの私としてはこれは「お正月の定番ニュース」として、大した人数ではないにもかかわらず、報道が季節感を出すために無理に流しているのではないかという疑念を持ち続けておりました。

 そういう時には生データに当たれという鉄則がありますので、ネットではありますが調べてみました。平成20年までとちょっとデータは古いのですが、厚労省のホームページに「平成21年度「不慮の事故死亡統計」の概況」というデータがあり、平成20年度までの「不慮の事故による死亡の年次推移」が載っており、その中に「主な不慮の事故の種類別にみた死亡数の年次推移」というグラフが興味深い曲線を示しています。
お餅による窒息だけでなくお風呂で溺れることも心配しましょう_c0025115_218142.jpg
 グラフの示す通りなのですが、キャプションを引用します。
交通事故は7年の15,147人から20年の7,499人まで一貫して減少している。一方、窒息は平成7年の7,104人から20年の9,419人まで、転倒・転落は7年の5,911人から20年の7,170人まで、溺死は7年の5,588人から20年の6,464人まで、それぞれ増減を繰り返しながら増加傾向にある。
 たしかに、平成20年(2008年)の不慮の事故死の原因はお餅だけとは限らないと思いますが「窒息」が1位になっています。それよりも衝撃的なのは、交通事故のコンスタントな減少です。私が密かに(お餅による)窒息死よりも多いのではないかと思っていた(お風呂での)溺死は4位になっています。

 溺死も窒息も老人に特徴的な事故であることは、このグラフを見ると一目瞭然です。
お餅による窒息だけでなくお風呂で溺れることも心配しましょう_c0025115_21143529.jpg
 ページの下の方を見ていくと、納得できるグラフが出てきます。「家庭における主な不慮の事故の種類別にみた死亡数の年次推移」です。
お餅による窒息だけでなくお風呂で溺れることも心配しましょう_c0025115_21165375.jpg
 お風呂における溺死も、お餅を食べての窒息死も家庭で起こったものだけを取り出すと、上のグラフとはガラリと印象の変わったものになります。
家庭における主な不慮の事故の種類別に平成7年以降の死亡数の年次推移をみると、窒息は7年の3,393人から20年の3,995人まで、溺死は7年の2,966人から20年の4,079人まで、転倒・転落は7年の2,115人から20年の2,560人まで、それぞれ増減を繰り返しながら増加傾向にある。
 家庭では交通事故は極めて少ないものになりますが、上のグラフで大きく差があった窒息事故と溺死事故が数としてかなり拮抗しているだけではなく、なんと平成20年にはわずかですが逆転しています。やはり家庭の風呂での溺死がかなり増えてきているようです。

 報道ではお餅のことばかり取り上げられているような印象がありますが、これからは家庭のお風呂での溺死に関しても同じようにキャンペーンを張って危険防止を訴える必要があるのではないでしょうか。

 これは私の個人的な印象にすぎないのかもしれませんが、夜にお風呂に入るとついつい居眠りをしてしまうことがあり、それが溺死につながるのではないかという危機感を覚えたことがあり、最近は基本的にはお風呂にはいるのも朝にするようにしています。

 お餅の危険を訴える報道機関の皆さんにも、是非家庭のお風呂での溺死事故を防ぐための記事をお餅の記事と同じくらい熱心に書いていただければありがたいと思います。

 ちなみに上のグラフで出てきた交通事故による死者のコンスタントな減少はすごいと思いました。日本の交通事故対策(警察、行政、自動車会社、市民など)のすべての動きが調和して画期的な成果を出しているものと確信します。
お餅による窒息だけでなくお風呂で溺れることも心配しましょう_c0025115_21312319.jpg
 解説を読むと、特に車に乗っている人が死ななくなっているようです。
交通事故の種類別に平成7年以降の交通事故死亡数の年次推移をみると、歩行者は7年の4,335人から20年の2,446人(7年を100とした場合の割合は56.4%)まで一貫して減少しており、自転車乗員は7年の1,998人から20年の1,116人(同55.9%)まで、オートバイ乗員は7年の2,551人から20年の1,148人(同45.0%)まで、乗用車乗員は7年の4,281人から20年の1,739人(同40.6%)まで、それぞれ増減を繰り返しながら減少傾向にある。特に乗用車乗員の減少が大きい。
 「交通戦争」と言われていた時代を考えると、窒息死よりも死亡者が少なくなったきている今が夢のようです。日本人はやればできるということを示していると確信できます。同じように、窒息死や溺死、転落・転倒事故、さらにはここには出てきていませんが自殺による死も、交通事故と同じように知恵と努力でどんどん減らしていければ、ずいぶんと住みやすい国にになると思います。

 老齢化社会では、不慮の事故や自殺で死ぬ人をなくすることのプライオリティは高いと思います。
by stochinai | 2013-01-05 21:44 | 医療・健康 | Comments(0)

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by stochinai | 2013-01-05 07:00 | コンピューター・ネット | Comments(0)

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