5号館を出て

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2014年 04月 07日 ( 2 )

 今日もまたさしたる成果のないまま日本は日暮れをむかえています。札幌は久々に悪天候を抜け出したので、さしたる成果がないという意味では他の地域と同様ですが、こんな夕暮れが見れたのだからまあ良しということにもできそうです。
コストパフォマンスでは本人の再現実験が最高_c0025115_19284896.jpg
 今日は大騒動論文の共著者の一人で、理研の調査委員会からミスコンダクトなしと認定された著者の一人が、今後なんと二人の研究員を雇い、1年かけて再現実験を行うという記者会見を行ったようです。

 「ようです」というのは、残念ながら現場からの中継が公開されていなかったため、すべてがマスコミ関係者による伝聞という形でしか外に流れてこないため、どこまでを信用して良いのか判断が難しいということがあります。理研が言ったのかどうかわかりませんが、記者クラブに所属しないフリーランスの記者などを排除したのは、専門的話がわからない人には参加して欲しくないからという説明もありましたが、私に言わせてもらえば大手マスコミの記者が専門的でフリーランスが専門的でないという判断はどこから出てくるのか理解できません。あえて、言わせてもらえば、どちらも非専門家ですし、専門の話がわかる人に聞いて欲しいというのならば、現役バリバリの全国のポスドクなどを集めて会見するのがもっとも適切だという嫌味のひとつもいいたくなります。

 さて、予想通り今日の会見からも「あー、そうか」という説明などは出てきませんでした。日本を代表する研究者の一人である本日会見された方と新しく雇われる2名の優秀な研究者の方が、これから1年という時間を無駄に使い、大量の資金を投入して、まずは出てきそうもない研究に挑むというのはどうなのでしょう。

 最近読んだ意見としては、神無久さんというかたのブログ「サイエンスあれこれ」で決定版と思われるものがあり、私はほぼこの方の意見に完全に同意です

 2014年04月06日 02:18
 STAP騒動、私見


 一人だけ有罪とされた筆頭著者と無罪とされた他のそうそうたるたくさんの著者の運命を分けたのはなんなのか、業界の外におられる方には非常にわかりにくいと思いますが、業界内部ではどんなに著者がたくさんいても論文の内容に関してコミットしていたのは一人か二人で、後の人たちは「名誉著者」として名前を載せてもらっただけのことが多いという現実を実感している人が多いという現実があります。そうなると、名誉になるときにはみんなで分け合いますが、それが「犯罪」などに関係した時には「僕は関係ないからね」と、責任者以外は引き潮のようにいなくなってしまうというのもまた現実です。

 というわけで、今回は筆頭著者以外は全員が「僕は関係ないからね」と引いてしまったようです。

 まあ、今日会見された方はそういう中でも、今後1年をかけて何も出ないだろう実験をすることで「罪滅ぼし」をしようという奇特な方というふうにも見えなくもなく、そういう意味では罰を受けますと言っているようにも見えます。

 しかし、それはやはり能力と資金力の無駄遣いではないでしょうか。

 今回の騒動の決着の付け方としては、神無久さんのおっしゃっていることがベストだと思います。引用させて頂きます。
では、どうすればいいのか。簡単だ。現在でもただ一人、STAP細胞を作り出せる神の手をもつ小保方氏に、もう一度STAP細胞を作ってもらえばいいのだ。彼女の慣れ親しんだラボで、慣れ親しんだ器具を使って、慣れ親しんだ試薬を使って。それじゃあまた捏造されるって?それでもいい。彼女が緑に光ったと確認できた細胞をそのまま理研検証チームなり第3者機関に渡すだけだ。あとは、その細胞が多能性マーカーを発現しているのか、ES細胞の混入じゃないのか、(リンパ球由来の場合)TCR再構成のあとがあるのかないのか、STAP幹細胞にまで変化させられるのか否か、等々。全部調べられるからだ。

*****

最後に、この方法のいいところは、「STAP現象の検証」と「STAP疑惑の解明」を同時にできるという点だ。理研としては、何の得にもならない「STAP疑惑の解明」は後回しにしてでも「STAP現象の検証」を通して、STAP現象が確かにあったと証明しようとするだろう。しかし、仮に証明されても、それは先述したように論文の疑惑がなかったことの証明にはならないばかりか、万引きした後に金は払ったんだから文句ないだろと開き直ったとも捉えられかねない。
 アメリカなどでは、先端技術犯罪が起こった時には、それを検証することができる捜査側・検察側の人間がいないことが多いので、その犯罪を犯した人間を捜査側や体制側・企業側に取り込んで雇うということがよくあるようです。

 今回の件も、ひょっとすると「神の手」を持った筆頭著者以外には難しいテクニックがあるのだとしたら、その他の人が無理をしてそれを再現するのではなく、本人にそれを委ねるという懐の深さも必要ではないかと思われるのです。

 そして、もしそれが本当のことだったら、できる限りの有利な待遇で研究所に戻ってきてもらえば良いし、あるいはやはり彼女が嘘をついていたのだとしても、それをはっきりさせるために協力してくれたということで完全に免罪した上でこの業界から出て行ってもらえば被害は最小限ですむと思います。

 面子や利権を守ろうとして、無駄な人材、時間、資金を浪費するよりは、ずっと合理的な解決方法だと思いませんか。
by stochinai | 2014-04-07 20:06 | 生物学 | Comments(9)

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[exblog] 4月5日のtwitter bit.ly/1mSq9h5


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【この事件には、この視点も忘れてはならないと感じます】日刊ゲンダイ|特定法人へシャカリキ 理研&文科省が怪しい“自民党詣で” htl.li/vtvcz 「文部科学省が水面下・自民党に根回し・野依・2日・自民党・部会/科・技・イノベ・戦略調査会合同会議・出席」


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【タスポは知ってたけど、ピデルはまったく知らなかった!】タバコしか買えない電子マネーである、ピデルがひっそりと廃止に…。taspoに電子マネーが内蔵されていたこと自体、知っていた方は極わずかです。 - クレジットカードの読みもの htl.li/vtv5t


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by stochinai | 2014-04-07 06:34 | コンピューター・ネット | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


by stochinai