5号館を出て

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カテゴリ:教育( 184 )

函館2日目

 昨日の高校への出前授業に続いて今日は函館市民のみなさんへの公開講座です。会場が函館市五稜郭町26―1「函館市中央図書館視聴覚ホール」ということで五稜郭のすぐとなりの市立図書館でしたので、昼に会場の隣にある五稜郭公園を散策してみました。

 まずは五稜郭を概観するために五稜郭タワーに登ります。

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 予想通り中にいたお客さんの半数くらいは外国からのお客さんでした。それはさておき、五稜郭タワーはなかなか楽しめました。

 まずはタワーから見下ろした五稜郭。

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 知識で知っていたものとまったく同じもので、逆に感動してしまいました。

 この写真の左端にちょっとだけ写り込んでいるいるのが、今日の「仕事場」の図書館です。こちらが全景。

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 タワーの上にあった「五稜郭物語」のジオラマも楽しめました。

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 タワーから見下ろした函館奉行所です。

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 こんどは降りてそちらからタワーを見てみました。

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 最後に「五稜郭ネコ」ちゃんにあいさつをして、会場の図書館へと戻ったのでありました。

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 夕方までに全日程を終え、なんとか今日中に札幌に戻ってくることができました。

 明日が休みなのがとてもうれしい土曜の夜です。







by STOCHINAI | 2015-11-14 23:59 | 教育 | Comments(0)
 今日・明日はこちらの財団のイベントで函館にやって来ました。

 函館まではJRの移動ということで、今朝も早起きです。幸いなことに天気は上々。朝焼けです。

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 久々のJRではしゃぎながら函館へ移動します。駒ケ岳が見えてきたら函館も近い。

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 駒ケ岳の脇をすりぬけて、一路函館へ。


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 着きました。ひさびさの函館。

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 この後は生まれて始めての女子高校へ乗り込みます。


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 80年くらい前に建てられたという文化財の講堂が今日のステージです。

 明治・大正の香りがする女子高の講堂で、かなり緊張しながら生徒さんたちを迎えます。

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 パイプオルガンもある素晴らしい講堂でこのあと起こったことは、素晴らしい感動のインタラクションでした。

 こんなに楽しく興奮させられた出前授業は初めてでした。

 みなさん、ありがとう。








by STOCHINAI | 2015-11-13 23:58 | 教育 | Comments(0)

高校1年生に出前授業

 今日はスーパー・サイエンス・ハイスクール指定校の立命館慶祥高校へ出前講義を頼まれて行ってまいりました。(写真はウィキペディアにあった立命館慶祥中学校・高等学校のパブリックドメイン画像です。立派な校舎でした。)

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 辺鄙なところにあるとは聞いていたのですが、まずは地下鉄東西線の終点である地下鉄新さっぽろ駅へいきました。

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 そこからバスに乗って20数分、町を抜け、団地を抜け、畑を抜けて着いたところには、学校以外はなにもないところでした。

 着いて5分ほどして教室に案内され、教室に入ってコンピューターを液晶ディスプレイにつないでいたら、授業開始のベルがなり、すぐに懐かしい「起立・気をつけ・礼」があり、担当の先生から紹介されて授業開始。1年生ということで、まだ中学生だと思って話をしてくださいと言われてもなかなか勝手がつかめません。ドタバタと話をしているうちに、あっという間に授業時間の50分は過ぎてしまいました。

 生徒たちが教室を出ると、すぐに次のクラスが入ってきて、10分間の休憩時間はあったのですが、すぐにまた「起立・気をつけ・礼」があり、また同じ内容の授業を50分間です。さすがに、2回目でちょっと勝手がわかってきたのですが、こんどは若干端折りすぎたか、5分の予定だった質疑応答時間が7-8分もとれてしまいました。それでも、生徒さんたちがだんだんと調子が出てきて、終業のチャイムがなっても2つほど質問が続くという感じで終えることができました。

 授業が終わると、学校の前にはもうバスが着いていて、これに乗らないと次はなかなか来ないかもしれないということで、追い立てられるようにバスに乗ってまた新札幌まで戻って、地下鉄で帰ってきました。

 特に内容がハードだったわけではありませんが、普段はこうした息つく暇もなくスケジュールをこなすというパターンの生活をしておりませんので、なんだかぐったりと疲れてしまいました。中学・高校の先生は毎日こういう暮らしをしているのだとしたら、非常に大変ですね。

 私なら3日も続かない気がします。

 というわけで、大学に戻ってきたら、ぼんやりと山を眺めてしまいました(笑)。

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 手稲の山の雪ももう残り少なくなっています。

 ふと下を見ると、窓際のクンシランが茎を伸ばしそこねて、葉の間に挟まれたままいくつかの花を咲かせておりました。暖かすぎると、こういうふうになるのがクンシランの特徴です。

 このまましおれさせてしまうのもかわいそうなので、記念写真を撮っておきます。全体像を撮ると、あまり美しくないので最近流行の「I村流芸術写真」にチャレンジしてみました。

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 レベルと機械は違いすぎますが、なんとなく雰囲気は出ているような、いないような・・・。

 雄しべや雌しべもなんだかいじけています。

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 どこか、もっといい場所に置いてやりたいのですが、廊下ロビーの窓は禁止されているので困ってしまいます。

 いっそ、自宅に持っていこうかとも思うのですが、自宅にもクンシランを置く場所はすでにクンシランの大鉢に占拠されており・・・。

 どこかに凍ったりせずにある程度の気温が維持されて、しかも暑すぎず涼しくて、タップリと日の当たる場所(これが北海道では難しいのです)をお持ちの方がいらっしゃったら里子に出したいと思いますので、よろしくお願いします。
by stochinai | 2014-05-23 19:33 | 教育 | Comments(0)
 土曜日でしたが、9時前には大学に行っていてました。
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 2002年に文科省がスーパーサイエンスハイスクール(SSH)制度を始めた時には、全国で26校、北海道では札幌北高1校だけが指定されており、一部の高校のり家教育にだけ大量の資金をつぎ込むのは不公平であるばかりでなく、ほとんど効果は得られないだろうと言われていたものです。

 しかし、指定された高校では潤沢な資金によって理科実験設備が充実したばかりではなく、豊富な旅費により国内外のさまざまな研究所やフィールドの視察、各種学会などでの発表が自由にできることから、教育効果は高く、文科省も少数校に集中的に資金投入するだけではなく、より幅広い高校を支援することで高校の理科教育全体の底上げにもつながると考えたらしく、その後指定校は着々と増加して、2012年度には178校、2013年度には201校になるということです。北海道でも2012年度には10校にまで増えており、それらの高校が一堂に会して、各学校での取り組みを発表し合い、情報交換するとともに、各校の交流の機会として「第1回HOKKAIDOサイエンスフェスティバル」が開かれたというわけです。

 最近は、SSH指定校に限らず各種学会で高校生の理科研究発表をするケースも増えてきて、高校生のポスター発表を見る機会は珍しくなくなりました。また私は何回か北海道の高校生文化連合(高文連)の理科研究発表も何度か見たことがあるのですが、今回は始まってから10年以上たっているSSH指定校の集まりということもあり、全体に研究レベルとプレゼンテーションのスキルが向上していることを実感させられました。

 午前中はポスターセッションです。
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 ポスターは33枚ほどでしたが、数学も含めた理科全般ということで私には理解不能というくらいの難しい研究発表もありましたが、生物関連の話をひと通り聞くだけでも、午前中の時間だけでは足りないというくらい、生徒さんたちはていねいに研究の説明をしてくれましたし、どんな質問でもわかることには的確にそしてわからないことには真摯に対応してくれ、SSH校からの選りすぐりの生徒さんということもあるのでしょうが、今の若い人の【コミュニケーション能力ならびにスキル」の高さに驚かせられました。

 すぐに比較してしまうのですが、下手をすると大学生や大学院生よりもコミュニケーション能力が高いと思わされることもあり、ひょっとすると大学教育がこうした能力を押しつぶしているのかもしれないという不安さえ感じさせられたものです。

 午後からはスライドを使ったプレゼンテーションが2会場で行われました。
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 もちろん、純粋に「研究」のレベルやデータの量で考えると比較にならない面はあるのですが、イントロの「ツカミ」や結論に続く「オチ」の作り方など、おそらく先生の指導をはるかに越えた若い人のセンスでこちらも楽しませてもらいつつ、ある種の感動を覚えました。

 彼らの才能がどうして今の大多数の大学生・大学院生にないのかと考えると、そのもっとも大きな要因のひとつが、この子たちの前に立ちはだかる大学・大学院進学による選抜なのかもしれないとも思えます。

 今回、発表した生徒さんたちはおそらくプレゼンテーションの能力で表に出てきた人が多く、実はデータを撮ったり解析したりした人は裏に隠れてしまっているのかもしれません。そして、この後、大学・大学院へ進学出来る人は、今日はあまり表に出てこなかった人達が多いのだとしたら、私たちが大学・大学院で我々が出会う学生は、今日見たプレゼンテーションのうまい人達とは違うポピュレーションということになるのかもしれない、などということを考えながら今日の会を振り返っています。

 人を選んだり、育てたりすることって、ほんとうに難しいとまたまた頭をかかえております。
by stochinai | 2014-01-25 22:17 | 教育 | Comments(0)
 昨日と今日、北海道大学を会場に日本理科教育学会の全国大会が開かれました。
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 そのプログラムの中で、今日の午前中、北海道大学総合博物館ないで実行委員会企画のシンポジウムがありました。
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 私はたまたま実行委員長の知り合いだったという関係からか、学会委員でもない理科教育の専門外の人間ということで呼ばれたのだと思います。日頃、お付き合いの少ない初等中等教育分野の皆さんや、博物館関係者の皆さんのお話を聞くことができ、そのご苦労や楽しさの中から、まだまだ我々ができること、すべきことはたくさんあると感じさせていただきました。

 せっかく総合博物館で行われたシンポジウムですから、その後は今やっている企画展示を中心に久しぶりに館内を散策させていただきました。
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 やっぱり夏の博物館には恐竜がよく似合います。
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 ワニも化石映えのする動物だと再認識しました。
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 頭です。
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 そして全身です。

 でも、やっぱり小学生にはこれが決定打のようでした。
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 夏はまだまだ続きます。
by stochinai | 2013-08-11 22:23 | 教育 | Comments(0)

北海道大学広報用素材

 先月末から公開されているのですが、ついに北大が広報用写真の提供を始めました
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 もちろん無条件というわけではありませんが、かなり自由に使えるようです。
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 ありそうでなかなかなかったアングルからのクラークさん。
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 雪の正門門標。
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 特にクレジットをうるさくいうでもなく、自由に使ってくださいという姿勢はとても気持ち良いものです。

 北大の広報活動と認められるものなら、自由に使っていいみたいです。

 どんどん使ってみてください。(ただし、北大内からしかアクセスできないみたいですが・・・。)
by stochinai | 2013-04-16 19:46 | 教育 | Comments(2)
 14刷が出たのが昨年の6月1日だったようです。
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 今度は前触れもなく、数日前にいきなり15刷の現物が届きました。

 新しい高校生物の教科書―現代人のための高校理科 (ブルーバックス)

 普通は印刷に入る前に、「また刷りますけど、なにか間違いなど訂正する箇所があったらお知らせください」というハガキがひと月前くらいに届いてから印刷に入り、そして完了した証拠に新しい刷の現物が届いていたと思うのですが、今回はハガキがどこかに紛れ込んでしまったでしょうか。

 細かいことはさておき、15刷というのは自分でも驚異的だと感じます。教科書として使ってくださるところがあるという話は時折聞いています。それも高校ではなく、専門学校だったり大学だったりということもよくあります。
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 初版が出てから、もう7年目になるのにまだ売れているというのはちょっと申し訳ない気もして、そろそろ中身を更新したほうがいいのではないかと思ったりもします。
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 新しい刷が出る度に送っていただいた本を並べると結構な迫力になります。

 突き当りには3刷していただいた拙著が恥ずかしそうに並んでいます。

 進化から見た病気―「ダーウィン医学」のすすめ (ブルーバックス)

 読んでいただける方がいるのならば、また何か書いてみたい気もしなくもないのですが、少なくとも今年はとても本などを書くような余裕は見つかりそうもないと思いながら、昨日の手稲山の写真を貼り付ける私なのでした。
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 さて、いよいよ明日から怒涛のガイダンスウィークに突入です。
by stochinai | 2013-04-02 19:28 | 教育 | Comments(0)
 ある事情があってピンチヒッターで非常勤を頼まれたのが、本学からほど近い札幌東区にある某ミッション系の大学です。今日が今年度の最初の講義でした。
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 これは、その大学のホームページからお借りした写真ですが、札幌の方々には古くからT女子短大として親しまれていた大学が、2000年に共学のT大学へと改組され、今では大学院もある大学になっています。大学院ができるときには、私の元ボスも活躍されたと聞いており、そういう意味では私にもまんざら縁がないわけではない大学なのでした。

 札幌の人でも、まだ多くの人がここは女子大だと信じているはずで、将来は看護師、保健師、助産師、管理栄養士、栄養教諭などを志望する人が集まる看護学科と栄養学科の2つの学科しかない大学にはやはり男子学生はまだまだ少ないようです。

 今日の講義では初回の様子見の学生もいたせいか、なんと110名も参加しておりました。この写真の講義室を使ったのだと思いますが、ちょっと見では男子学生は見当たりません。
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 呼びかけてようやく3名いることがわかりました。全110名中3名というのは、うらやましいのか、かわいそうなのかわかりませんが、事情を知った上での入学でしょうから、特にどうこうということはなさそうでした。

 私は今まで国公立の大学以外で講義をしたことはほとんどないので今日は感触をうかがいながらやったのですが、入学直後に振り分け試験をやって高得点獲得者しか履修できないという制限がかかっていた「発展」というクラスというせいもあってか、うちの大学よりも一所懸命に聞いてくれる学生が多く、とりあえずやりやすかった気がしました。ただ、講義終了後に3名の学生が「来週から、初習者を対象にした基礎クラスに移りたい」と言われてしまい、そんなに難しい話をしたつもりはなかったのですが、ちょっと反省でした。

 ところが、捨てる神あれば拾う神ありとでもいうのでしょうか、講義を終わった後で廊下で3名の学生につかまり、「今日は基礎クラスの講義を受けたのですが、来週からそちら(発展)のクラスに移ってもいいですか」と言われました。3-3で差し引きゼロになるのでしょうか。

 限りなく女子大に近いということで、講義が始まるまではちょっと緊張していたのですが、案ずるよりは産むが易しで、話し始めるとなんということもないものです。

 さて、来週からはどのくらいの内容を、どのくらいのペースで、やっていったら良いか、回収したミニテスト兼感想文をじっくり読みながら、来週の作戦を練っていきたいと思います。

 ちょっと笑ってしまったのは、大学から「学校法人T学園におけるハラスメント防止のためのガイドライン」という学生に配布している文書を渡された時で、やはり「ほとんど女子大」と再認識させられたことでした。でも、さすがに18-19歳の学生とはいえ、120人も同時に相手にするとはなかなかセクハラ的言動も出にくいだろうと思ったのですが、逆にたくさんいる学生の中にはこちらが想定できない意外なところで傷つく人がいる可能性もあり得ますから、緊張しつつ建学の精神「愛をとおして真理へ」のお手伝いをすべく勤めさせていただこうと思います。
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 毎朝、毎晩、通勤途中に自転車で前を通り過ぎてきた大学ですが、これから半年間お世話になります。
by stochinai | 2012-04-10 21:23 | 教育 | Comments(0)
 2009年3月に告示された高等学校の新しい学習指導要領に従い、この春から高校の理科と数学が先行実施され、今後の年次進行によって、3年後の大学入試も大きく変わることを余儀なくされます。資料は河合塾さんの提供する大学入試情報サイトKei-Netからお借りしました。厚くお礼を申し上げます。
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 今回の学習指導要領の改訂では理科は単位数を含めた大枠の変化とともに、生物では内容の大きな改訂もありました。右が現行、左が新指導要領による高校理科教育の履修単位です。
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 例えば今まで文系の生徒などが履修していた総合的に理科を学ぶ2単位の「理科基礎」、「理科総合A・B」などがなくなり、2単位の「科学と人間生活」だけになっています。逆に物化生地のIという3単位の科目がなくなり、2単位の物化生地「基礎」となり、2単位のものをどれか3科目履修することが必修になっています。また知識・技能を活用する学習や探究する学習を重視した1単位の「理科課題研究」が新設されています。そして今までの物化生地II(3単位)はすべて4単位の物化生地になりました。

 というわけで、高校の時にどれを履修するかということについても今までとは異なる作戦が必要になるのですが、それよりも我々にとって直接大きな影響があるのは、生物科目で教えられる内容についてです。
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 特に私の専門領域に関係の深い、発生学が現行の「生物1」に相当する生物基礎から消え、現行の「生物II」に相当する生物で扱われるようになったのは劇的な変化といえます。つまり生物系に進まない生徒でも、そのほとんどが高校の時には、たとえ意味はあまりよくわからなくとも、カエルの発生やウニの発生に触れるという経験を共有していたものが、これからは生物を履修するごく一部の高校生だけしか学ばないということになってしまうのです。

 下の図の中で「生物Iより移行」と書いてあるものが、「生物I」から「生物」(旧・生物II)へ移されたもので、発生学以外にも「細胞の構造」、動物生理学と言われる「動物の感覚、神経、行動、植物の環境応答」などが同じように「生物」(II)へと動かされました。

 では、生物IIから生物基礎「生物I」へ移ったものはなんでしょうか。上の表で「生物IIより移行」と書かれている、「遺伝情報とタンパク質の合成」のほかに、「生物の多様性と生態系」という大きなパートがドカーンと入っています。今までは生物IIの最後のところで、時間がないので多様性か生態学かどちらかを選択して学んでも良いということになっていたものが、文系の生徒も学ぶであろう「必修生物」の中に入ってきた影響は小さくありません。
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 結果的には今までと同じく、発生学と進化学が別々の教科書に泣き別れになってしまっているのですが、私の志向する「進化発生学」という新しい学問は、発生学と進化学・生態学などを総合的に研究することで成り立つ研究ですので、できれば両方を一つの「生物学」という教育体系の中で教えていって欲しかったところです。

 いずれにせよ、日本の大多数の高校生が今まで学んでいた発生学を学ばなくなるという事実が目前に迫ってきている状況を、私の所属する「発生生物学会」としては非常に憂いております。嘆いてばかりいても埒があきませんので、高校の生物の先生を通じて少しでも発生学のおもしろさ、素晴らしさを学習に役立つ形で子供たちにメッセージとして送りたいということで、「初等・中等教育のお手伝いをするプロジェクト(仮題)」を開始することにしました。

 まだ動き始めたばかりですが、全国の小学中学高校の先生方に静止画・動画のビジュアル教育コンテンツを提供したり、授業教材などに困っておられる方がいらっしゃいましたら相談に乗るというようなこともしたいと思っております。

 学会としてのポジショントークに聞こえるかもしれませんが、たったひとつの卵細胞から立派な人間などの「個体」が作られていく過程を理解するということは、全国民が理解すべき最低の教養のひとつとして、初等・中等教育でしっかりと教えるようにしていくための運動でもあります。

 どうぞ、よろしくお願いします。

【元資料pdfファイル:文部科学省】
高 等 学 校 学 習 指 導 要 領
高 等 学 校 学 習 指 導 要 領 新 旧 対 照 表
by stochinai | 2012-03-17 22:59 | 教育 | Comments(0)

動物フィギュア図鑑

 いろんなことに手を出す私ですが、これはちょっと異色でした。

 リーメント書籍シリーズ: 「地球まるごと!動物フィギュア図鑑」 3月24日発売予定
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 「図鑑」といっても、フィギュアが本体で解説の図鑑がおまけのようなものです。解説部分のチェックをお手伝いさせて頂きました。

 まだフィギュアの本体は触っていないのですが、かなりの自信作のようです。特に、ライオンやキリンの子どもがいることを強調していました。
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 幼稚園・小学生のお子さん向けというところでしょうが、大人でも欲しいという人はいるでしょうね。

 上の「表紙」をよく見ると「第一弾」と書いてあるので、評判が良ければ、続々と出てくるのかもしれません。

 お楽しみに。
by stochinai | 2012-03-16 19:00 | 教育 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


by stochinai