2019年 01月 06日
部分日食
今日も普通に真冬日が続きます。昨日の夜から新千歳空港で飛行機の発着ができなくなっており、正月のUターンの人々が空港で足止めされて混乱していたようです。昨日の夜は300人位かなどとのんきなことを言っていたのですが夜中までには1000人、今朝になってみたら2000人以上が空港で夜を明かしたということを知り、やはりこの時期はこういうことがあることを覚悟しておかなければ飛行機での北海道の出入りはできないと思わされます。
それより昨日から降り積もった雪が予想以上になっており、さらに夜中に通った除雪車が家の前に小山を築いていったので、朝から除雪サンデーでした。思ったよりも順調に排雪できて一休みしていたらどんどん天気が回復して、太陽の光がまぶしく家の中に差し込んできます。これだけ明るいと逆に日食があるということは思い出せないものですが、ニュースで日食が始まっていると言っているではありませんか。
どれどれと見てみようと思いましたが雲もかかっていない太陽はまぶしくてなにもみえません。
そこいらへんになにかないかといろいろ探しみましたが、CDではどうかと思ってカメラのレンズの前にかざして撮ったのがこちらです。
いろいろと問題はありますが、とりあえず欠けた太陽の像を捉えることはできたのではないかと思われます(笑)。
この程度の欠け方では太陽の光の強さが弱くなっていることはわかりません。光に当たったラン(パフィオペディラム)が花を開き始めているところに光が当たっていたので写真を撮りました。
とりあえず2輪の蕾があることは確認していたのですが、開き始めていることはこの時知りました。
こちらはもう一息で満開ですね。
ヘッケルの「自然の造形」の中にあったランの図版でも、パフィオが描かれています。
左端の真ん中くらいにあるのがパフィオペディラムですね。袋状のリップ(唇弁)と傘のように上を覆った巨大なセパル(萼片)がパフィオペディラムの花の特徴です。まだ花が開ききっていないので、セパルは上に立っておらず、左右の ペタル(花弁)もウサギの耳のようにだらんと垂れていますが、もう少しするとみんな思い切り上下左右に開くはずです。
今日から小寒の初候「芹乃栄(せり すなわち さかう)」が始まりもっとも寒い時期とされています。そして明日は正月7日で「七草粥」の日です。
「くらしのこよみ」で「旬のやさい」はカブ(蕪)が出てきていました。
改めてこの文章を読んでみると野沢菜がカブの一種であると書かれています。このことはまったく知らなかったので調べてみるとWikipediaではこれは俗説として退けられていました。
一般に、カブの品種とされているが、これは1756年、野沢温泉村の健命寺の住職が京都に遊学した際、大阪市天王寺で栽培されている天王寺蕪の種子を持ち帰り、その子孫が野沢菜となったとの言い伝えによる。しかし、種子表皮細胞ほかに対する遺伝的研究から、これは否定されている。
ということで、野沢菜はカブではないようで、安心しました(笑)。
それはともかく、カブの葉はスズナ(鈴菜または菘)として、七草粥にも使われますので捨てずに食べましょうね。
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by STOCHINAI
| 2019-01-06 21:46
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2018年 10月 02日
淡々とノーベル賞
秋も深まってきました。昨日の本庶佑さんのノーベル賞受賞は、ある意味で「あまりにも当然」というものだったので、本人はもとよりまわりもある意味「淡々と」受賞のお祝いのプロセスを進めていたような感じを受けました。
利根川進が日本初のノーベル生理学・医学賞をとった時に同時受賞していても不思議はなかったと言われていた大御所がその後も着々と成果を積み重ね、ある意味でもうノーベル賞なんてとってもとらなくても本庶さんの偉業が不動のものであるということは、まわりだけでなく本人もそう思っているに違いないことは昨日今日の報道を見ていてよくわかりました。
昨日の今日の段階ですぐに、賞金はすべて京都大学に寄付して若い研究者の育成に役立てたいとおっしゃっていることを見ても、ノーベル賞がきたらそうしようと思われていたことがよくわかりました。
今一番やりたいことはゴルフのエイジシュートだなどと洒落たことを言えるのもその余裕だと感じました。
いずれにせよ、本庶さんとしては喉に刺さった骨がとれたようなすっきりした思いだと思います。本当におめでとうございました。
というわけで、それはそれでめでたいことなのですが、私は私で急ぎの仕事がはいって昨日・今日はずっと缶詰でデスクワークとなりました。今日の夕方はちょっとだけ外に出られたので写真を撮ることができました。
午後の庭は風も収まっていましたが寒々としていて、秋が深まっていました。
最初に咲いたコルチカムがすべて倒れていました。
秋といえばキクですね。なんということもない庭のキクですが、よく見るとやっぱりきれいです。
マリーゴールドもキク科ですから、秋には元気です。
夏の間、元気をなくしていたキク科のマーガレットも最近になって元気を取り戻しています。
ヤマボウシの実も熟しています。
室内のクリスマス・カクタスも最初の花が開きそうです。
もうここまでくれば、正真正銘の秋です。
【ここからはオフレコで(笑)】
そう言えば、1986年ころに京都の先斗町の怪しげな(というか高級そうな)バーに、私ごときが本庶佑さんと京大の植物学科の山田康之先生という、当時でもすでに大御所のお二人と3人で飲みにいったことを思い出しました。京都で開かれた岡田節人先生が主催した分野横断型の国際会議で行われた鴨川川床での懇親会の後、酒が足りないと思ったのが何故か我々3人でして、山田先生行きつけのバーに行ったのではなかったかと記憶しています。暗いバーにはなぜか掛布選手のサイン入りバットがあったりして、先斗町界隈ではお金よりもこうしたものが飲み代になるのかと感動したことを覚えています。というか、そのくらいしか記憶に残っていないというのがお恥ずかしいところですが・・・(汗)。
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by STOCHINAI
| 2018-10-02 22:15
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2018年 06月 28日
科学雑誌ザッピング
今日は天使大学で講義があって写真も撮れず、特にネタもないのでオンラインで購読している Scientific American と National Geographic の7月号に目を通してみました。

こちらが SciAm の表紙です。
難しい内容でわからないことが多かったので中身はパス(笑)。で、こちらが NatioGeo の表紙です。
中には恐ろしい肉食コウモリの記事がありました。
多くのコウモリは植物や昆虫などを食べる動物で、中にはウシの血を吸う吸血コウモリなどもいるにはいますが、同じ夜行性のフクロウの仲間のほとんどが生きた動物を食べる肉食性なのに比べるとずっと穏やかな印象を持っていましたが。こういう生きたネズミなどを狩るやつもいるんですね。
これだけだと物足りないので、毎週後半に配信される Science と Nature も見てみましょう。
こちらが Nature の表紙とその解説ですが、悲しいお知らせになっています。
アジアの科学における5大ハブは香港、マレーシア、韓国、台湾にこの表紙に写っているシンガポールだという解説です。一昔前なら日本は外せなかったでしょうから、現在の日本の科学シーンにおける凋落ぶりは国際的に認知されたということなのかもしれません。悲しいお知らせでした。
そしてこちらが Science の表紙です。

アステカで発掘された大量の生贄の頭蓋骨の記事がオープンアクセスで公開されていますので、ぜひご覧ください。ものすごい規模の生贄の頭蓋骨が棚状並びに円柱状に並んでいるのがわかったそうです。こちらが再現図です。
壮大な規模ですね。表紙の頭蓋骨は並べるために木で編み上げられた頭蓋骨のひとつです。
当時に描かれた絵が決して誇張ではなかったことが証明されたということで、こちらが当時の絵です。
インカの生贄文化はほんとうにすさまじかったのですね。
というわけで、世界の科学ザッピングでした。
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by STOCHINAI
| 2018-06-28 22:25
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2017年 02月 17日
ブルーバックス2000番突破
1938年創刊の岩波新書は別格として、1962年の中公新書に続き、ブルーバックスは1963年に創刊しました。そして今年1月に出版された山崎晴雄・久保純子著『日本列島100万年史』で2000タイトルを突破したのだそうです。
ブクログ通信で14日・15日と現在のブルーバックス編集長の篠木和久さんのインタビューが特集されています。
私もブルーバックスには2006年と2009年に書かせて(編著者と著者として)いただいているので、ブルーバックスには人一倍の思い入れがあります。
上に挙げた篠木さんのインタビュー記事の中にある「創刊(1963年)〜90年代まで」と「2000年代〜現在まで」のブルーバックス歴史スゴロクがとてもおもしろく、いわば日本の市民が興味を持った科学の歴史が描かれているように思います。
まずは前半部分がこちらです。(上のインタビュー記事の中のスゴロクはもっともっと大きくなります。)
この時代は私を育ててくれたブルーバックスの時代とも言えます。
そしてこちらが後半部分。
ちょっとおこがましいですが、この時代には私も書かせていただいていますので、いわばこちらが伝える側になったブルーバックスの時代でもあります。
そして、ちょっとテレますが後半のスゴロクには思い出深い「新しい高校理科(物理・化学・生物・地学)教科書」も中央部にドカンと出ています。それだけではなく後半のインタビューでは「21世紀のブルーバックスの一大看板「検定外教科書」シリーズ」として大きく扱われています。
―2000年代は『超ひも理論とはなにか』など定番の科学ものもある一方、確かにそういう傾向が出てきていますね。その他、「検定外教科書シリーズ」も目立ちます。
いわゆる「リメディアル」つまり「学び直し」という、大人がもう一度高校の物理や歴史、数学などを学び直そうというブームがあって、その流れに乗ってよく読まれたシリーズです。2006年に『新しい高校生物の教科書』(栃内新/左巻健男編著)、『新しい高校化学の教科書』(左巻健男編著)、『新しい高校物理の教科書』(山本明利/左巻健男編著)、『新しい高校地学の教科書』(杵島正洋/松本直記/左巻健男編著)の4冊を刊行しました。
―今でも「大人の学び直し」ブームは続いていますよね。
そうですね。いずれも通常のブルーバックスの倍近い分厚さで(笑)、多くの現役教師を執筆者に起用しましたので、編集作業はとても大変でしたが、項目に絞って「なるほど!」と思わず膝を打つようにこだわった本づくりが功を奏して、科学教養書として現在も版を重ねています。「検定外教科書」シリーズはブルーバックスの一大看板ですね。
そして写真も。
このことを知ったのは実は紀伊国屋の電子書籍ショップKinoppyのセールでした。Kinoppyではブルーバックスの通巻2000番出版記念ならびに同時に達成された電子版のブルーバックス配信点数の500点を突破を記念して、2017年1月末までに配信された電子版ブルーバックスを対象に特別価格によるフェアが始まるというニュースからでした。
この電子版の中には2009年に出版された拙著「進化から見た病気 「ダーウィン医学」のすすめ 」も含まれていて、通常価格885円のところが619円になっています。実は私自身がこの電子版を持っておらず安くなったので購入しようかと考えているところです。私は電子書籍の多くはAmazonのKindleで買うことが多いので、ふと気になってそちらもチェックしてみたところ、なんと広告もなしに通常価格886円のところが620円になっていました。Kinoppyの方が1円安いのですが、どちらで買おうかちょっと悩んでみます(笑)。
それはさておき、講談社ではブルーバックス2000番を記念して、電子版小冊子を無料で配布しています。これはKinoppyでもKindleでも無料でダウンロードできます。
この本は無料にするにはもったいないくらいの中身が満載ですので、まずはこちらのダウンロードをおすすめして本日のシメといたします。(余談:この中には書かれていませんが、我々の検定外教科書は21世紀発行部数のベスト10には入っていませんが、それぞれがほぼそれに次ぐくらいの冊数が出ているはずです。意外とすごいんだと、ひとりで感心しているところです・・・笑。)
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by STOCHINAI
| 2017-02-17 22:21
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2016年 09月 18日
月齢16日
ややこしくて頭の中が整理できていませんが、今月15日が中秋の名月の十五夜だったらしいのですが、今月の満月は昨夜の17日ということでした。あいにく昨夜は雲が厚く月は見えませんでしたが、今夜は時折雲に隠れながらも月齢16日から17日あたりのやや欠け気味の丸い月を見ることができました。
右上のほうから欠けてきているのでしょうか。逆に欠けてきているところを拡大してみると、月の表面の凹凸が見えて面白いです。(コンデジでもここまで撮れるとは、我ながらちょっと驚いています。)
今日は曇のち晴れの予報が出ていたにもかかわらず、朝からどんよりと暗く、庭の雲も気象庁の予報はまったく信用できないというふうに窓ガラスのすぐ前にガラスに平行に巣を張っていました。
天気予報をあざ笑うように朝から小雨も降り始めました。クモは動じることもなく雨をやり過ごしていましたが、よく見ると巣の張り方がかなりいい加減で焦って張ったことが推測されました(笑)。
クモも明け方までは今日は晴れると思っていたのかもしれませんが、明け始めてこれはダメだと軒下に巣を張り替えたのかもしれません。意外と「人間的」なクモに親近感を感じた朝でした。
さて、今朝は最低気温が15℃を大きく割って12.5℃まで下がりました。これは屋外の動植物にとってはかなりの「事件」です。寒さに弱い植物はどんどん枯れ始めてきました。
私もちょっと焦って、今日はまず今年根を出したオジギソウを取り込んでみました。
メダカや熱帯植物はそろそろ取り込まなくてはならないと思っています。少なくとも気分だけは忙しくなっています。
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by STOCHINAI
| 2016-09-18 21:07
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2016年 04月 02日
サクラはまだまだですが花冷えの札幌
南の方特に東京方面からの桜便りが毎日のように届くようになるこの時期は、北海道が北であることをひときわ感じる季節でもあります。もちろん、あちこちでシラーやクロッカスは咲き始めてはいるのですが、サクラが咲くことが「春が来た」ことの代表的表現になっている日本では北海道にはまだ春が来ていないということを意味しています。そんな札幌でも先月末の27日頃からは最高気温が10℃くらいの暖かさが続いてきていました。
昨日も最低気温こそ2.5℃(プラスです)ではありましたが、最高気温が12.8℃の暖かな一日となりました。ところが今日は最低気温こそプラスの3.5℃とそれほど低くはなかったものの、最高気温が7.3℃にとどまりました。それだけなら、まあ普通の札幌の春の気温ということですむのですが、今日は一日中南東から南南東の強い風(秒速7-8メートルから10メートルくらい)が吹き続けており、体感温度は5℃以下が続いた一日となりました。
気象庁からの発表はまだないようですが、まさに札幌での「春一番」だったような気がします。
というわけで、今日は庭に出て仕事をする気にもなれず一日中家の中にこもっておりました。
主に、大学から引き上げてきた荷物と、その結果うちから追い出さなければならない荷物の振り分けをやっていました。今回のポリシーは、「もう家庭の荷物は増やさない」というポリシーにしましたので、新しく増えた荷物と同等あるいはそれ以上の荷物を処分することがミッションです。
大変な作業ではありますが、大学でおよそ95%の私物を廃棄して研究室を閉鎖してきたことを考えると、気分的にはかなり楽だということを発見しました。具体的作業はそれなりの知的・精神的・肉体的作業が伴いますので短時間では終了しそうもありませんが、予測としては家を広くすることができそうな気もしています。
新幹線で大きな失敗を犯し始めているJR北海道を横目で見ながら、「できるならば叶えたい希望」と「できないことはやらないという覚悟」の切り分けができるならば、未来設計は難しくないはずだと思いながら、処分するものと残すものを切り分けております(笑)。
作業に疲れてふと部屋の壁を見ると、春に向けてぐんぐんと伸び始めたフクシアの枝先が美しかったので一枚撮ってみました。
西洋の植物ですが、なんとなく「和」を感じさせられるのは、感じるこちらが「和人」だからでしょうね。
いろんなことをいままでよりもゆっくりとしたペースで眺められることが、「退職」の最大の成果なのかもしれません。なにせ、毎日が日曜日なのですから。
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by STOCHINAI
| 2016-04-02 22:32
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2015年 12月 02日
久々に東京へのフライト
明日の午前中、某研修会で講演を頼まれているため、本日東京入りしました。結構久しぶりの東京だったような気がします。
こちらは新千歳空港で見かけたジャンボジェット。
中華航空でしょうか。
こちらは新しいカメラの望遠性能のチェックを兼ねて写した全日空の機長さん。
かなりはっきりと捉えることができるようです。
空港のロビーではスター・ウォーズの新作の宣伝をしていました。
が、注目して欲しいのはこちら。
北大公認のクッキーが、(その信頼性についてはいろいろと言われているようですが)某お菓子の国際品評会で3年連続最高の金賞を受賞しているという看板です。
ちょっと時間があったので、空港の新しい部分の3階にまで行ってみると、存在だけは知っていたものの見てみるとちょっとびっくりぽんの温泉が確かにありました。
そして飛行機に乗ってみると、なんと787でした。最初の頃は「乗りたい」と思っていたもののすっかり忘れていましたが、確かに787でした。
窓の外にエンジンが見えていたので動画撮影(2-3秒です)。
夕食は関係者と品川です。
すっかりクリスマス仕様の街になっていました。
そして、宿舎はこちら。
今夜のうちに話すべきこと以上のことを吐き出してしまったので、明日はどうなることやら?
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by STOCHINAI
| 2015-12-02 23:59
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2015年 11月 16日
暖かい秋、勉強しましょう
秋が足踏みをしています。ガスってはいますが、ここ数日の暖かさで、手稲山頂の雪が消えてしまったように見えます。
続いて来月に入ると、連続してイベントがあります。まずは12月に入ってすぐのサイエンス・カフェ です。

そして、お待ちかねの恐竜がトリになったお話の博物館セミナーです。場所は博物館ではないので、お間違えのないように。

勉学の秋、サイエンスでお楽しみください。
さすがにイチョウ並木の葉はほとんど落ちてしまったようで、枝についている黄色いものはほとんどがギンナンの実です。
暖かいことを幸いにかどうかはわかりませんが、これから次々と行われるサイエンス・カフェや、本家の博物館は休館中ではありますが「博物館土曜セミナー」の案内が飛び込んできました。
直近はこちら。今週の木曜日のサイエンス・カフェです。
テーマ:「数学のメガネで生物を見てみよう!~数理モデルで解き明かす自然界の謎~」日 時:2015年11月19日(木)18:00~19:30(開場17:30)
場 所:紀伊國屋書店札幌本店1階インナーガーデン(中央区北5条西5-7 sapporo55ビル)
ゲスト:秋山正和さん(北海道大学電子科学研究所附属社会創造数学研究センター助教)
聞き手:石村源生(CoSTEP 准教授)

テーマ:第85回 サイエンス・カフェ札幌「ラベルのない肉」〜細胞から見る食肉〜
日 時:2015年12月6日(木) 14:00~15:30(開場13:30)
場 所:紀伊國屋書店札幌本店1階インナーガーデン(中央区北5条西5-7 sapporo55ビル)
ゲスト:西邑隆徳さん(北海道大学農学研究院 教授/筋細胞生物学)

道民カレッジ連携講座土曜市民セミナー「大学博物館 研究最前線」
第6回「恐竜の鳥化―脳、内臓、翼の進化―」
【日 時】2015年12月12日(土)13:30~15:00頃 (13:00頃入場可能)
【会 場】人文・社会科学総合教育研究棟1階 W103 ※総合博物館の向かいの建物です。
【講 師】小林快次(古脊椎動物学)
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by STOCHINAI
| 2015-11-16 18:52
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2015年 06月 21日
午前1時38分の夏至の瞬間を前に
春分の日と秋分の日は休みになるのでマスコミ的にも意識されることが多いのですが、夏至は休みになりませんのでついつい見過ごされることが多いようです。実は明日が公式には夏至の日ということになっていますが、「夏至の瞬間ポイント」は日付が変わってすぐの明日午前1時38分なのだそうです。というわけで、今日と明日が今年で一番昼が長い一日ということになるのでしょうか、個人的には今日・明日が夏至ポイントだと意識しています。
植物と付き合っているとこの夏至ポイントというのは大きな境目で、世界の見え方がガラリと変わる境目ということを意識せざるを得ない一年のターニングポイントになり、ついついまわりを見る目も違ってくるものです。
植物にとってはこの日を境に、短日のものと長日のものが花を咲かせるか咲かせないかを決める、文字通り生死を分ける重要な日になるわけで、動物側から見ると想像を絶する重要な境目となるのかもしれません。植物目線で庭を眺めていると、この時期はなにげない光景を見ても、いろいろと感慨深い思い込みをしてしまいがちな「かけだし園芸家」の私です。
というわけで、今日の目線はちょっとバイアスかかりまくりかもしれません。
今日、最初に目にしたのは、主の見えないクモの巣でした。
クモはもちろん植物の害虫を捕食してくれるヒーローですが、意外と愛されない存在なのが気の毒です。
私は個人的には植物を種から育てるのが好きなのですが、種をまいたわけでもない雑草がたくましく、いくらでも生えてくるのと比べると、自分でまいた種というものはなかなか育ってくれないものです。
そんな中でようやく芽を出してくれた種は、傍から見ている方から見ると想像を絶するほどのかわいさがあるものです。
そんなわけで、親ばかのようにみえることを覚悟で、このところの芽生えをいくつかご紹介します。
これは、いただいたペパーミントの種から出てきた芽生えです。
まわりの培養土の粒と比べていただけるとおわかりかもしれませんが、これはかなり小さな芽生えで、気が付かなければあっという間に枯死させてしまいそうなレベルです。
それに比べると、こちらのマツバボタンもかなり小さな芽生えなのですが、かなり大きいと思えてしまいます。
そして、そういうものから比べると、小学校時代からお馴染みのアサガオなどは「巨大」と言えるほどのものだとわかります。こちらが和もの。
そして、こちらが西洋系のものです。
それに比べるとちょっと小ぶりですが、ヒャクニチソウもまあまあ大きめの芽生えですね。
芽生えばかりではありません。この時期の庭は大騒ぎです。
こちらは剪定して切り落とした枝を水に挿しておいたゼラニウムの枝です。
ハイボール・グラスに挿しておいただけなのですが、この時期の枝からは意外と簡単に根が出てくることがあります。
こうなったら、後は鉢に植えるだけ。簡単に繁殖できてしまいます。
いろいろ花も咲いています。こちらはブラックベリーです。プランターで栽培を始めたのですが、今やそこから外に出て繁殖したものの方が多くなってしまいました。
野良ブラックベリーもおいしさは同じです。
今朝から開き始めたダッチアイリス。
夕方には大きく開きました。
オランダ由来なのかもしれませんが、「和」を強く感じさせられる花です。
そして最後のおまけですが、花の土を買った時についてきたおまけの「害虫ホイホイ」というような接着力によって害虫を駆除しますというサンプル品の設置1週間の玄関フード内における成果です。まったく毒物を使っておらず、接着力だけによる駆除なので安全を強調されていた製品ですが、結果はこの極小のカ(蚊)が1匹でした。
まあ、使わなくてもいいんじゃないの、という結果だったと思います(笑)。
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by STOCHINAI
| 2015-06-21 23:03
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2015年 05月 29日
科学技術の専門科からコメントを配信する中立的なしくみは必要だと思います
情報提供の基本的対象がジャーナリスト(科学技術関連のテーマを扱うブロガーなども含まれるところが新しいと思いますが)であるということもあって、SMC JAPAN (一般社団法人サイエンス・メディア・センター)の認知度はいまいち高くはないという印象を持っています。
サイエンス・メディア・センターの活動はイギリスで始まりましたが、オーストラリア、ニュージーランド、カナダに広がり、次いで日本でも立ち上げられたというグローバルなものです。日本では2010年10月にJST(科学技術振興機構)RISTEX(社会技術研究開発センター )の「科学技術と人間」領域(領域総括:村上陽一郎)研究開発プロジェクト『科学技術情報ハブとしてのサイエンス・メディア・センターの構築』(代表:瀬川至朗・早稲田大学大学院ジャーナリズムコース教授)の中から生まれました。
当然、こうしたプロジェクトには年限があり経済的支援も終わりになります。SMCの活動は基本的にマン・パワーでなされているものですから、最低限でもそうした役割を担う人の生活を(たとえその一部だとしても)支えるサポートがなければ維持することはできません。このままでは今年の8月で活動が続けられなくなるという状況まで追い込まれてしまっているということです。
そこで現在は上記のリンクをクリックすると、ちょっと悲しいお知らせが現れます。
そこに、書かれているSMCリサーチ。マネージャーの田中幹人さんの文章の一部を引用します。
現在のSMCJは、持続性という大きな難題を抱えています。これまでは、主に「組織の機能構築」プロジェクトに関する公的研究資金にて運営をしてまいりました。しかし、こうした公的研究資金は、新規開発には向いていますが、継続的活動の支援は難しいという特性があります。
SMCの機能が成熟してきたために、かえって公的資金は頼みにできないという状況になっており、そこで「組織を存続するための資金調達」が重要な課題となっています。そのためのさまざまな努力はしておりますが、現状のままでは、本年8月をもってSMCJの全活動を終了しなくてはならないところまできております。
政府広報でも担当しているのでない限り、政府からの継続的な支援は得られるはずもなく、ましてやいかなる政治的・経済的組織からも独立して「公平・中立」な立場を貫こうとすると、ますます資金難に陥ることは想像に難くないところです。
その活動の性質上SMCの活動を支えるためには、「ひも付き」の疑いの生じる私企業から大型の資金援助などを受けるわけにはいかないわけで、唯一の方法は小口の寄付(団体一口5万円、個人一口1万円)ということになります。同じページから賛助会員の申込書が入手できます。
とにかく、1日でも長くこの活動をつなげていき、最終的にはサステナブルな組織に育て上げることが、日本にとっての大きな財産になっていくと思います。
その「証拠」をご覧になりたければ、最近SMCから発信されたサイエンス・アラートの記事のいくつかをお読みいだだければたちどころに理解されることと思います。
最新の科学技術関連のニュースに対する国内外の専門科の適切なコメントがギュウギュウ詰めになっているのがおわかりになると思います。SMCを通じて、普通ならば原著論文を読み解ける人でもないとなかなか接することのできない新しく深い科学技術情報に、誰でもが簡単にアクセスできるのです。
ある意味で、油が乗ってきていてSMCが絶好調になってきている今、これがなくなるのはとてももったいないと感じています。
いろいろな災害に見舞われ、日本にも「寄付」ということへのリズムができつつある今、有意義な相手先としてSMCもご検討いただきたく思います。
(なお、サイトを回ればわかりますが、私はいちおうSMCの理事という立場におりますので、この記事にもそうしたバイアスがかかっていることがありうることを前提にお読みいただけると幸いです。)
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by STOCHINAI
| 2015-05-29 19:47
| 科学一般
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