2005年 05月 31日
明日から仙台
明日から学会があるので、仙台に行きます。
仙台は半年ほど前に特別講義で行ったばかりですから、今回はそれほどの緊張感がありません。例年のように、じたばたと最後の最後まで悪あがきする大学院生がいなかったせいかもしれません。
私が属するいくつかの学会は、毎年開催地が移動しますが、地元の会員が完全な手弁当で一年かけて準備をする慣例になっています。札幌でも、何回か学会開催のお世話をしましたが、地元の苦労は実際にやったことのある人間にはとても良くわかります。
今回は東北大学を中心とした先生方が走り回っておられることと思います。誠にお疲れさまでございます。あと数日、よろしくお願いいたします。終わったら、ごゆっくりお休みください。本当に今日は仙台に足を向けて寝られません。
最近は、学会をバックアップしてくれる業者ができてきましたので、準備といっても肉体労働に関しては昔ほどの苦労はなくなってきています。それにしても、企画からプログラム作成は専門家である会員にしかできないことですので、やはり主催するというのはものすご~く大変なことなのです。
数年前から、参加申し込みや講演要旨の登録などもオンラインでできるようになっており、参加者としては締め切りぎりぎりの夜に郵便局に飛び込むなどとをしなくても良くなりました。どうせなら、参加費の払い込みもオンライン決済にしてくれるとありがたいのですが、国際学会などを除くとまだまだ郵便振り込みがほとんどです。
そう言えば、学会の年会費もまだまだ郵便振り込みが多いようです。通信販売などでは、クレジットカードのオンライン決済や、コンビニでの支払い、さらには配達人によるカード決済までできるようになってきている時代なのに、不思議と言えば不思議なことです。
学会関係は、文科省から補助を受けているところが多いので、郵便公社を使うように強い指導がされているのが原因ではないか、などというのは下司の勘繰りというものでしょうか。
明日からは、仙台便りということになりそうです。
仙台は半年ほど前に特別講義で行ったばかりですから、今回はそれほどの緊張感がありません。例年のように、じたばたと最後の最後まで悪あがきする大学院生がいなかったせいかもしれません。
私が属するいくつかの学会は、毎年開催地が移動しますが、地元の会員が完全な手弁当で一年かけて準備をする慣例になっています。札幌でも、何回か学会開催のお世話をしましたが、地元の苦労は実際にやったことのある人間にはとても良くわかります。
今回は東北大学を中心とした先生方が走り回っておられることと思います。誠にお疲れさまでございます。あと数日、よろしくお願いいたします。終わったら、ごゆっくりお休みください。本当に今日は仙台に足を向けて寝られません。
最近は、学会をバックアップしてくれる業者ができてきましたので、準備といっても肉体労働に関しては昔ほどの苦労はなくなってきています。それにしても、企画からプログラム作成は専門家である会員にしかできないことですので、やはり主催するというのはものすご~く大変なことなのです。
数年前から、参加申し込みや講演要旨の登録などもオンラインでできるようになっており、参加者としては締め切りぎりぎりの夜に郵便局に飛び込むなどとをしなくても良くなりました。どうせなら、参加費の払い込みもオンライン決済にしてくれるとありがたいのですが、国際学会などを除くとまだまだ郵便振り込みがほとんどです。
そう言えば、学会の年会費もまだまだ郵便振り込みが多いようです。通信販売などでは、クレジットカードのオンライン決済や、コンビニでの支払い、さらには配達人によるカード決済までできるようになってきている時代なのに、不思議と言えば不思議なことです。
学会関係は、文科省から補助を受けているところが多いので、郵便公社を使うように強い指導がされているのが原因ではないか、などというのは下司の勘繰りというものでしょうか。
明日からは、仙台便りということになりそうです。
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by stochinai
| 2005-05-31 22:50
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2005年 05月 31日
エゾサンショウウオとニホンザリガニ
事務からメールがまわってきました。
一般の方から電話があって、市内中央区盤渓にある沢が工事のため埋立てされるらしいのですが、そこに多数のエゾサンショウウオの卵があるので、(埋め立てて殺されてしまうくらいなら)研究に役立てていただければ、と連絡があったそうです。
市民の方も、どこに連絡をしたらよいのかわからなかったのだと思います。
ご存じの通り、ニホンザリガニは環境省によって絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されている保護対象動物です。東北と北海道にしか分布しない日本在来のザリガニです。北海道にはアメリカザリガニがいないので、生き残っているところも多いようですが、最近になって外来種であるウチダザリガニが生息域を広げてニホンザリガニを追いつめているというケースもあるようです。
それでなくても住める環境がどんどんなくなってきています。高文連の大会などに行くと、あちこちの高校の生物部が調査や保護をしていることがわかりますが、保護しなければ絶滅は近いように思われます。札幌の近郊でニホンザリガニがいるなどとういところはとても貴重ですので、これは市や道に連絡すべきことのようにも思われます。
エゾサンショウウオは、北海道にしかいない固有種です。かつては北海道ならばどこにでもたくさんいたものですが、こちらも確実に数は減少しています。特に、石狩平野での減少が激しいようで北海道レッドデータブック(北海道の希少野生生物)によると、石狩平野のエゾサンショウウオ個体群が地域個体群に指定されていますので、こちらも市や道に連絡しておいたほうが良いのかもしれません。
盤渓というと桜の花見で有名な円山公園から歩いてもいける近傍なのですが、逆にそれだけに住宅地として狙われているのでしょうね。
残念なことですが、環境を保護できないのであれば、一時的に動物を移動させてもなかなか保護とはつながらないのが現実です。
追記(6月6日):最初のメールをいただいた事務の方のお話によると、埋め立ては取りやめになったとのことです。地主の方が、保存した方が良いというアドバイスを、受け入れてくださったのかも知れないとのことです。いずれにせよ、エゾサンショウウオとニホンザリガニが選んだ場所は正解だったことになります。よかった(^^)V。
一般の方から電話があって、市内中央区盤渓にある沢が工事のため埋立てされるらしいのですが、そこに多数のエゾサンショウウオの卵があるので、(埋め立てて殺されてしまうくらいなら)研究に役立てていただければ、と連絡があったそうです。
市民の方も、どこに連絡をしたらよいのかわからなかったのだと思います。
ご存じの通り、ニホンザリガニは環境省によって絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されている保護対象動物です。東北と北海道にしか分布しない日本在来のザリガニです。北海道にはアメリカザリガニがいないので、生き残っているところも多いようですが、最近になって外来種であるウチダザリガニが生息域を広げてニホンザリガニを追いつめているというケースもあるようです。
それでなくても住める環境がどんどんなくなってきています。高文連の大会などに行くと、あちこちの高校の生物部が調査や保護をしていることがわかりますが、保護しなければ絶滅は近いように思われます。札幌の近郊でニホンザリガニがいるなどとういところはとても貴重ですので、これは市や道に連絡すべきことのようにも思われます。
エゾサンショウウオは、北海道にしかいない固有種です。かつては北海道ならばどこにでもたくさんいたものですが、こちらも確実に数は減少しています。特に、石狩平野での減少が激しいようで北海道レッドデータブック(北海道の希少野生生物)によると、石狩平野のエゾサンショウウオ個体群が地域個体群に指定されていますので、こちらも市や道に連絡しておいたほうが良いのかもしれません。
盤渓というと桜の花見で有名な円山公園から歩いてもいける近傍なのですが、逆にそれだけに住宅地として狙われているのでしょうね。
残念なことですが、環境を保護できないのであれば、一時的に動物を移動させてもなかなか保護とはつながらないのが現実です。
追記(6月6日):最初のメールをいただいた事務の方のお話によると、埋め立ては取りやめになったとのことです。地主の方が、保存した方が良いというアドバイスを、受け入れてくださったのかも知れないとのことです。いずれにせよ、エゾサンショウウオとニホンザリガニが選んだ場所は正解だったことになります。よかった(^^)V。
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by stochinai
| 2005-05-31 15:36
| 生物学
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2005年 05月 30日
今日の夕日
天気予報では25℃を越えて、初の夏日になる予定でした。しかし、それほど気温はあがらず、かろうじて20℃を越えたというところのようです。
その代わりにきれいな夕日をプレゼントされました。
手前は去年の台風でスカスカになったポプラ並木です。



その代わりにきれいな夕日をプレゼントされました。
手前は去年の台風でスカスカになったポプラ並木です。



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by stochinai
| 2005-05-30 19:17
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2005年 05月 30日
まだ献血できたんだ!
3月7日に書いたエントリーで、厚生労働省は、1980~1996年に英仏両国に1日以上滞在した人の献血を中止する暫定措置を決めたというニュースを転載しましたが、今日に至るまで実行されていなかったということを知りました。
今日のエキサイト社会ニュースで80~96年に英国に1日以上滞在した人の献血を6月1日から禁止することが、30日になってようやく決まったと報道されています(毎日新聞)。
これまでにすでに血液不足が起こっていた原因の一部がこれだと思っていたのですが、まだ献血ができたんですね。献血に行こうという呼びかけも何だったんだろうと思います。
「3月に中止方針を決定していたが、その後一時、大幅な献血不足に陥ったため、慎重に実施時期を検討していた」とのことですが、だったら別に実施しなくても良いということになりませんか。逆に、この間に献血した人の血液で事故が起こった場合はどういうことになるんでしょう。
厚生労働省としては、ほとんど危険性がないと判断しているのだったら(もし、そうでなかったらこの実施遅延の正当な理由が成り立ちません)、そして何が起こってもきちんと責任持って対処できるというのなら、何もいまさら献血の中止をしなくても良いのではないかと思われます。
どうなんでしょうか。
今日のエキサイト社会ニュースで80~96年に英国に1日以上滞在した人の献血を6月1日から禁止することが、30日になってようやく決まったと報道されています(毎日新聞)。
これまでにすでに血液不足が起こっていた原因の一部がこれだと思っていたのですが、まだ献血ができたんですね。献血に行こうという呼びかけも何だったんだろうと思います。
「3月に中止方針を決定していたが、その後一時、大幅な献血不足に陥ったため、慎重に実施時期を検討していた」とのことですが、だったら別に実施しなくても良いということになりませんか。逆に、この間に献血した人の血液で事故が起こった場合はどういうことになるんでしょう。
厚生労働省としては、ほとんど危険性がないと判断しているのだったら(もし、そうでなかったらこの実施遅延の正当な理由が成り立ちません)、そして何が起こってもきちんと責任持って対処できるというのなら、何もいまさら献血の中止をしなくても良いのではないかと思われます。
どうなんでしょうか。
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by stochinai
| 2005-05-30 15:40
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2005年 05月 29日
実名と匿名
昨日、寒い北海道というエントリーを書きましたが、今日は「暑い」と言える一日でした。北海道ではこの時期が小学校の運動会シーズンなのです。昨日・今日がそのピークだったようですが、昨日も正解、今日は大正解でした。先生方も生徒さん、それにご家族の方々もお疲れさまでした。明日は、小学校は代休ですか。ごゆっくり、お休みください。
さて「実名と匿名」は、あちこちでかなり精力的に議論されているテーマなのですが、私としてはこの件に関してなんらかの正解があるとはとても思えず、議論に参加しようという気はまったく起こりませんでした。
それにもかかわらず、この件に関する議論を眺めているのはそれなりにおもしろく、いろんな人の意見を読んでみては、なるほどこの人はそういう風に思っているのか、へえ~そんな意見もありうるんだ、などと単なる読者に徹して楽しんでおりました。
正解のない実名・匿名議論ですが、どんなところでも議論が熱くなってきたところで匿名さんが何かを言ったりすると、いつもこの論争が再燃することで、せっかくの議論が実名・匿名論争へと拡散してしまうという非生産的なことになってしまいがちなので、議論をする場にはそれぞれの場に応じたルールを作っておくことは、プラクティカルに有意義なことだと思いました。
カッコつけて言うと、「実名・匿名にはグローバルな真理はないけれども、ローカルなルールは必要なことがある」ということだと思います。
というわけで、当ブログのルールを発表いたします。ジャジャーン。
管理人が勝手に考えた(しかも、あまりよく練られていません)ルールですので、ご意見がありましたら、すぐに考え直しますのでよろしくお願いします。
---------------
ルール1:実名でも匿名でも、ご自由にご参加ください。当ブログでは、実名の意見と匿名の意見の重さに差をつけることはありません。
ルール2:ひとつの議論を続ける時は、できるだけ同じ名前を続けてください。逆に特定の話題の中で、他の方が使ってしまった匿名(「通りすがり」、「匿名」、「ただの人」など)を重複して使うことは避けていただけるとありがたいです。
ルール3:当ブログでは、コメントもトラックバックもよほどのことがない限り削除しません。「よほどのこと」とは、正当な理由もなく特定の個人の尊厳を傷つけていると、ブログ所有者(私)が判断した場合を想定しています。匿名や発信元の確認ができないという理由で削除することはありません。(書き込んだ本人からの依頼があった場合と、同じものが重複して書き込まれた場合、それに明らかにブログ活動と関係のないスパム以外を削除したことは、今まで一度もありません。)
ルール4:私の実名などを知ることは非常に簡単ですが、私はここではあまり本名(漢字表記)で呼ばれることを好みません(なんだか、場違いな感じがするのです)。ここを訪れてコメントやトラックバックをしていただいている方の何人かについて、私は実名を知っておりますが、同様に実名で呼びかけることはできるだけしないようにしております。
ルール5:当ブログでは、匿名・実名論争をしなくても良いネットスフェアの構築に貢献することを目指したいと思います。
ルール6:楽しくやりましょう。
さて「実名と匿名」は、あちこちでかなり精力的に議論されているテーマなのですが、私としてはこの件に関してなんらかの正解があるとはとても思えず、議論に参加しようという気はまったく起こりませんでした。
それにもかかわらず、この件に関する議論を眺めているのはそれなりにおもしろく、いろんな人の意見を読んでみては、なるほどこの人はそういう風に思っているのか、へえ~そんな意見もありうるんだ、などと単なる読者に徹して楽しんでおりました。
正解のない実名・匿名議論ですが、どんなところでも議論が熱くなってきたところで匿名さんが何かを言ったりすると、いつもこの論争が再燃することで、せっかくの議論が実名・匿名論争へと拡散してしまうという非生産的なことになってしまいがちなので、議論をする場にはそれぞれの場に応じたルールを作っておくことは、プラクティカルに有意義なことだと思いました。
カッコつけて言うと、「実名・匿名にはグローバルな真理はないけれども、ローカルなルールは必要なことがある」ということだと思います。
というわけで、当ブログのルールを発表いたします。ジャジャーン。
管理人が勝手に考えた(しかも、あまりよく練られていません)ルールですので、ご意見がありましたら、すぐに考え直しますのでよろしくお願いします。
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ルール1:実名でも匿名でも、ご自由にご参加ください。当ブログでは、実名の意見と匿名の意見の重さに差をつけることはありません。
ルール2:ひとつの議論を続ける時は、できるだけ同じ名前を続けてください。逆に特定の話題の中で、他の方が使ってしまった匿名(「通りすがり」、「匿名」、「ただの人」など)を重複して使うことは避けていただけるとありがたいです。
ルール3:当ブログでは、コメントもトラックバックもよほどのことがない限り削除しません。「よほどのこと」とは、正当な理由もなく特定の個人の尊厳を傷つけていると、ブログ所有者(私)が判断した場合を想定しています。匿名や発信元の確認ができないという理由で削除することはありません。(書き込んだ本人からの依頼があった場合と、同じものが重複して書き込まれた場合、それに明らかにブログ活動と関係のないスパム以外を削除したことは、今まで一度もありません。)
ルール4:私の実名などを知ることは非常に簡単ですが、私はここではあまり本名(漢字表記)で呼ばれることを好みません(なんだか、場違いな感じがするのです)。ここを訪れてコメントやトラックバックをしていただいている方の何人かについて、私は実名を知っておりますが、同様に実名で呼びかけることはできるだけしないようにしております。
ルール5:当ブログでは、匿名・実名論争をしなくても良いネットスフェアの構築に貢献することを目指したいと思います。
ルール6:楽しくやりましょう。
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by stochinai
| 2005-05-29 23:59
| コンピューター・ネット
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2005年 05月 28日
やっぱり寒い今年の北海道 (石炭手当もどせ)
実感を記事にしてもらった感じです。今日は天気が良くて気持ちのいい日だったのですが、太陽が雲に隠れるとやっぱり「寒い」と思います。
札幌の5月平均気温、戦後最低の可能性も(毎日)というニュースを読んでいるうちに、ますます寒くなってきました。
先週の花のないライラック祭りから1週間が過ぎましたが、大通公園のライラックはまだ4分咲きていどだそうです。特別に日差しが強い中庭とか、温風の吹き出しているところに生えているものを除くと、固いつぼみが多いようです。
「今月1~26日の札幌の平均気温は9.7度で、平年の5月平均気温より2.4度低い」のだそうで、一月前の気候ですね。
1981年の5月が寒かったのだそうですから、なんと24年ぶりの寒い初夏です。
ライラック祭りの頃に冷えるのは「リラ冷え」(ライラックはフランス語でリラ)と呼ばれて、ロマンチックなのですが、今年はそれが早く来すぎたのだそうです。暖かくなる前に、寒くなってしまったので、結局「今年はまだ暖かくならないね」という感じです。
今までにも何回か(1,2)、寒冷地手当(石炭手当)の削減のことなどを書きましたが、こう寒いとまだ朝晩は暖房が必要なので、灯油のことが心配になります。
寒冷地手当と言えば、北海道大学の教職員組合(職組)が26日に寒冷地手当の減額について、労使交渉を行わなかったことは不当労働行為であるとして、北海道労働委員会に不当労働行為救済の申し立てを行ったそうです。
北大の職組は、組織率がとても低いので職員の代表として大学当局に認められにくいのかも知れませんが、雇用者としてはたとえ数人でも職員が結成した「組合」と交渉する義務がありますので、数百人の職員が加盟している北大職組は北大職員の中で最大の(他にあるかどうかは不明ですが?)組合であることに違いはありません。
労働運動の歴史とノウハウと資金力のある職組が、北大の全職員に関係のある寒冷地手当の減額撤回を求めて動いたことの意義は決して小さくないと思います。
もしも、この申し立てが認められて、寒冷地手当の減額が撤回されたら、北大職組は組合員ではない職員から、復帰した額の10%くらいを請求しても誰も怒らないことでしょう。そうなったら、私も是非とも心からの感謝の気持ちを込めてカンパしたいと思います。
しかし、なによりも組合が組合員以外の利益も尊重するという行動をしたということが、今回の行動の一番の収穫だったのではないでしょうか。
寒い春に暖房手当が出て、うれしくない人はいませんよね。
札幌の5月平均気温、戦後最低の可能性も(毎日)というニュースを読んでいるうちに、ますます寒くなってきました。
先週の花のないライラック祭りから1週間が過ぎましたが、大通公園のライラックはまだ4分咲きていどだそうです。特別に日差しが強い中庭とか、温風の吹き出しているところに生えているものを除くと、固いつぼみが多いようです。
「今月1~26日の札幌の平均気温は9.7度で、平年の5月平均気温より2.4度低い」のだそうで、一月前の気候ですね。
1981年の5月が寒かったのだそうですから、なんと24年ぶりの寒い初夏です。
ライラック祭りの頃に冷えるのは「リラ冷え」(ライラックはフランス語でリラ)と呼ばれて、ロマンチックなのですが、今年はそれが早く来すぎたのだそうです。暖かくなる前に、寒くなってしまったので、結局「今年はまだ暖かくならないね」という感じです。
今までにも何回か(1,2)、寒冷地手当(石炭手当)の削減のことなどを書きましたが、こう寒いとまだ朝晩は暖房が必要なので、灯油のことが心配になります。
寒冷地手当と言えば、北海道大学の教職員組合(職組)が26日に寒冷地手当の減額について、労使交渉を行わなかったことは不当労働行為であるとして、北海道労働委員会に不当労働行為救済の申し立てを行ったそうです。
北大の職組は、組織率がとても低いので職員の代表として大学当局に認められにくいのかも知れませんが、雇用者としてはたとえ数人でも職員が結成した「組合」と交渉する義務がありますので、数百人の職員が加盟している北大職組は北大職員の中で最大の(他にあるかどうかは不明ですが?)組合であることに違いはありません。
労働運動の歴史とノウハウと資金力のある職組が、北大の全職員に関係のある寒冷地手当の減額撤回を求めて動いたことの意義は決して小さくないと思います。
もしも、この申し立てが認められて、寒冷地手当の減額が撤回されたら、北大職組は組合員ではない職員から、復帰した額の10%くらいを請求しても誰も怒らないことでしょう。そうなったら、私も是非とも心からの感謝の気持ちを込めてカンパしたいと思います。
しかし、なによりも組合が組合員以外の利益も尊重するという行動をしたということが、今回の行動の一番の収穫だったのではないでしょうか。
寒い春に暖房手当が出て、うれしくない人はいませんよね。
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by stochinai
| 2005-05-28 17:28
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2005年 05月 28日
クロフネツツジ満開
博物館(旧理学部)前のクロフネツツジ満開です。

今日も良い天気。散歩している人々は、みんな幸せそうないい顔をしています。

今日も良い天気。散歩している人々は、みんな幸せそうないい顔をしています。
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by stochinai
| 2005-05-28 13:21
| 大学・高等教育
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2005年 05月 27日
トリインフルエンザ警報
ロイターのニュースで鳥インフルエンザで渡り鳥1000羽以上死ぬが流れてきました。
「中国北西部で致死性の鳥インフルエンザ(H5N1型)に感染して死んだ渡り鳥が1000羽を超え、当初報じられた数の5倍以上となった」とのことです。
日本では、昨年のようなニワトリ感染事件も起こっていないので、あまりニュースとして流れていないようですが、事態は楽観を許さないものになってきているようで、昨日発行(日本時間では今日からウェブで読めるようになった)Natureでは、1冊のかなりの部分を割いてトリインフルエンザの総力特集にあてています。事態の深刻さからか、有料の定期購読サイトであるNatureですが今週号のトリインフルエンザ関連の記事については、そのほとんどが Free accessつまり無料で公開されています。
今アジア各地ではやり初めているH5N1型のトリインフルエンザウイルスでは、すでに50人を越えるヒトが死んでいるのだそうです。そして、その病原性はどんどん強くなってきており、ジャワではブタにも大量に感染が起こっているそうです。
ブタのの身体の中では、他のインフルエンザウイルスと遺伝子の交換が起こり、ヒトへの大感染が起こるウイルスへと「進化」することが知られているため、きわめて憂慮すべき状況だというのがThe Royal Institution World Science Assemblyと協同で本特集を組んだNatureの判断のようです。
このウイルスの拡散状況はかなり良く追跡されています。この先どうなるのか、とても心配です。WHOや国にだけ任せておくのではなく、我々の防御対策も必要になってくると思います。
H5N1型トリインフルエンザウイルスの軌跡
1997年3月21日
香港でヒトから初めてH5N1型トリインフルエンザウイルスが発見され、6人が死亡。香港のすべてのニワトリが処分された。この時には、ヒトからヒトへのウイルス感染は起こっていない。
2003年2月
香港でH5N1型トリインフルエンザウイルスにより、1人死亡。
2003年12月
韓国でニワトリにH5N1型トリインフルエンザウイルスが大感染。
2004年1月
日本では1925年以来はじめて、ニワトリにH5N1型トリインフルエンザウイルスが大流行。タイとベトナムで8人死亡。この時も、ヒトからヒトへの感染はなし。タイ、ベトナム、日本、韓国、中国でニワトリ、アヒルに発生。
2004年3月
さらにアジア各地で感染が広がり、23人死亡。
2004年6月
アヒルから採取されたH5N1型トリインフルエンザウイルスの毒性が以前より増していることが、実験により証明された。
2004年7月
タイ、ベトナム、中国、インドネシアでH5N1型ウイルスが確認された。
2004年8月
ベトナムで3人死亡。ブタの身体の中でH5N1型トリインフルエンザウイルスとヒトのインフルエンザウイルスと遺伝子を交換していることが中国で確認された。東南アジア全域で1億のニワトリが処分。ベトナムとタイで、26人死亡。
2004年11月
WHOはH5N1型トリインフルエンザウイルスで、100万人単位のヒトが死ぬかも知れないと警告。
2004年12月
9月以来はじめてH5N1型ウイルスの感染者がベトナムで発見。
2005年1-2月
ベトナムで12人死亡。
2005年2月
カンボジアで最初の感染確認。ベトナムでヒトからヒトへの感染があったらしいとの報告。
2005年3月
ベトナムで15人、カンボジアで1人の感染報告。トリの感染は北朝鮮を含む10カ国に広がり約5000万羽のニワトリが処分された。
2005年4月
ベトナムでは、これまでの感染についてのまとめを報告。60人が感染を確認され、そのうちの35人が死亡と発表。タイは17人の感染とそのうち12人の死亡を確認。カンボジアでは2人の死亡確認。
「中国北西部で致死性の鳥インフルエンザ(H5N1型)に感染して死んだ渡り鳥が1000羽を超え、当初報じられた数の5倍以上となった」とのことです。
日本では、昨年のようなニワトリ感染事件も起こっていないので、あまりニュースとして流れていないようですが、事態は楽観を許さないものになってきているようで、昨日発行(日本時間では今日からウェブで読めるようになった)Natureでは、1冊のかなりの部分を割いてトリインフルエンザの総力特集にあてています。事態の深刻さからか、有料の定期購読サイトであるNatureですが今週号のトリインフルエンザ関連の記事については、そのほとんどが Free accessつまり無料で公開されています。
今アジア各地ではやり初めているH5N1型のトリインフルエンザウイルスでは、すでに50人を越えるヒトが死んでいるのだそうです。そして、その病原性はどんどん強くなってきており、ジャワではブタにも大量に感染が起こっているそうです。
ブタのの身体の中では、他のインフルエンザウイルスと遺伝子の交換が起こり、ヒトへの大感染が起こるウイルスへと「進化」することが知られているため、きわめて憂慮すべき状況だというのがThe Royal Institution World Science Assemblyと協同で本特集を組んだNatureの判断のようです。
このウイルスの拡散状況はかなり良く追跡されています。この先どうなるのか、とても心配です。WHOや国にだけ任せておくのではなく、我々の防御対策も必要になってくると思います。
H5N1型トリインフルエンザウイルスの軌跡
1997年3月21日
香港でヒトから初めてH5N1型トリインフルエンザウイルスが発見され、6人が死亡。香港のすべてのニワトリが処分された。この時には、ヒトからヒトへのウイルス感染は起こっていない。
2003年2月
香港でH5N1型トリインフルエンザウイルスにより、1人死亡。
2003年12月
韓国でニワトリにH5N1型トリインフルエンザウイルスが大感染。
2004年1月
日本では1925年以来はじめて、ニワトリにH5N1型トリインフルエンザウイルスが大流行。タイとベトナムで8人死亡。この時も、ヒトからヒトへの感染はなし。タイ、ベトナム、日本、韓国、中国でニワトリ、アヒルに発生。
2004年3月
さらにアジア各地で感染が広がり、23人死亡。
2004年6月
アヒルから採取されたH5N1型トリインフルエンザウイルスの毒性が以前より増していることが、実験により証明された。
2004年7月
タイ、ベトナム、中国、インドネシアでH5N1型ウイルスが確認された。
2004年8月
ベトナムで3人死亡。ブタの身体の中でH5N1型トリインフルエンザウイルスとヒトのインフルエンザウイルスと遺伝子を交換していることが中国で確認された。東南アジア全域で1億のニワトリが処分。ベトナムとタイで、26人死亡。
2004年11月
WHOはH5N1型トリインフルエンザウイルスで、100万人単位のヒトが死ぬかも知れないと警告。
2004年12月
9月以来はじめてH5N1型ウイルスの感染者がベトナムで発見。
2005年1-2月
ベトナムで12人死亡。
2005年2月
カンボジアで最初の感染確認。ベトナムでヒトからヒトへの感染があったらしいとの報告。
2005年3月
ベトナムで15人、カンボジアで1人の感染報告。トリの感染は北朝鮮を含む10カ国に広がり約5000万羽のニワトリが処分された。
2005年4月
ベトナムでは、これまでの感染についてのまとめを報告。60人が感染を確認され、そのうちの35人が死亡と発表。タイは17人の感染とそのうち12人の死亡を確認。カンボジアでは2人の死亡確認。
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by stochinai
| 2005-05-27 22:53
| 生物学
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2005年 05月 27日
新入生歓迎会
今まで、新入生の歓迎会に参加していました。生物系1年20組の学生、約50名。しかし、この中の10名ほどは生物科学科へは進学できません。進学振り替えで、化学・物理系と入れ替えがあります。
新入生の中に、高校生の時代に私と接触があったという学生が2人もいました。体験入学とか研究室見学とか、ほんの数時間の出会いですが、そのまま一生会わない人がほとんどという中、こんなふうに1・2年後に再会することもあります。
#最近は高文連などにも顔を出しているので、ひょっとしたら、どこかで顔を合わせたことがあるという人を含めると、もう数名いたような気もしますが、確信は持てません。
そう言えば、数年前には小学生や中学生とメールのやりとりをしながら、「研究指導」のようなことをしたこともありました。もしも、彼らが来たりするとぶっ飛んでしまいますが、まさかですよね。
ともかく研究室の紹介などをしている時には、その生徒の中からまさか自分の所属する学科や研究室に来る人が出るなどとは思ってもいないわけですが、実際にこうして再会してみると、なんとも不思議な感慨にとらわれるものです。
自分が彼らの進路に影響を与えたなどという大それたことなどは思いもよりませんが、少なくともその時に「生物なんて、もういいや」と思われなかったということについては、もちろん嬉しい気持ちがするものではあります。
ただし、こういうふうに素直に入学してきてくれる学生を見ていると、最近の広報活動としての大学の宣伝活動に関しては疑問(というか不安)を感じる点もあります。
高校生を勧誘するために、「北大には、君のやりたい研究は何でも揃っています」的なちょっとした誇大広告がある傾向が否めないのです。実際に入ってきた学生に聞いてみると、「***の研究」とか「***で***をする」とか、明らかに「それは北大では無理だろう」というような夢を語る学生が意外と多いことにも驚かされます。
まあ、「何をやりたいのかわかりません」とかよりは良いのかも知れませんが、「そんなことをやれるなんて、誰から聞いて来たんだ」みたいなことを言われるのも、また困るのです。
古典的に「これから探したいと思います」という学生ももちろんいますけれども、なんかやっぱり我々の宣伝の仕方が間違ってないかな~、と反省もさせられてしまった今日の歓迎会でした。
でも2年か3年たつと、ほとんどの学生が今日言った希望なんかどこ吹く風で、全然違う志望を持って研究室選びを始めるので、今の時点では「間違いだらけの大学選び」でもOKなのだという意見ももちろんあるでしょうが、どうせ変わるんだから嘘ついてだましてでも学生を集めろ、というのはやっぱり良心が痛むものです。 > 当局関係者どの
新入生の中に、高校生の時代に私と接触があったという学生が2人もいました。体験入学とか研究室見学とか、ほんの数時間の出会いですが、そのまま一生会わない人がほとんどという中、こんなふうに1・2年後に再会することもあります。
#最近は高文連などにも顔を出しているので、ひょっとしたら、どこかで顔を合わせたことがあるという人を含めると、もう数名いたような気もしますが、確信は持てません。
そう言えば、数年前には小学生や中学生とメールのやりとりをしながら、「研究指導」のようなことをしたこともありました。もしも、彼らが来たりするとぶっ飛んでしまいますが、まさかですよね。
ともかく研究室の紹介などをしている時には、その生徒の中からまさか自分の所属する学科や研究室に来る人が出るなどとは思ってもいないわけですが、実際にこうして再会してみると、なんとも不思議な感慨にとらわれるものです。
自分が彼らの進路に影響を与えたなどという大それたことなどは思いもよりませんが、少なくともその時に「生物なんて、もういいや」と思われなかったということについては、もちろん嬉しい気持ちがするものではあります。
ただし、こういうふうに素直に入学してきてくれる学生を見ていると、最近の広報活動としての大学の宣伝活動に関しては疑問(というか不安)を感じる点もあります。
高校生を勧誘するために、「北大には、君のやりたい研究は何でも揃っています」的なちょっとした誇大広告がある傾向が否めないのです。実際に入ってきた学生に聞いてみると、「***の研究」とか「***で***をする」とか、明らかに「それは北大では無理だろう」というような夢を語る学生が意外と多いことにも驚かされます。
まあ、「何をやりたいのかわかりません」とかよりは良いのかも知れませんが、「そんなことをやれるなんて、誰から聞いて来たんだ」みたいなことを言われるのも、また困るのです。
古典的に「これから探したいと思います」という学生ももちろんいますけれども、なんかやっぱり我々の宣伝の仕方が間違ってないかな~、と反省もさせられてしまった今日の歓迎会でした。
でも2年か3年たつと、ほとんどの学生が今日言った希望なんかどこ吹く風で、全然違う志望を持って研究室選びを始めるので、今の時点では「間違いだらけの大学選び」でもOKなのだという意見ももちろんあるでしょうが、どうせ変わるんだから嘘ついてだましてでも学生を集めろ、というのはやっぱり良心が痛むものです。 > 当局関係者どの
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by stochinai
| 2005-05-27 21:50
| 教育
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2005年 05月 27日
10年の成果 (フジのつぼみ)
10年ほど前に、もといた北キャンパスの教養部(今は、高等教育機能開発総合センター)の中庭にあった藤棚についた一粒の種から育てたフジがあります。
最初の数年は鉢植えにしていたので、引っ越しの時にももって来ることができました。いつまでたっても花が咲かないので、3年ほど前に地植えにして二階のベランダの柵へと誘引してみました。日当たりもよくどんどんどんどん成長するのですが、一昨年も去年も花をつけません。
このフジは花の咲かない不稔なのかとあきらめかけていたところ、数日前に10数個のつぼみを発見!!

まだまだ硬いつぼみですが、今年の夏の楽しみがまたひとつ増えました(^^)V。
論文が出来上がった時より、うれしい気分です。
最初の数年は鉢植えにしていたので、引っ越しの時にももって来ることができました。いつまでたっても花が咲かないので、3年ほど前に地植えにして二階のベランダの柵へと誘引してみました。日当たりもよくどんどんどんどん成長するのですが、一昨年も去年も花をつけません。
このフジは花の咲かない不稔なのかとあきらめかけていたところ、数日前に10数個のつぼみを発見!!

まだまだ硬いつぼみですが、今年の夏の楽しみがまたひとつ増えました(^^)V。
論文が出来上がった時より、うれしい気分です。
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by stochinai
| 2005-05-27 13:30
| 趣味
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