5号館を出て

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 今回の「事件」については、さらにあえて書く必要はないと思われるくらい、短時間に語り尽くされたという気もします。それでもなおあえて書いておきたいと思います。

 今回の「事件」で感じたことは、強力なテレビの力とあまりにもひ弱な科学者の力の差です。そして、そのテレビの力をうち負かしたのが週刊朝日という中規模「マスコミ」の取材力でした。テレビに踊らされる大多数の人々は、たとえ正しいことだとしても一介の科学者が言うことなどに耳を貸してはくれません。

 今回も科学論争が行われて納豆ダイエットが否定されたわけではありません。テレビ局がニセの翻訳やデータねつ造を行っていたことを週刊誌が暴いたことで、簡単に悪人が特定されたというのが騒ぎの概要です。

 もしも、それほど露骨に不正を行っていなかった場合には、これほどまでにすっきりと納豆ダイエットが追放されることはなかったと思われます。そういう意味では、テレビ関係者は今回の事件はニセ科学問題ではなく、嘘をついたのが問題だと思っているに違いありません。つまり、嘘さえつかなければ似たような企画(ニセ科学番組)をやることをさほど悪いことだとは思っていないでしょう。

 金を儲けること、すなわち視聴率を上げることが至上命令であるテレビの世界で、確実に視聴率が稼げる健康・美容ものがこれからも減るとはとても思えません。そもそも、その手の番組のあとでスーパーマーケットの特定商品の棚が空になるという現象自体が特に悪いことだとは思われていないようですが、結局それが何年も続いて定番の売れ筋商品となるものがほとんどないという現実は、長期的に見るとほとんどが詐欺的な番組だったと判断される証拠ではないでしょうか。

 つまり、ほとんどの健康食品情報は「嘘」あるいは「ニセ科学」なのではないかと思われます。日本という国は、おおらかなのかゆるいのか、そういうことに関して政府はほとんど介入しません。あるいは、そんなものですら国を富ませる経済活動として奨励しようとしているのかと思えることすらあります。

 我々科学者が社会の中で期待されている役割のひとつが、そうしたニセ科学の出現を阻止することなのではないでしょうか。そういうことをしないのなら、科学者などいらないと思われても仕方がないという面もあると思います。いやしくも科学を職業とするならばニセ科学を追放することは義務なのではないかと、近頃真剣にそう思い始めています。たとえ力は弱くても、科学者にはそうしたニセ科学を監視して、警笛を鳴らし続ける義務を負っているのではないでしょうか。

 たとえテレビの力には遠くおよばないとしても、まちがった使われ方をしている「科学」に対してNoを言い続けることをやらなくても良い理由にはなりません。それができないのなら、少なくとも公的機関から科学者として給料をもらってはいけないように思います。
by stochinai | 2007-01-23 23:42 | 科学一般 | Comments(10)
 札幌駅ビルの一部が、タワーホテルになっているということは知っていたし、毎日のように見てもいたのですが、いままで登ったことがありませんでした。

 それが、今年の理学部職員親睦会がその36階にあるスカイバンケットルームで行われるということで、楽しみにしておりました。会が始まるまで、カーテンがかかっていた窓が、乾杯とともに開かれるという「お約束」のような始まりでしたが、駅ビルの高層階から見る札幌の夜景はさすがにきれいなものでした。
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 窓に反射する宴会の人々と駅から見る北大を含む西北西の夜景です。下に見える夜景のほぼ中央にあるのが理学部6号館、その右に5号館と2号館が立っています。よく見るとさらに右側にはポプラ並木も見えます。

 直下を見下ろせば、札幌駅南口です。
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 札幌に来たことのある方にはおなじみの大丸前のガラスドームが明るく輝いています。

 親睦会は例年の通り、学会対抗ゲーム大会とビンゴですが、昨年のダーツに続いて、今年の連想ゲームも生物学科が制覇、V2を達成しました。(^^)V

 大学院や研究院が改組されて、理学部とぴったりと整合性を持った組織がなくなってきており、昔のように理学部をひとつの集合単位として帰属意識を持つことが難しくなったり、学科事務がなくなって事務の方々のほとんどが中央に異動し、いわゆる「学科」の一員として持っていた教員と事務の方々との連帯感がなくなってきたりと、理学部親睦会としてはある意味で危機的状況になってきている気はするのですが、それでもこうして一同に会して飲み食い騒ぐと、ほんの一瞬でも昔に戻って「仲間だな~」という気分に浸れます。

 たとえ一年に一回だとしても、絆を確認する大切なイベントだと感じます。
by stochinai | 2007-01-22 22:39 | 大学・高等教育 | Comments(2)
 昨年の10月29日に札幌のかでる2・7「かでるホール」で行われた、「北海道はこれでいいのか!『道政・道警・裏金報道』を考える集い」は、ホールが満員になる盛況だったそうですが、そのパネルディスカッションの模様の録画がYouTubeにアップロードされています。
パネルディスカッション:
山口二郎(北海道大学大学院教授)
原田宏二(元北海道警釧路方面本部長)
宮崎学(作家)
大谷昭宏(ジャーナリスト)
魚住昭(当日飛び入り参加:ジャーナリスト)
コーディネーター: 市川守弘(弁護士)
 マスコミの報道には乗ってこない、ホンネトークはかなりスリリングなものです。お時間があったら是非とも見ましょう。鈴木ムネオさんの飛び入りもスゴイですよ。

 YouTubeに書かれている紹介文を転載します。
 2006年10月29日、北海道札幌でひらかれた「北海道はこれでいいのか『道政・道警・裏金報道』を考える集い」パネルディス カッションの模様をノーカットでお送りいたします。

 パネラーは、《ざ・こ もんず》ブロガーの田原総一朗氏、ジャーナリストの大谷昭宏氏、 作家の宮崎学氏。他、ジャーナリストの 魚住昭氏、元道警釧路方面本部長原田宏二氏、北海道大学大学院教授の山口二郎郎氏、司会は弁護士市川守弘氏です。

 さらに、会場から飛び入りで衆議院議員の鈴木宗男氏が発言しています。

 「北海道はこれでいいのか!『道政・道警・裏金報道』を考える集い」1
 「北海道はこれでいいのか!『道政・道警・裏金報道』を考える集い」2
 「北海道はこれでいいのか!『道政・道警・裏金報道』を考える集い」3
 「北海道はこれでいいのか!『道政・道警・裏金報道』を考える集い」4
 「北海道はこれでいいのか!『道政・道警・裏金報道』を考える集い」5
 「北海道はこれでいいのか!『道政・道警・裏金報道』を考える集い」6
 「北海道はこれでいいのか!『道政・道警・裏金報道』を考える集い」7
 「北海道はこれでいいのか!『道政・道警・裏金報道』を考える集い」8
 「北海道はこれでいいのか!『道政・道警・裏金報道』を考える集い」9
 「北海道はこれでいいのか!『道政・道警・裏金報道』を考える集い」10
by stochinai | 2007-01-22 15:12 | 札幌・北海道 | Comments(0)
 昨日はペンギンカフェがありました。

 日本中でサイエンスカフェが立ち上がってきています。札幌でもCoSETPが、紀伊国屋で始めた「サイエンスカフェ札幌」を皮切りに、定例のカフェだけでもCoSTEP修了生を中心にした「ペンギンカフェ」、CoSTEP修了生を核にして北大の創成研を紹介する「北大 de Night Cafe」、それにCoSTEP応援団の学生を中心に、北大元気プロジェクトのサポートを受けながら走り出した「リカフェ」があり、不定期なカフェも数ヶ月に1回ずつ開催されていますので、サイエンスカフェ先進地を自負しても良いと思われます。

 そんな中で、ペンギンカフェは「ひと味違うカフェ」あるいは「本当にやりたいカフェ」を考え、実践する場として、変わり続けている「進化するカフェ」と言えるかもしれません。

 昨日のペンギンカフェは、第8回「『対話についてのサイエンス』~サイエンスカフェは対話なのか?~」という、「サイエンスカフェを考えるカフェ」でした。つまり、いわゆる自然科学の話をするサイエンスカフェではなく、どちらかというと文系の「哲学カフェ」に近いものだったのかもしれません。
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 イギリスで始まった「サイエンス・カフェ(Cafe Scientifique)」に刺激されて、たくさんの「サイエンス・カフェ」と名付けられたイベントが世界中で行われていますが、それが「本当の」サイエンス・カフェなんだろうか、それが私たちがやりたかったサイエンス・カフェなんだろうかという思いを持ちながら、サイエンス・カフェという名の「コーヒーが飲めるちょっぴり質問タイムの充実した講演会」をやり続けている人や組織が意外に多いのではないでしょうか。

 ペンギン・カフェはそうした問題点を抱きながら出発しましたので、常に替わり続けているというところが特徴のひとつです。今回は、場所も変わりました。北大前の通り(北大通り)に面したホテルの喫茶店はなかなか雰囲気の良い掘り出し物のロケーションだと思いました。ゲストも文系の研究者で、ポッドキャスティング番組「科学探検隊CoSTEP」でもおなじみのイギリス帰りのCoSTEPの特任教員のO橋さんでした。

 今、全国で行われている「サイエンス・カフェ」では、双方向生を唱いながらも「対話」が行われているのか、対話とは何なのか、対話を行うためにはどうしたらよいのか、、、、と非常に刺激的および有益なカフェでした。

 次回は「科学史」をテーマに行う予定です。こんな感じで、ペンギン・カフェはやすやすと文理の壁も乗り越えていますので、これからも本当に楽しみなカフェです。

 一度、遊びに来てみてください。
by stochinai | 2007-01-22 00:36 | CoSTEP | Comments(0)

平成納豆事件の結末

 先週の日曜日に近所のスーパーにいったところ、納豆の棚が空っぽでした。聞くところによると、それはその1週間前に放送されたあるテレビ番組で、1日に納豆を2パック食べると痩せるという情報が放送されて、日本中でかなりたくさんの人がそれに引きずられて納豆の大量購入に走ったことが原因だということがわかりました。ネットで調べてみると、それは「納豆事件」とも呼ばれているようでした。

 ところが、昨夜になってその番組の内容がねつ造されたものだということが発覚したというニュースが流れました。当然ですが、今日のスーパーの納豆の棚には「特売」の表示があるにもかからわず、大量の納豆が残っておりました。朝日新聞でも、今朝の一面トップで「『納豆で減量』番組ねつ造 フジ系関西テレビが謝罪」と大々的に報道されていました。

 これが、もし納豆というような商品がからんでいなかったとしたらどうでしょうか。たとえば、朝夕2回10分間ずつ深呼吸をしたら確実に痩せるということが、いわゆる「科学番組」で実験や各種検査の測定値あるいは経験者の体験談などを交えて、本当らしく放送されたら同じような騒ぎになったでしょうか。

 たとえ日本中の人が朝夕10分間ずつ深呼吸をしたからといって、他の人に影響が及ぶくらい酸素が減ってしまうというようなことが起こるとは考えにくいですから、人々は冷静に「信じる方がバカなんだよ」と笑い流してくれたような気もします。しかし、納豆という商品が絡んでくると、それがなくなることによって買えないという「被害」を被る人が出てきます。また、これを機に納豆販売で一儲けする人も出てくるかもしれません。それほど大きくないとはいえ、「実害」や「利益」が生じてしまうと、ニュースになりやすい状況が生じたような気もします。

 冷静に考えてみると保存食品ではない納豆ですから、何万円分も買った人というのはあまりいなかったはずですので、「信じていたのに裏切られた」という精神的被害を除くと、実際に甚大な被害を受けた人はほとんどいないはずです。そういう意味では、この「事件」は先日の不二家の事件に似ているような気がします。不二家事件でも、この数ヶ月で直接的に不二家製品で健康被害があったという例はほとんど出てきていません。

 しかし、人々は怒っているようです。あるいは、人々が怒っているとマスコミが大きく報じています。「これは記事になる」とマスコミが判断して報道しているからでしょう。この姿勢は、「納豆ダイエットが視聴率を稼げる」と考えたテレビ局とどのくらいの違いがあるのでしょうか。

 そろそろ我々は、出発点を考え直すところにきているような気がします。間違っている出発点とは「お客様は神様です」という発想です。

 視聴率とか、ものの売れ行きとか、政治でいうと内閣の支持率というものを極端に大きく気にする態度が「お客様は神様」主義だと思うのですが、それは情報を発信したり、ものを売る、あるいは政治をする側の主体性あるいは主張の放棄だと思うのです。

 市場とか世論とかいうものが、テレビ番組や新聞の「ウソ」や「誇張」によっても、こんなに簡単に動くことが証明されている以上、もはや「お客様は神様」ですという市場主義や自由競争主義が虚構であることは証明されたと言えるはずです。

 我々日本人が愚かな国民であることを自覚した上で、今後の日本の進む道を考えて行かなくてはならないと強く感じています。
by stochinai | 2007-01-21 23:43 | 科学一般 | Comments(9)

アクセス解析

 このブログをどのくらいの方が読んでおられるのか、やはり気になります。

 このブログの設定画面から、レポートというページに行くと「訪問者数」が表示されています。このブログを始めてから、231355人の方が訪問してくれたことになっておりますが、(十分たくさんの数ではありますが)この訪問者数がどうも本当の訪問者数とは違うような気がしております。

 ちなみに、13日(土曜日)から昨日19日(金曜日)までの「訪問者数」は、以下のとおりです。
454
397
466
482
487
490
463
 このことは前から気になっていたので、本来の機能は発揮できないのですが、メモ帳の中にNINJA TOOLSと、AccessAnalyzer.comの、アクセス解析のタグを貼って、解析サービスを利用しています。

 忍者アクセス解析では、訪問者数のカウントができないのわからないのですが、AccessAnalyzerではユニーク数が出ます。上と同じ日の結果は、次のとおりです。
725
575
764
739
752
707
742
 こちらでは、ユニーク数では同じプロキシを使っているユーザーは1日1人としてカウントすると説明されています。たとえば北大からのアクセスはプロキシが(おそらく)2台なので、1日に2名というカウントになるようです。それにもかかわらず、エキサイトのレポートよりも遙かに多いというのは、どういうことでしょう。私には、よりたくさんの人が見ているほうがうれしいというバイアスがありますけれども、「本当の訪問者数」というのは、こちらの値よりもさらに多いと考えられます。

 というわけで、訪問者数やユニークユーザー数というのは、カウントしないデータがあり、しかもどれをカウントしないかということはプログラム毎に大きく違うということながわかりました。

 それでは、もっと機械的にカウントしていると思われるページビューではどうでしょう。これでもサービスによって、かなり違う値が出ています。一番少ないのが、AccessAnalyzerでした。
961
788
1135
1047
1034
977
1023
 次が、忍者ツールズです。
1506
1136
1857
1592
1542
1479
1461
 もっとも多いのが、なんと訪問者数を過小評価していると思われるエキサイトブログのネームカード内におけるページビューの値でした。
1631
1301
2086
1724
1668
1666
1614
 このくらい違うと、週あたりのPV数が倍くらいも違ってきてしまいます。足してみると上から、忍者ツールズが6965PV、アクセスアナライザーが10573PV、エキサイトネームカードが11690PVとなります。

 忍者ツールズでアクセス元のドメインを調べると、最も多いのがhokudai.ac.jpで1日150くらい(アクセスアナライザーでは70-80)ありますので、それを加えると平日では毎日800~900名の方に読んでいただいているということになるのかもしれません。そう考えると、PVはお1人あたりに平均して2回もありませんので、ほとんどの方は1ページだけ読んでおられるということになります。

 ということは、かなりの方が毎日新しい記事を読みにきて下さっているということになるでしょうか。それを思うと、もはや自分1人の都合でさぼったりやめたりできない「社会的責任」のようなものが生じてしまった気分にもなり、身のひきしまる思いがします。

 また、それだけたくさんの方に毎日読んでもらえるようなものが書けているとはとても思えないと、自分でも自覚してはおりますが、読んで時間の無駄になったと思われないようなものを書きたいと日々努力しているつもりではありますので、寛大に見守っていただけると幸いです。

 今さらながらですが、毎日読んでいただき、本当にありがとうございます。

 できれば、これからもよろしくお願いします。
by stochinai | 2007-01-20 16:47 | コンピューター・ネット | Comments(4)
 昨日は、FireFox と Tab Mix Plus の宣伝をしましたが、今日はもうひとつとても便利なソフトをご紹介します。

 元ソースはこちら「Webページのスクロールキャプチャを極める」です。
 Webページの画像をプレゼン資料や仕様書に貼り付ける際、スクリーンショットを撮る必要が生じる。この際、ニーズとして多いのが、Webページすべてを一発でキャプチャする機能だ。本来ならスクロールしなければ見えない部分までを、1枚の画像として保存してくれる機能である。
 私も、つい最近までは長~いウェブサイトを画像として保存したい時には、特定の部分を表示させてキーボードにあるウィンドウズの Print Screen を押して取り込んでいました。

 それが、このソフト「Pearl Crescent Page Server Basic」というフリーのアドオンをインストールすると、アドレスバーの右側にカメラのアイコンが出てきます。
c0025115_21331116.jpg
 それをクリックして表示部分だけか、長いページ全体のどちらを保存するか選ぶだけで画像ファイルとして保存されます。オプションで「ページ全体」を選んでおくと良いでしょう。

 たとえば、CoSTEPスタッフの紹介ページを取り込んでみると、こういう長い画像ファイルが保存されます。もともとはpngファイルだったものを、IrfanViewというソフトでサイズを縮めてjpgにしました。
c0025115_2135680.jpg
 左側に寄っているようにみえますが、右側の白い余白もとりこんでいるためにそう見えるだけで、画像は中央に配置されています。

 是非ともご利用下さい。

 なお、元記事を読めば書いているのですが、IEでも同じ機能のソフト「キャプチャーイット! ツールバー」というものが無料で配布されているようです。
by stochinai | 2007-01-19 21:43 | コンピューター・ネット | Comments(3)
 わかってはいたことなのですが、IEでブログを書いているとハングアップしたり落ちたりした時には、すべてが失われてしまいます。

 魔が差したとしか言いようがないのですが、先ほどまでIEを使って今日のつぶやきを書いていたところ、アンチウイルスソフトが自動的にアップデートされていたようで、何かメッセージが出たと思ったら(たぶん、そこでリターン・キーを押したのが運の尽き)、コンピューターが再起動にはいってしまいました。

 そして、すべてが失われてしまいました。

 こんなとき、もしもfirefoxで書いていたのならかなりの確率で(ほぼ確実に)クラッシュする前の状態が復元されます。さらに、セッションマネージャというプラグインをインストールしてあれば最強です。

 クラッシュだけではなく、ブログを書いている途中なのに、ついつい書きかけの画面から別のサイトを見に行ったりすることってありますよね。IEだったら、戻った時に空っぽのエディターを見て愕然とした経験のある人も多いと思います。そんな時にも、firefoxだったら元のページに戻ると書きかけの原稿が残っているのです。

 IEなどでは、一回画面がリフレッシュされると、それまで書いていた原稿を回復することはまず絶対に不可能なのですが、firefox - session managerを使っていると魔法のようになくなったはずの原稿が甦ってきます。

 というわけで、今日書いていた書きかけの原稿は永遠に失われてしまい、私のやる気も失われれてしまいましたので、今日はこれにてお終いとさせていただきます。

追伸: ついでですが、firefoxにはもうひとつお勧めのアドオンTab Mix Plusがあります。Firefoxをお使いになるのでしたら、何も考えずにSession ManagerとTab Mix Plusはインストールしておきましょう。
by stochinai | 2007-01-18 22:53 | コンピューター・ネット | Comments(5)
 基礎生物学という、大学一年生向けの生物学の講義が本日終了しました。前期は分子細胞生物学、後期は生物多様性を中心とした「生物学入門」の講義です。

 左下にある「レーヴン・ジョンソン生物学」という翻訳本を軸にした講義なのですが、前期後期合わせても、1時間半の講義をせいぜい30回くらいしかできませんので、全57章で1000ページを越える内容を扱いきるのは無理です。おまけに下巻の翻訳が遅れており、その部分は英語本を使うことになりました。

 それで、後期を担当した我々3名は、ノートなどを取らななくても良いので講義の内容を盛りだくさんにするという方針で臨み、パワーポイントを中心にしたビジュアル講義をやってみました。

 平均的に見て、1回の90分の講義の中で50枚から100枚のスライドが使われることになりますので、学生からは「楽しく話を聞けるのですが、振り返ってみると内容を思い出せない」という声が多かったので、講義終了後はパワーポイントファイルをウェブで見ることができるようにしておきました。

 この講義にはもうひとつの特徴があって、「特色ある教育プログラム(特色GP)」というプロジェクトの中で、大規模教室で理科初習者に対してどのくらい効果的な講義ができるかというパイロット授業でもありました。というわけで、学生数は210名くらいおります。

 今年で3年目のパイロット授業で、昨年度からウェブでパワーポイントを公開していたのですが、昨年は復習のためにウェブにアクセスした学生は、延べ人数でも150名くらいだったような記憶があります。

 それが、今年は今日の試験日までの1ヶ月間に、延べ人数で432名、ファイルアクセス数がなんと4760に達しました。
c0025115_21365075.jpg
 これがそのアクセス状況を示すグラフなのですが、試験直前の今朝までの3日間だけで延べ人数が220名でファイルアクセスが2929でした。これは、ほぼ受講者全員がひととおりすべての講義のパワーポイントファイルを見直したと考えることができる数字だと思います。

 講義の前に様子を見てみると、結構多くの学生がファイルをプリントアウトしたものを持って最後のチェックをしていました。これなら、講義中に資料を配付しなくても良いのかもしれないとさえ感じました。

 学生がこれほど素直にウェブによる復習に反応してくれたのはちょっと意外でしたが、彼らは高校で情報教育を受けてきていることなどを考え合わせると、大学でも講義の携帯を考え直す必要は多分にありそうだということを感じさせれられるエピソードでした。

 答案をざっとみたところでは、簡潔ながらもそこそこに理解していることを感じさせられるものが多く、ちょっとうれしく思っているところです。
by stochinai | 2007-01-17 21:50 | 大学・高等教育 | Comments(8)
 今日のエントリーは、教育再生会議の皆さんに是非読んでいただきたいと思います。中でも、自分も先生だったくせに、先生の悪口ばかりを言っているY家さん、北海道の話ですから目を皿のようにして読んでください。

 私がちょっとおつきあいをして頂いている、北海道石狩地方の小中学校の先生を中心にした理科サークルがあります。Wisdom96という名前が示すように、1996年に活動を開始したらしいのですが、その活動はとても私がご紹介しきれるようなものではないほど、多岐にわたっている、エネルギッシュな理科大好き先生のサークルです。

 とりあえず、このサイトのメニューを見ていただければわかるように、基本的には理科の教材開発を中心に据え、毎月の例会およびメーリングリストで情報交換をしながら、ウェブサイトに画像や資料をどんどん蓄積して、全国(全世界)の理科の先生に使っていただこうというのが表に見える活動です。

 メーリングリストにはいっていなくても、毎日の活動の様子は中心的に活躍しておられるAさんのブログを見ると良くわかります。最近では、秋田の協力者から送られてきたイルカや青森(だったかな?)から送られてきたイノシシの解剖で盛り上がっているようです。

 基本的に、理科教育に燃えているというよりは、理科が大好きな理科の先生で、自分たちがこんなにおもしろいと思ってのめり込んでいるんだから、子どもがおもしろがらないわけはない、という思考の人が多い集団だと思います。

 でもやっぱり今、北海道に住んでいて、やっぱり学校の先生で、ということで例の夕張の破綻問題ではとても心を痛めていたのですが、自分たちにできることはやっぱりこれだろうということで、夕張の子ども達にために、理科まつり(科学フェスティバル)の出前をやることに決めてしまいました。

 ここが、wisdomのすごいところで、ある日メーリングリストで「やろうか」というつぶやきが出たとたんに、どんどん実現の方向に話が進んで、なんと今週の土曜日に夕張の中学校の理科室を借りて、理科まつりが実現することになってしまいました。
日時
 平成19年1月20日(土) 10時~15時
場所
 夕張市立緑陽中学校 理科室他
 夕張市沼ノ沢38番地 TEL 0123-57-2003
主催
 札幌自然科学教育研究会/北海道理科サークルWisdom96
 私はお手伝いができないので、メーリングリストでことの成り行きをウォッチングしているだけなのですが、楽屋裏ではものすごく大変なことがいろいろ起こっていても、やると決めたらやるのがwisdomスピリッツです。もちろん、押しかけの出前フェスティバルですから、受け入れ側の理解がなかなか得られなかったり、さまざまな障害が次から次へとわいて出てきたり、ぶち切れそうになるようなことに出会ったら、遠慮せずに(内輪で)ぶち切れたりもしながら、あくまでも外向けには大人の対応をしながら、いよいよ実現へと最終の直線にはいりました。

 そして、今日ついに最終プログラムが発表になりました。
◆実験コーナー◆
◆原始火起こしをやってみよう 
◆液体窒素で遊ぼう
◆空気砲 
◆石炭の乾留
◆ミュータンス菌を見てみよう
◆圧力を体感しよう
◆物作りコーナー
◆イタドリ笛を作ろう 
◆ブラックウォールをつくろう
◆二足歩行ロボット?
◆分光シートで万華鏡
◆フェルトづくり
◆指のレプリカをつくろう
◆3D火山模型をつくろう 
◆紙トンボを飛ばそう
 どうですか。ちょっとした科学の祭典という充実ぶりだと思いませんか。

 これだけの大がかりなイベントが、wisdom96を中心とした人達のなんと「手弁当」で行われようとしています。中心にいるのは、石狩地方を中心とした北海道の小中学校の理科得意先生が多いのですが、社会の先生がいたり、高校の先生や道庁関係の人がいたり、青森や大阪からも先生が駆けつけてくるようです。さらに東京からも理科大好き会社員が飛んできます。北大や教育大の先生の卵も応援してくれるようです。

 このイベントのすごいところは、ともかくやるべ、ということでスポンサーやお役所などを当てにせずに動いているというところだと思います。お金は、自腹が原則です。

 どこぞの会議室で子ども達とふれあうこともなく、学力低下とかゆとり教育の見直しなどと机上の空論を披瀝しあっている、なんとか再生会議との違いは誰の目にも明らかではないでしょうか。学校の先生達が、誰にもじゃまされずに自由に行動できる時、こんなにすごいことができてしまうのです。そして、この情熱は子ども達にも伝わるでしょうし、三重苦四重苦に苦しめられて息もとまりそうになっている夕張の先生達をも元気づけてくれるのではないでしょうか。

 実はこのイベントは、すでに北海道新聞にも記事として取り上げられているようです。しかし、wisdomのメーリングリストを読んでいる限りでは、新聞に出たことで却って売名行為と取られたり、新聞に出るのなら手伝おうかというような本当の売名行為者が寄ってきたりすることで、彼らが自由に活動しにくくなるのだったら迷惑だというような雰囲気だったのが、とても好感が持てました。

 最後に、彼らは口が裂けても言わないでしょうから、私が代わりに書いておきます。もしも、こうした活動を評価するなら、ボランティアで協力するか、イベントの運営資金をカンパしてください。(wisdom96で、どこかに募金の窓口作れませんか?)

#偉そうなことを書いてしまいましたが、私は当日札幌でペンギンカフェをやっていて、夕張には行けないのでした。wisdomのみなさん、すみません。m(_~_)m
by stochinai | 2007-01-16 22:23 | 教育 | Comments(5)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


by stochinai