5号館を出て

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night walk

 学会2日目の夜は恒例の懇親会でした。今回はいつもの懇親会と比べて、会費が極端に安かったので、若い人がたくさんいて楽しい会になりました。若い人が先輩達の話を聞くことのできる懇親会なのですが、ホテルで豪華に行われることが多い懇親会は値段が高いことが多く、どうしても若い人は敬遠しがちなものです。

 ごちそうを食べることも悪くないのですが、会員相互の懇親ということを考えると、今日の懇親会こそ原点に返った本来の姿に戻ることができたものだという気がします。次回からも、これを参考にしていただきたいものです。

 弘前城の近くで行われた懇親会ですが、終わった後は駅前のホテルまで歩いて帰りました。異常な暑さの続く弘前ですが、さすがに夜になると温度が下がり、気持ちの良い夜の散歩を楽しめました。帰り道に、町の風景をスケッチしてみました。

 ホテル近くのメインストリートですが、人影は少ないです。
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 途中で見つけた、網で囲まれた不思議なオブジェ。
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 駅まで続く、公園道路の入り口です。
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 駅近くのビルの谷間にある、「ほんとうの公園」につながっていました。
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 公園の中にある球体群です。
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 ビルに開いた不思議な通り抜けトンネル。
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 移動中華レストラン?
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 ようやく着きました。右端がJR弘前駅です。
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by stochinai | 2007-09-21 23:59 | つぶやき | Comments(9)
 朝9時から学会が始まりました。一般口演、ポスターセッション、また一般口演と6時まで続いた後、関連集会ということで「ポスドク問題を考える」まで、フルに参加しました。終わったのは9時過ぎです。

 弘前は異常な暑さで、南から来た人たちも暑い暑いと言いながら、弘前大学のキャンパスをうろうろしていました。そんな暑さの中、昼休みに構内でオンブバッタに出会い、ちょっとした涼しさを感じました。
動物学会初日 「ポスドク問題を考える」_c0025115_3233099.jpg

 「ポスドク問題を考える」では、ポスドクなどという制度の恩恵を被ることのできなかったシニアの女性研究者の方のお話から始まり、現役のポスドク女性の話の後、学術振興会の課長さんのRPDを代表とするポスドク制度の解説がありました。そして、最後に学術振興会の研究員になった動物学会会長の佐藤のりゆきさんの「ポスドク問題を考える」という話で締めくくられました。各講演の間と最後には参加者からの質疑応答やディスカッションが行われましたが、当然のことながらポスドク問題の究極の解決策が提案されることはありませんでした。

 印象に残ったのは、40歳以上のポスドクでは全年代を通じて女性の比率がもっとも高くなっているということでした。女性でポスドクというのは、やはり二重苦であることが如実に現れたデータだと思います。

 あとは佐藤さんの「ポスドクというのは、パーマネントの職に就くまでの移行期なのだから、せいぜい5年が限度だろう。10年や15年のポスドク生活というのは異常で、これこそがポスドク問題だ」という発言は、まったくそのとおりだと思いました。いつまでもポスドクを続けるのは間違いなく問題です。そして、ポスドクの後に「職」がないのは「ポスドク問題」というよりは「オーバードクター問題」と言うべきだろうとおっしゃっていました。オーバードクター問題は、彼ら・彼女らを就職させることでしか解決しないのだが、それに対する一刀両断の処方箋はやはり出てきませんでした。

 会場のある方が「大学院生・博士を減らしてはどうか」という至極もっともな提案をなされたのですが、学術振興会の方は「そうすると、大学の先生が被害を被ることになりますが、それに耐える覚悟はおありですか」というようなことをおっしゃっていました。つまり、大学院生を減らすということは、大学の先生の数を減らし、大学に配分される交付金が減るということを意味するということですが、まさにここにポスドク問題の元凶が見て取れた気がします。

 この発言を聞いて、学院重点化とポスドク1万人計画が政府・文科省と大学(研究者)の利害が一致したところで手打ちが行われたことが実感できました。文科省も大学も、大学教員の数や研究費を減らしてまで、大学院生を減らす気はないようです。(私は、大学教員を減らしてででも、大学院生の数を妥当なところまで減らすべきだと思っています。)というわけで、とりあえず大学院における博士生産力を落とすことなく博士・ポスドク問題に対処するというのが、文科省・大学の了解事項ということのようですので、学生はそのことをはっきりと自覚した上で大学院進学や博士取得、ポスドクへの応募を自己責任の上で行う必要がありそうです。

 今後も研究者(大学教員・研究所研究員)の数はそれほど増えないが、博士の生産は今までどおり続くということは、博士のほとんどは大学教員や研究所研究員にはなれないという状況が今後も続くということです。

 現在、ポスドクをやっておられる方の多くはそこまで悲観的に思っておられなかったでしょうから、文科省や大学を責めることに一分の理はあると思うのですが、これからは大学院に進学する前から状況ははっきりしているのですから、いったん進学してしまったら文句は言えない時代になるということでしょうか。

 そういう状況の中では、大学院博士課程へ進学して得られるものは社会的に認知されるものというよりは、個人レベルの満足感のための「教養」とあまり変わらないものということになるのかもしれません。そうした「教養」を得るためだけに、大学卒業後の20代半ばの貴重な5年間を費やすことに価値を見いだせる人はどのくらいいるものでしょうか。

 私はこの方式では、日本の科学は研究者の再生産に失敗すると思います。
by stochinai | 2007-09-20 23:59 | 生物学 | Comments(53)

弘前です。

 明日から始まる日本動物学会第78回大会のために、弘前に入りました。久しぶりにJRの長旅です。始点はもちろん札幌駅です。
弘前です。_c0025115_0514073.jpg
 青函トンネルにはいる直前に見た函館山です。
弘前です。_c0025115_0522951.jpg
 トンネルを抜けると残暑がまだ続く初秋の青森でした。
弘前です。_c0025115_0535238.jpg
 臨時停車したところは、すごい名前の駅でした。
弘前です。_c0025115_0545649.jpg
 動物を連れてきたのでとりあえず弘前大学に預かってもらって、夕食へ。弘前大学の裏手にある「飲屋街」です。
弘前です。_c0025115_0562470.jpg
 あまり選択の余地はなかったのですが、今日の夕食はこちらでした。
弘前です。_c0025115_0572332.jpg
 明日からはいよいよ怒濤の4日間が始まります。
by stochinai | 2007-09-19 22:59 | 生物学 | Comments(1)
 いきなり、怪しげなメールが届きました。クリックしてご覧下さい。
Natureから「火星」の土地のプレゼント・メール_c0025115_20451456.jpg
 ヘッダーを見ても、どうもほんもののNatureJapanからのメールのように見えるのですが、申し込んでもいないのに、「『火星』の土地付きNature定期購読をお申込みいただきまして誠にありがとうございます」というメールは怪しいと思う方が普通ですよね。

 それでもヘッダーがホンモノらしかったので、ともかく権利書に記載する情報を入力するためのサイトというところへアクセスしてみました。こちらもクリックしてご覧下さい。
Natureから「火星」の土地のプレゼント・メール_c0025115_2049619.jpg
 思わず身を乗り出してしまう画面です。しかし、ここではまず名前と日付だけを入力するのスタート画面ということになっているので、この先ドンドンといろいろな情報の入力を促されそうな気配濃厚です。

 だいたい、私はNatureが「「火星」の土地付きNature定期購読」キャンペーンなどというものをやっていたということすら知りませんでしたが、過去にNatureから来たメールを検索して調べてみるとこれがあるんです。ビックリしました。8月23日にネイチャー アジア・パシフィックから届けられた、日本語版Natureのコンテンツサービス・メールの一部です。
Natureから「火星」の土地のプレゼント・メール_c0025115_20542366.jpg
 とすると今回の「事件」には、可能性がいくつか考えられます。

 1)Natureのミス
 2)巧妙に仕組まれたフィッシング
 3)誰かが私に火星の土地付きNatureの購読権をプレゼントしてくれた
 4)夢・幻

 とりあえず、4)はないと思うのですが、3)も考えにくいです、2)だとしたらヘッダーからみてかなりの技術力を持った人間の仕業ということになり、これもかなりなさそうな気がします。

 というわけで、1)がもっともありそうな結論なのですが、そうだとすると私のように申し込んでもいないのに火星の土地が当たった人がたくさんいるのではないでしょうか。もしそうだとしたら、すかさず向こうの言うとおりに登録しておけば、火星の土地がもらえちゃうんでしょうか。

 そうだとすると、ちょっと魅力的・・・・・。フィッシングも恐いけど・・・・・。
by stochinai | 2007-09-18 21:05 | スマイル | Comments(6)

不思議な花 

 数年前から動物飼育室の窓際に放置してあった食虫植物サラセニアに、いきなりつぼみが付き、ぐんぐん伸びて咲きそうな気配がしてきました。

 これが、12日のつぼみです。少しゆるみ始めてきたので、写真撮影を開始しました。
不思議な花 _c0025115_23565979.jpg
 ところが意外とつぼみが開くスピードは遅く、これが翌13日の状態です。
不思議な花 _c0025115_002613.jpg
 同じ日の夜遅くにようやくこの程度です。
不思議な花 _c0025115_014825.jpg
 14日です。
不思議な花 _c0025115_03447.jpg
 連休で観察が中断していたのですが、今日17日になってもなんだか完全に開いたのかどうなのかがわからないような変な感じですが、ネットで調べてみるとこれで「咲いた状態」のようです
不思議な花 _c0025115_064738.jpg
 花びらのなかから緑色のものが顔をのぞかせていますが、なんなんでしょうね。
不思議な花 _c0025115_09434.jpg
 最後に全体像を載せておきます。
不思議な花 _c0025115_0134938.jpg

by stochinai | 2007-09-17 23:58 | 趣味 | Comments(1)
 昨日は、数年に一度の札幌ドーム参観日でした。
やっぱり負けたコンサドーレ_c0025115_004823.jpg
 ドームは相変わらず良い雰囲気だったのですが、案の定コンサドーレ札幌はJ2首位とは思えない試合運びで、ベガルタ仙台にあっけなく敗れてしまいました。

 素人の私が言うのも何なんですが、同点でも不思議はない試合だとは思いましたが、とても勝てるようには思えないませんでした。終わってみると、これほど興奮のない試合もなかなか珍しいような気もしました。はっきり言うと、こんな試合をするのに2万人以上も集めてこんな立派なドームを使うことはないだろう、というのが正直な感想です。(ファンの方、すみません。)

 しかし、一方では今年のコンサドーレはシーズン始めからずっと首位を守っており、それはとてもすごいことだと思います。ここへ来て選手達に疲れが出てきているのだとしても、それはそれで無理のないことだとも思います。シーズン中ずっと毎週2回もの試合を続けるというのはたとえプロと言ってもかなりハードだと思いますし、ましてや貧乏弱小J2のチームだと、選手の層も薄いでしょうから、有力選手はかなりこき使われているに違いないと感じられました。

 チーム・プレーのプロ・スポーツは有力選手を獲得するお金があるとないとでは全然違ってきます。チームが強ければスポンサーも付き、有力選手の獲得も容易になるのでしょうから、どちらが卵かニワトリかという話にもなりますが、弱小チームが上にのし上がるのは簡単なことではないのは容易に想像できます。とは言え、コンサドーレ札幌もベガルタ仙台もJ2とはいえ、地元にたくさんの熱烈なファンを持っていることは、必ずしも全国区にならなくてもプロスポーツが存続できる可能性を実例として示しているとても良い例になっていると思います。

 ただ、やはりコンサドーレの場合は、最有力スポンサーがあの「白い恋人」で営業謹慎中の石屋製菓であるというのも現時点におけるとても痛いエピソードであり、この上コンサドーレが首位を転げ落ちたりしたら、そのままズルズルと下位に落ちてしまう懸念もありますので、札幌市民の1人としてはここはなんとしても踏んばって首位を守り切るか、そうでなくてもJ1へはい上がることで北海道民を元気づけてもらいたいという思いもあります。

 というわけで、がんばれコンサドーレ!!
by stochinai | 2007-09-16 23:58 | 札幌・北海道 | Comments(0)
 博士・ポスドク問題について、このサイトでもかなり精力的に議論をしていただきました。最近、ちょっと落ち着いてきたというところですが、議論しても埒があかないのでテンションが下がってきたというよりは、おそらく議論をしていらっしゃる方々の中で、ある種の「共通の理解」が形成されつつあることがその大きな理由のひとつではないかと感じています。

 その共通の理解というのは、政府の大学院重点化とポスドク1万人計画の中で行われたことと、その結果についての理解が共有されてきたこと、その結果大量に生み出された博士・ポスドクと今大量に生み出されつつある博士の多くが、「学問の自由は、これを保障する」という憲法の条文で守られたアカデミックポストに就くことができないということを主な内容としています。

 そして、その状況の中で博士やポスドクがキャリアを切り拓いていくためには、各自が動かなくてはならないということも、多くの人があきらめにも似た気持ちとともに心に刻んでいるのではないでしょうか。この時点で、誰かがなんとなしてくれると思っている人は、ほぼ皆無なのではないかというのが私の現時点での感触です。(もちろん、自分の将来は誰かが何とかしてくれるだろうと思っているポスドクや博士、大学院生もいるとは思いますが、その人たちは「問題」として声をあげたりする存在にはならないでしょう。)

 そんな中で、比較的最近に博士課程を出ていわゆる「企業」へ就職した方のブログで、自分が大学院生だった頃や、就職した時の経験を書き留めてくださっています。いずれも、内容は博士やポスドクの方々へのとても良いアドバイスになっていると思いますので、渦中におられる方そして指導教員を含めてその周辺におられる方には是非とも読んでいただきたいと思います。

 一つ目はktatchyさんのブログ「ある理系社会人の思考」のエントリーで、タイトルもそのものズバリの「博士の就職活動」です。是非とも全文読んでいただきたいのですが、私にとってインパクトのあった言葉を引用させていただきます。
そもそも,企業が博士を取る理由ってなんでしょう?

資格があるからでしょうか。
 これは、企業として博士を採用する時のかなり大きな動機になっていると思われるフシがあります。博士号を持っている社員がいるということを対外的に利用するためです。この場合、会社が欲しいのは「肩書き」なので中味はそれほど期待されていないかもしれません。しかし、言うまでもなく肩書きに中味が付いてくれば会社としては大歓迎のはずです。
 博士の学生さんにはコミュニケーション能力がない,自分勝手で自我が強く,扱いづらい。そんな理由で企業は博士を敬遠しがちだと聞きます。しかし,それは本当だろうかと思います。自我が強いのは分からんでもないですが,自我が弱いような人はそもそも研究者に向いていないと思います。自己主張なく,言われたとおりにやれば結果が出るのなら,今頃世界はノーベル賞で溢れています。それに,研究は一人でするものではないのですから,最低限のコミュニケーション能力がないとやっていけないはずです。
 これは、まったくその通りだろうと思います。個々の博士の方々には、「博士はダメだ」俗説に負けずに自信を持って健全な自己主張をしていただきたいと思います。

 もう一つのブログ・エントリーはlanzentraegerさんの「うすっぺら日記」のすごい力作です。「[博士課程の就職活動] アカデミアへの進路の固定はどうしてなのか」では、大学院へ進学してしまうと、本人にも指導教員にもまったく問題がない場合でも、学生はアカデミア・キャリアへの指向が強くなってしまい、民間企業などへの就職など検討すらされなくなる傾向が強くなってしまうことの理由が鋭く分析されています。

 大学院特に理系の博士課程を経験した人ならば誰でもかなり共感できるものだと思われますので、こちらもぜひとも全文を読んでいただきたいと思いますが、ちょっとだけつまみ食い的に転載させていただきます。
生物系の修士の就職活動は非常に早いため(青田刈りのため)、特に製薬業界は修士1年の9月10月頃から始まる。「研究に慣れて楽しくなってくる頃」と「就職活動が始まる頃」がちょうど重なった印象がある。「もう少し研究を続けてみたい」という思いはかなり強かったように思う。

このタイミングでは、「進路選択」なんぞあってないようなものであって、最初から企業就職のウェイトがかなり高くないとなかなか実際の行動には移せないであろう。このタイミングの悪さはかなりネガティブに働いたように思える。また、デフォルトが博士進学になることも注意すべき点だ。
 ktatchyさんのところでも書かれていましたが、修士の研究が軌道に乗るか乗らないかという現在、修士1年生の就活はもう始まってしまうのです。

 また、研究室での生活が自分の生活のほとんどを占める大学院では、ついついこのようなことになってしまいます。
学生のアイデンティティーが、研究進展や論文によって左右される状態になる。そこで、「優れた研究をして発表したい」「有名なジャーナルに論文を出したい」「学振を取りたい」などという思考になる。自分に自信が満ち溢れている人が多いので、自分の能力を披露したいという欲求に突き動かされる。
バイオの世界では、いつ何時でも、最高級の研究結果を自分が「偶然」見つける可能性があるという思いを誰でも持っている。博打要素と言ってしまってもいいかもしれないが、そういう要素があるがゆえに、続けている限り、逆転の可能性・最終的に「勝つ」可能性があるのだ。「もう一押しすれば、何か面白いことがわかるかもしれない。」、これはずっと体に纏わりつく。
博士課程に進むことが企業就職に悪い影響を与えることをある程度知っているために、「今さら、戻るわけにはいかない」「最低限、博士課程に進んで良かったと思える物(多くの場合は学位、自分達が思っているほど社会にとっては価値は高くないのだが)を得ないとあきらめるわけにはいかない」という思考に陥る場合もある。
 博士にとっても、それを指導する教員にとっても耳の痛い、そして「ほんとうのこと」がたくさん書かれています。しかし、いずれもかなり深刻ではありますが、真理の一側面を明示する貴重な文章となっていますので、じっくりと読んでいただきたいと思います。特に、大学院の博士課程に進学しようと考えておられる方、在学中の方々にはじっくりと読んでいただきたいと思います。

 つらいことばかりが書かれているようにも見えますが、私にはこれも何をすべきかと悩んでいる博士に対するエールに感じられます。

 現実を理解すれば、それに立ち向かう作戦も立てられると思います。ただし、作戦が必ずしも成功するとは限らないのは、残念ながらほんとうの戦争と同じ現実です。

【16日追記】
 lanzentraegerさんの「うすっぺら日記」で、これも大作の続編が書かれています。
 ■[博士課程の就職活動] なぜアカデミア志向は瓦解したのか
 上に書かれた「マインド・コントロール」からどうやって「覚めていったか」が冷静に詳細に記録されています。これも必読です。

【16日追記2】
 ktatchyさんもまた続編を書いてくださいました。
 企業研究と基礎研究の切り替え
 企業の研究と大学や研究所で行われている基礎研究というものが、実は言われているほど違うものではないということを、実体験に基づいて説かれています。

【17日追記】
 薬学系の博士課程にいらっしゃるかたで、来春から製薬企業に勤めることが内定しているikettieさんが、関連エントリーを書かれています。
 キャリアの選択肢
 博士からの企業就職が比較的多い薬学系の方からのコメントもとても貴重です。こちらも是非ともご一読を。
by stochinai | 2007-09-15 23:59 | 科学一般 | Comments(5)
 昨日まで(現地時間なので、日本時間だと今日かも?)30年くらい世界一の自立式建築物として世界でもっとも高い塔だった、カナダのCNタワー(Canadian National Tower)の記録が破られたそうです。

 2004年から建築が始まり、2009年に完成予定の Burj Dubai と呼ばれるアラブ首長国連邦のドバイで建築中の「構造物」が555メートルに達し、553.33メートルのCNタワーを抜いたというニュースが、(やはり、笑)カナダの新聞(The Chronicle Journal)で報道されています。

 Dubai skyscraper reaches 555 metres; eclipsing Canada’s CN Tower

 まあ、今時タワーの高さを競い合う時代でもないのでしょうが、それでも世界一という記録を奪われるのは、カナダの人にとっては寂しいニュースなのだと思います。

 Burj Dubai は完成すると705メートルだという噂があるのだそうで(公式には厳重な秘密になっているようです)、しかもいわゆるタワーではなくてビルディングなので、すごいと思います。さすが、アラブはオイルマネーでお金があるらしく、内装はなんとあのジョルジュ・アルマーニが担当しているということで、こちらのほうでも世界初らしいです。

 東京タワーの高さが333メートルで、計画中の第2東京タワーでも610メートルの予定だそうですから、たとえ建ったとしても世界記録とは関係がないということになります。でも、こんなに地震の多い国ですから、高さよりも安全を優先すべきですよね。

【追記】
 こちらに、まだちょっと低い時、ビルとして世界一の高さになった時の記事があります。
by stochinai | 2007-09-14 21:13 | スマイル | Comments(2)
 来週20日から弘前大学で開かれる日本動物学会第78回大会の公開関連集会として、「ポスドク問題を考える」(第7回 動物学会女性研究者懇談会)が開かれます。
来週の動物学会で「ポスドク問題を考える」_c0025115_2133258.jpg
 今年は、あちこちの学会で同様の企画が行われているようです。新聞記者や行政関係者が覗きに来る可能性も高いですので、言いたいことがある人は奮ってご参加、ご討論願います。
by stochinai | 2007-09-13 21:37 | 科学一般 | Comments(0)

bad news for Hokudai

 昨日の安倍さんのニュースでぶっ飛んでしまって、あまり知られていなさそうなので、北大にとってのバッド・ニュースをクリップしておきます。

 読売オンライン「世界レベルの研究拠点へ、東大など対象機関に」
 文部科学省は12日、科学技術分野で世界最高水準の研究機関づくりを目指す「世界トップレベル研究拠点プログラム」の初の対象機関に、東京大など5大学・研究機関を選定したと発表した。

 選ばれたのは、東京大のほか、東北大、大阪大、京都大、独立行政法人の物質・材料研究機構。プログラムには、13大学と9研究機関が応募したが、理化学研究所のほか、北海道大や名古屋大などは選定からもれた。

 同省はこれまで、優秀な大学に教育・研究資金を重点配分する「21世紀COEプログラム」(274拠点)を2002年度から、さらに対象を絞り込んだ「グローバルCOEプログラム」(150拠点予定)を今年度から進めているが、今回は大学以外の研究機関にも対象を広げた上で、教育機能は免除して研究に特化させる。
 この5機関には、「今後10年間で数百億円を集中配分」ということなので、1機関につき年間数億円から10数億円というところでしょうか。

 予算はグローバルCOEの数倍になりますが、グローバルCOEが教育プログラムであるのに比べて、こちらは教育機能を免除しているというところが特徴です。しかし、大学の中では昔、教育を免除して研究に専念させるためにたくさんの付置研ができたことがあるのですが、いずれも「兵隊」や後継者が集まらずに、「頼むから教育にも参加させてくれ」と次々に研究特化から撤退したという歴史がありますので、この「世界トップレベル研究拠点プログラム」が、少なくとも大学の中でうまく動くかどうかは見物だと思います。

 こちらは、文科省のホームページにも出ています。
by stochinai | 2007-09-13 20:51 | 大学・高等教育 | Comments(4)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


by stochinai