5号館を出て

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朝青龍事件の真相?

 たとえ Grand champion 横綱の問題だとしても、たかが相撲という小さな世界で起こっていることを、日本中で大騒ぎする必要があるとも思われず、また朝青龍という人物になんの魅力も感じられないので、あえてここで扱おうという気にはなりませんでした。とはいえ、毎日毎日ニュースのかなりはじめの方でで彼の一挙手一投足が報じられますので、おかしなことが起こっているということは感じておりました。

 興味のないことでも、不可解なことを聞かされるというのは気持ちの悪いもので、何がほんとうのことなのかということを知ることができるのならば、知りたいと思っていました。ところが、ニュースやワイドショーの説明をいくら聞いてもさっぱりわかりません。いろいろと嘘が混じっていることはわかるものの、どこに嘘があるのかがわからないのです。

 ところが、昨日「アクセス:インターネット対談『日本相撲協会から訴訟を数々起こされて』」というポッドキャスティングを聞いてすべてがすっきりと理解できたような気がしました。

 私は前に、朝青龍がらみの八百長事件に関して「相撲は八百長やってもいいのでは?」というエントリーを書きました。その時に書いたことは、今でも訂正する必要を感じておりませんが、このポッドキャストで話をされているのが、その時に朝青龍の八百長をすっぱ抜いて相撲協会から提訴されていたノンフィクション・ライターの武田賴政さんという方です。その方が、今回の「朝青龍事件」の真実を語っているのですから、とてもおもしろいのです。

 ただ、おもしろいばかりではなく、彼の言っていることが真実だと考えると、最近のニュースを見ていていまひとつ不可解に思えていたことが、次々と氷解していく思いがしました。詳しくは、是非とも直接にポッドキャスティングを聞いていただきたいと思いますが、私が理解した結論は、やりすぎた朝青龍に相撲協会がぶち切れた、ということです。

 ポッドキャスティングの内容を、私流に翻訳すると次のようになります。まず、相撲の世界では昔から横綱の地位や権威を守るために八百長は組織ぐるみで行われていたということは疑う余地のないことであるというところから、話がはじまります。また、最近は国内で相撲の人気がなくなってきたので、有力な力士が国内だけでまかなえなくなってきており、外国人横綱も珍しくなくなってきました。たとえ外国人横綱といえども、横綱の地位や権威を守る必要がある時(他に横綱がいなくて、引退されると困るようなケース)には、やはり八百長をやらざるを得ないので、外国人力士にも八百長のやり方を教えてしまったのだと思います。

 横綱が日本人ならば、八百長というものが単に横綱の個人的利益を守るために行われるわけではない「奥の手」であることを、阿吽(あうん)の呼吸とともに教えることができるのでしょうが、相手が外国人の場合だと、それが楽して横綱の地位を守るための単なる手段としてしか理解されないこともあるのだと思います。朝青龍の場合がまさにそれだったようで、「奥の手」として使うべき八百長という技を場所の前半から乱発していたようです。その手を使えば、横綱は力を磨くために鍛錬する必要もないわけで、「これはラクチン」と思ったのかもしれません。

 同じように、横綱の地位が安泰になるのであれば、つまらない地方巡業やファンサービスなどはブッチしたいと思うのも無理はないのかもしれません。骨折したなどと協会に嘘をついて、休みモンゴルに帰って羽を伸ばしてサッカーをやっていたというのがどうやら真実のように思えてきます。

 今までは、他に横綱がいなかったという事情もあって朝青龍に強い態度に出ることができなかった相撲協会も、他に横綱もいることだしこれ以上朝青龍をのさばらせておくことはできないということで、端から見ると「なんでそこまで」というくらい強い態度に出ているのだと説明されると、「な~るほど」と思えてしまいました。

 というわけで、「相撲の伝統を守りたい」と八百長を容認してきた相撲協会と、「楽してお金がもうかる」と八百長をやっていた朝青龍は、同じ穴のムジナということになります。ムジナ同士の駆け引きをニュースで大騒ぎして報道する日本のマスコミも情けないと思いますが、我々は賢いウォッチャーとして朝青龍問題は冷たくスルーするというのが、やはり正しい姿勢のような気がします。

 いっそのこと相撲協会も解散して、神社の神事に戻してしまうのが良いのではないでしょうか。
by stochinai | 2007-09-01 23:51 | つぶやき | Comments(2)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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