5号館を出て

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 「科学技術関係人材のキャリアパス多様化促進事業」で採択された、「筑波研究学園都市におけるイノベーション人材創出モデルの確立」プロジェクトが主催してシンポジウムを行うとのことです。

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 シンポジウム「今、求められる研究者像と人材育成」

地球規模での気候温暖化、人口問題、食料問題など様々な深刻な問題を
抱える中、社会の持続的発展を目指して、今求められる研究者のあるべき姿を
明らかにし、その人材育成をどのように行っていくかについて、産学官それぞれ
の立場を代表する方々に語っていただき、共に探っていきます。

【日時】2008年1月21日(月)13:00-17:30
【会場】秋葉原コンベンションホール
【主催】独立行政法人産業技術総合研究所

【プログラム概要】
■研究者の人材育成に関する現状と課題
 講演者:吉川 弘之 産業技術総合研究所理事長

■持続可能な社会の達成を目指して
 講演者:小宮山 宏 東京大学総長

■大学における知の創造と育成すべき人材像
 講演者:岩崎 洋一 筑波大学長

■21世紀の農業技術開発と人材育成
 講演者:堀江 武 農業・食品産業技術総合研究機構理事長

■企業が期待する研究人材像とその育成
 講演者:庄山 悦彦 株式会社日立製作所取締役会長

■総合パネル討論
 テーマ:今求められる研究者とその育成~方法、場づくり、連携

詳細プログラム及びお申込(オンライン登録、無料)は下記アドレスから:

http://www.aist-careerpath.com/

【シンポジウム事務局】(質問等の問合せ先)
TEL:029-862-6277
Email : sec@aist-careerpath.com
FAX : 029-855-0198

※産総研「Dr'sイノベーション
http://unit.aist.go.jp/humanres/ci/phd-career/index.html

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 プログラムを見ると、あまりにも「偉い」メンバーの方々ばかりで、聞くまでもなく内容がわかるような気もしてしまうのですが、総合パネル討論では参加者から事前登録時に質問や意見を受付けるとのことですので、「日本の科学界を動かしている方々」に何かおっしゃりたい、あるいは訊きたいことがあるという方は奮ってご参加いただきたいと思います。

 ただし、12月17日に配信されたBTJ /HEADLINE/NEWS 2007/12/17 RANKING MAIL 第1076号で、文部科学省のポスドク対策の一つである科学技術関係人材のキャリアパス多様化促進事業の中間評価に関連して書かれていたようなことがあったら、出たくても出られません。このような、恐るべきことが実際に起こっているのだとしたら、文科省はノンキにこんなシンポジウムをやっている時ではないという気もします。宮田さんの文章を引用します。
)あるポスドクには、業務専任事項が契約上あるので、ポスドクのキャリア多様化などのセミナーにも参加することが困難である状況があり、それを盾に無理解な指導教官が多様化の機会を摘み、事務がポスドクの給料を差し引くという愚が行われています。
 もしも、これが事実なのだとしたら、告発する必要のある「犯罪」だと思います。まあ、いつものように「誰が」告発するのかという問題があるのですが、このシンポジウムのような「超」偉い責任者の方々に直訴するというのも無駄ではないかもしれません。

 ともかく、いろいろなところで声をいきませんか。
by stochinai | 2007-12-23 23:59 | 科学一般 | Comments(1)
 ここでも何回か取り上げましたが、日本政府は今シーズンの調査捕鯨から行う予定だったザトウクジラの捕獲を中止すると発表してくれました。理由や発表の仕方はどうあれ、とりあえず政府の「大人の対応」に賛意を表します。

 我々はどうしてもザトウクジラを食べなければならないのか

 ザトウクジラには世界的アイドルがいた

 昨日の広島大学サイエンスカフェの後の懇親会で、久しぶりにクジラの竜田揚げを食べました。もちろんそれがなければ食生活に支障が出るというほどの存在ではありませんが、私にとって懐かしくおいしい「食べ物」のひとつであることを再確認しました。

 おそらくあのクジラはミンククジラだったと思います。私が子供の頃に良く食べていたのは、マッコウクジラとナガスクジラだったと記憶していますが、クジラの種を味で感じられるほど自分の舌が肥えていないことは明らかで、私にはせいぜいクジラとウシとブタとニワトリの違いくらいしかわかりません。

 よく食べるこれらの動物の中で、クジラを除くすべての動物は家畜として人間が繁殖させたものを飼育して食用にしていますが、クジラだけは「野生」のものを捕獲して食用に供しているという大きな違いがあります。

 国際法的な解釈はともあれ、私の意見としては野生動物の所有権は誰にもないと思いますので、増えすぎて困っているエゾシカなどの場合と違って、世界の海を泳ぎ回っていてしかも数がそれほど多くないクジラを食べ物にすることに日本だけが強い既得権を主張できるほどの根拠はやなりなさそうな気がします。

 というわけで、さまざまなことを考えるとやはりザトウクジラを捕獲して食べてしまうというのはどう考えても世界的な支持を得られる行動とは思えず、それを主張して国際社会の中で悪い立場に立つくらいなら、クジラを食べることをあきらめて国際的に歓迎されるのであれば、それはやはり外向的に正しい判断だと思います。

 農水省では「ザトウクジラを捕らなくても、国内の鯨肉の供給に問題はない」と言っているようですが、「調査捕鯨」として行っている捕鯨の目的が「鯨肉の供給」であることを白状しているこのような発言はとてもまずいものだと思います。

 そろそろ「調査捕鯨」などという便法から脱皮して、食料としての捕鯨を国際的に認知してもらう努力を始める時期が来ているように思えます。
by stochinai | 2007-12-22 23:59 | つぶやき | Comments(3)
 寝不足の頭で千歳空港へたどり着き、飛行機に乗るや否や眠ってしまいましたが、目を覚ますと眼下に怪しげな雲が見えます。確信はできないのですが、どうやら雪を降らせている雲のように見えます。雲の下側が融けるコーヒークリームのように白い筋状のものを下方にたなびかせているのです。専門家の方がごらんになっていたら、コメントをお願いします。
広島大学サイエンスカフェ_c0025115_238344.jpg
 その下の地表には田圃や畑のパッチワークがきれいです。
広島大学サイエンスカフェ_c0025115_2403316.jpg
 羽田で乗り継いで、またまた眠っているうちに広島に着いてしまいました。

 バスとJRを乗り継いで、東広島市西条にある広島大学に着きました。
広島大学サイエンスカフェ_c0025115_2421878.jpg
 理学部の標石も移転してきたのでしょうか。歴史を感じさせられます。
広島大学サイエンスカフェ_c0025115_30392.jpg
 また、理学部正門のドアには、不思議な中国風の模様がありました。何かいわれがあるのでしょうか。
広島大学サイエンスカフェ_c0025115_2473985.jpg
 さて、ここが今日のサイエンスカフェの会場、マーメイドカフェです。
広島大学サイエンスカフェ_c0025115_2523469.jpg
 広島大学の中にあるこのカフェの明るいガラス張りの店内には有線と無線LANが完備されており、なかなかのハイテクカフェです。
広島大学サイエンスカフェ_c0025115_2542790.jpg
 環境は抜群なのですが、主催者側ではいったい何人来てくれるのか、とても不安がっておられましたが、こんな素敵なところでやれるのであれば、私にはたとえ10人でも満足できると思えたものでした。
 ところが、蓋を開けてみるとびっくり。ほぼ満席の50名くらいがあっというまに埋まってしまいました。
広島大学サイエンスカフェ_c0025115_2571819.jpg
 
 広島大学サイエンスカフェ第一回は、大成功でした。札幌から、科学技術コミュニケーション工房スペースタイムM姫そして私という3人の助っ人が出前した甲斐がありました。

 それにしても、ハードな2日間でした。明日は、3人で札幌へ帰ります。
by stochinai | 2007-12-21 23:59 | CoSTEP | Comments(1)
 今日はいつもの生物学2の講義を早めに切り上げて、6時からのCoSTEPセミナーに参加しました。

 第7回「メディアの未来 コミュニケーションの未来」

 知る人ぞ知る、日本を代表するアルファ・ブロガーであるガ島通信さんを迎えて、受講生でもあるT中さんの司会で私とガ島通信さんが語るという企画ですが、基本的にはガ島通信さんに講演をお願いするということだと理解しておりました。

 会に先立ち、このセミナーの企画責任者でもあるN波さんが、CoSTEPクリスマス合唱団を率いて素敵な合唱を聴かせてくれました。
ガ島通信さんを迎えてCoSTEPセミナー_c0025115_291989.jpg
 大学の講義室にクリスマスソングが響き渡るのはなかなか得難い経験でした。

 講義の準備に余念のないガ島通信さんも、目と手はノートに集中しながらも耳はダンボになって聞き惚れていました。
ガ島通信さんを迎えてCoSTEPセミナー_c0025115_2112871.jpg
 この後の、講演およびディスカッションはとても楽しく有意義で、ブログをはじめとして「市民の手に渡ったジャーナリズム」が、この先ジャーナリズムの世界にどのようなインパクトを与えることになるのかという話題はとても刺激的でした。

 基本的には、このCoSTEPのようなところで情報発信技術を身につけて育った人達が世界を変えることになるのではないか、いや変えなければならないということでしょうか。未来はわからないというものの、ジャーナリズムというものが大きく変わらざるを得ないことだけは実感できました。

 セミナーの後は、みんなで打ち上げ。2時近くまで、大いに盛り上がってきました。

 さて、明日は広島に飛んで、サイエンスカフェです。明日も楽しいコミュニケーションをしてきたいと思います。

【追記】
 コメント欄にもありますように、小盛りほっかいどうさんが会の様子をれぽーとしてくださっています。是非、ご覧下さい。
by stochinai | 2007-12-20 23:59 | CoSTEP | Comments(5)
 CoSTEPが過去2年半の活動の中間決算として、科学技術コミュニケーションとはなんなのか、そして新しい科学技術コミュニケーションを実践するには具体的にどうしたら良いのかというノウハウを伝える教科書「始めよう!科学技術コミュニケーション」を完成させました。今月末には出版されます。
始めよう!科学技術コミュニケーション_c0025115_235549.jpg
 2部構成になっており、第1部では「科学技術コミュニケーションの現状と課題」を取り上げています。こちらは立ち読みで済むかもしれませんが、第2部は「コミュニケーションの道具箱」として、具体的にポッドキャスティングを含んだラジオ番組の作り方、ウェブにおける発信の仕方、サイエンス・カフェの企画進行、サイエンス・ギャラリーの運営、広報誌の作り方、出前授業をどのように行うか、広報におけるデザインをどのように実践するか、といったマニュアルと言っても良いくらい丁寧に「ハウトゥ・科学技術コミュニケーション」が惜しげもなく公開されています。

 値段は税込み2000円で抑えたかったのですが、出版を請け負ってくれたナカニシヤ出版さんが見込んだ予想購買者数から考えて、ギリギリが2000円+税なのだそうで、申し訳ありませんがこれでお願いいたします。

 私も第7章「理系研究者にとっての科学技術コミュニケーション」を書かせていただきました。あと何人か北大のCoSTEP支援教員が書いている他は、CoSTEPが誇る特任教員・研究院が総力で作り上げたものです。遅くとも、正月明けまでには書店に並ぶと思いますが、出版社が弱きなものですから手に入りにくいかもしれません。

 その時は、下のチラシの中にある予約用紙でナカニシヤ出版にFAXをお願いいたします。読めば、誰でもどこでもすぐに科学技術コミュニケーションが始められます。(画像の上でクリックすると、大きくなります。)
始めよう!科学技術コミュニケーション_c0025115_23155256.jpg

by STOCHINAI | 2007-12-19 23:19 | CoSTEP | Comments(0)

マイナス3℃ 冬の朝

 詳しいことは良くわかりませんが、冬至の12月22日になる前に札幌の日の入りの時刻は遅くなってきています。札幌の日の出、日の入りの時刻を示した国立天文台のデータをお借りします。

            日の出  日の入り
2007/11/15   6:26   16:12
2007/11/16   6:27   16:11
2007/11/17   6:28   16:10
2007/11/18   6:30   16:09
2007/11/19   6:31   16:08
2007/11/20   6:32   16:07
2007/11/21   6:33   16:07
2007/11/22   6:35   16:06
2007/11/23   6:36   16:05
2007/11/24   6:37   16:05
2007/11/25   6:38   16:04
2007/11/26   6:39   16:03
2007/11/27   6:41   16:03
2007/11/28   6:42   16:02
2007/11/29   6:43   16:02
2007/11/30   6:44   16:02
2007/12/01   6:45   16:01
2007/12/02   6:46   16:01
2007/12/03   6:47   16:01
2007/12/04   6:48   16:00
2007/12/05   6:49   16:00
2007/12/06   6:50   16:00
2007/12/07   6:51   16:00
2007/12/08   6:52   16:00
2007/12/09   6:53   16:00
2007/12/10   6:54   16:00
2007/12/11   6:55   16:00
2007/12/12   6:56   16:00
2007/12/13   6:57   16:00
2007/12/14   6:58   16:00
2007/12/15   6:58   16:00
2007/12/16   6:59   16:01
2007/12/17   7:00   16:01
2007/12/18   7:00   16:01
2007/12/19   7:01   16:02
2007/12/20   7:02   16:02
2007/12/21   7:02   16:02
2007/12/22   7:03   16:03
2007/12/23   7:03   16:03
2007/12/24   7:04   16:04
2007/12/25   7:04   16:04
2007/12/26   7:05   16:05
2007/12/27   7:05   16:06
2007/12/28   7:05   16:06
2007/12/29   7:05   16:07
2007/12/30   7:06   16:08
2007/12/31   7:06   16:09

 ご覧のように12月4日から12月15日の16:00をピークに、16日からは日の入りが遅くなりはじめています。日の出のほうは、まだ遅くなり続けてきますが、こちらも12月30日に始まる7:06のピークが1月9日まで続き、1月10日から早くなり始めます。

 というわけで、まだ日長時間は短くなっているのですが、たとえ1分でも日の入りが遅くなってきたということで春を考える気分を呼び起こそうと思っております。

 冬の朝日は遅い分だけ、水平に力強い光に出会うチャンスが多くなります。
マイナス3℃ 冬の朝_c0025115_17462772.jpg


 冬来たりなば春遠からじ

If Winter comes, can Spring be far behind?
Percy B. Shelley (1792-1822): Ode to the West Wind

by STOCHINAI | 2007-12-18 18:03 | 札幌・北海道 | Comments(0)
 気が付いてみると、NORADのサンタ追跡作戦開始まで1週間を切っていました。
クリスマスも近づいていた_c0025115_23132855.jpg
 年中行事というものは、どんなに忙しい人でもそれに参加することで息抜きを与えようという人類の知恵なのかもしれません。

 たまには、ぼんやりとクリスマス・シーズンを味わうのも必要なのでしょう。

 右のカードは、CoSTEPが誇るデザイナーのO津さんの今年の新作カードです。CoSTEPの履修生になるともらえるかもしれませんよ。

 どなたさまも、メリークリスマス!
by stochinai | 2007-12-17 23:16 | スマイル | Comments(1)
 13日に大阪高裁で提示された和解骨子案を即座に拒否した薬害C型肝炎訴訟の原告・弁護団に、国から15日夜に譲歩した提案の打診があったものの、16日の会合でこれも被害者全員の一律救済の主張と反するとして、受け入れ拒否が決定されたと報道されていました。

 時事通信によると原告側の主張は次のようになっています。

 (1)責任を認め衷心より謝罪する
 (2)投与時期にかかわらず症状に応じ一律の和解金を支払う
 (3)今後提訴する患者のうち、製剤投与で感染が立証された場合に、既に訴訟を起こしている人と同一基準の和解金を支払う

 国や製薬会社に責任があることに疑いがない以上、この要求が過大なものだとは思えません。国の責任は、国会議員を選んだ我々国民・納税者の責任でもあります。納税者の1人としては、国の財政が逼迫していることはわかりますが、この和解案を飲むくらいの責任は感じます。

 裁判のニュースだけ見聞きしていると、薬害被害者の方々は国に対して報復してようにも見えますが、決してそうではないと思います。訴訟を起こしたのも、製薬会社や国が被害者に対して誠実に対応せず、このままでは自分たちには関係のないこととして多くの国民の方々も彼らのことを忘れてしまうのではないかという「恐怖感」が、時としてかたくなに見えるくらいに原告の方々を強い行動に駆り立てているように思えてなりません。

 過失によって起こった事故だとしても、過失を起こした側とそれを見ている我々のすべてが彼らを暖かく見守り、不安を取り除き、一所懸命守っていく姿勢があり、それが彼らに伝わるならば彼らは決してかたくなな態度を取ることはないと思います。

 彼らがほんとうに欲しいのは、補償金や医療費ではなく、心からの謝罪と彼らに対する暖かい思いやりの心なのだと思います。心がないのなら、不満足ではあるけれどもお金をもらいたい、しかもすべての被害者が同じように扱われることを求める。それは、極めて自然な気持ちだと思います。

 肝炎訴訟のニュースを見るたびに、原告に中年の女性が多い中に、ひときわ目を引く若い女性の存在が気になっていました。被害者の多くが出産の時に薬剤を打たれた母親であるのに対し、彼女は新生児の時に薬剤を打たれたことで感染したので、親子ほども歳が違う原告となったということです。

 彼女の名前は、福田衣里子さん。ここにインタビュー記事がありますし、なにより彼女自身がブログで発信しており、そこで彼女の気持ちを知ることができます。

 14日のブログから
被害にあったものは、打たれた時期や、製剤の種類にかかわらず、また、原告であるか、ないかに関わらず、なにも悪いことをしていないのに、

肝炎に感染し、健康を害され、周りの大切な人や家族にも、つらい思いをさせながら、

人生被害をう(け)ています。

平等に救済されるべきです。

しかも、この案を、総理は私たちがのむかもしれないと思っていたんでしょう。

「13日の和解案を見て、検討したい。」とおっしゃていました。

しかし、和解内容は、末に知らされていました。

私たちが、原告だけ救済される案を、のむだろうとと思っていたということが、許せません。

被害者の一部をほったらかしにして、幕引きしようと思っている。

私たちを見くびらないで欲しいです。
 この言葉は、ニュースでも彼女の口から語られるをところを見た記憶があります。

 上にリンクを張ったインタビュー記事の中で目にとまった写真があります。
ミジンコの刺繍(写真)、カワイイですか?(笑) これは自分の境遇を想って創ったものです。
国や企業から見れば、私たち薬害患者はミジンコみたいにちっぽけな存在だろう。でもミジンコだって必死で生きてるし、生きる権利を訴えたい―――そんな気持ちを込めました。
 我々の研究室でも、彼女とあまり歳の違わない大学院生達が、ミジンコの研究をしています。ミジンコの刺繍をする彼女と、ミジンコの研究をする大学院生。何が、彼らの人生を分けてしまったのか、理不尽な思いがつのります。

 ミジンコの刺繍の写真は、2006年02月18日に書かれたエントリーに出ています。
私たちは、被告側からみると、ミジンコみたいなもんだろう。

生きているのか、死んでいるのか。

存在するのかどうかすら、彼らには見えない。

でも、私たちは、必死に生きようとしている。

生きたいと思っている。

きっと彼らにとって、いても、いなくても、

元気でも、病気でも、

どうでもいいかもしれない。

見えてなんか無いんだし。

でも、私たちは、ここにいると声なき声を発し続けている。

次に命をつなげたいと願っている。

自分も、次に命を繋げるひとつの命になりたいと願っている。


そうおもうと、いつも注目されない、ミジンコたちが、とても愛らしく思えた。

美しく思えた。
 あまりにも素敵な刺繍なので、ここにも表示されるようにリンクさせてください。

 原告の皆さん、私を含め、たくさんの人がみなさんと同じ側に立っています。皆さんの気持ちをくみ取ることができないのなら、福田政権も崩れ去るでしょう。

 おからだを大切にしてください。
by stochinai | 2007-12-17 00:10 | つぶやき | Comments(54)

年賀状の販売ノルマ

 はてなブックマーク経由なので、ちょっと前(13日)のニュースになりますが、あちこちで何度も聞かされていた噂がいよいよマスコミに載ってきました。

 日刊ゲンダイ配信 年賀状が金券ショップにいっぱいの謎
 
金券ショップに年賀状が大量に集まっている――。今、こんなウワサがまことしやかに伝わっている。

 私も、民営化した郵便局に勤めている人には年賀状のノルマがあるという話をあちこちで聞きました。知り合いに売れる場合は良いでしょうが、そうでない場合にはノルマ分を自分で買って、年明けにでも払い戻し(手数料を払って普通のはがきに交換)をせざるを得ないのではないかと心配していましたが、金券ショップという手があったのですね。
 ノルマは郵便局と個人それぞれにあるそうだ。たとえば首都圏では1人5000~6000枚から1万2000枚になる。自宅や親戚、知人などに売ってもさばける枚数ではない。となると、持っていく先は……。

 ・・・・・

 これって、売った局員は損するんじゃないか。
「そうですよ。局員はまず、年賀状を買い取ってノルマ分を達成する。無地の年賀状なら1枚50円だから、5000枚買い取れば25万円郵便局に支払うわけ。金券ショップは45円前後で買い取るから、だいたい2万5000円の持ち出し。痛いですよ」
 ノルマ分を自分で買い取ることには『自爆営業』という「専門用語」までもあるそうで、他の業種では常態化しているところもあるようです。

 年賀状販売を職員にノルマとして課すること自体は明らかに不当労働行為なので、裁判などに訴えれば勝訴する可能性は高いと思われますが、そうするよりはむしろ積極的に「自爆営業」してでも「業績」を上げることで昇給・昇進を狙うという人も出ているようですから、労働者の側でも統一してノルマ反対を打ち出せないという状況なのかもしれません。

 労働組合が正常に機能していないことは明らかですが、そういう時に不正と闘うのがジャーナリズムの働きのひとつのはずです。マスコミがやらないのなら、やはりウェブなどを通じてひとりひとりで闘うしかないのかもしれません。

 まずは、事態が広く認識されることが必要だと思いますので、記録として書き残しておきます。
by stochinai | 2007-12-16 21:10 | つぶやき | Comments(7)

銃を減らして欲しい

 佐世保のスポーツクラブでの散弾銃乱射による殺人事件は、犯人の自殺というアメリカの大学などでよく起こっている類似の事件と極めてよく似た展開で終わりを告げました。

 日本ではアメリカのように銃社会ではないと言われますが、散弾銃に関しては前科などの問題がない限り、そこそこ面倒な手続きがあるとはいうものの、20-30万円からという意外に安い値段で、比較的簡単に入手ができるようです。(散弾銃の所持許可方法

 今の日本は、人間関係を含め、いろいろと問題の多い社会です。自殺という形で問題の解決を図る人が9年間も続けて3万人を越えているという現実を考えると、逆の形(自分ではない人の抹殺)という形で問題の解決を図ろうと考える人が、同じかあるいはそれ以上いても不思議はないと考えられます。

 今の日本には、許可を受けた散弾銃やライフルが30万5000丁登録されているそうです。登録者本人が使うのではないという状況も考えると、登録した銃にアクセス可能の人は50万人くらいいるのかもしれません。さらに、違法に輸入されている拳銃を含む銃もおそらく数万から数十万があるのではないでしょうか。ある警察署の広報文書には次のように書かれています。
 それでは、いったいどれくらいの違法銃が日本国内に隠されているのでしょうが。一般的には「国内に5万丁はある」と言われていますが、実際はこのような数ではないと思われます。一昔前は「組員1人に拳銃1丁」と言われていましたが、現在は一部のマスコミの報道では「組員1人に2丁」とも言われています。
 日本の暴力団の総数は8万5000人とも言われています。これにマスコミが報じている1人2丁を当てはめれば計17万丁となります。この他にも本物の銃に固執するガンマニアが全国に散らばっており、加えて独自の銃密輸ルートを築く中国の裏社会、更に一般人が強盗などで犯罪を犯すのが目的で銃を用意している者がいます。これらをすべて含めれば、国内での違法銃は20数万丁に達するのではないかと思われます。
 合法・違法を含めて50万丁の銃があると考えると、国民200人に1丁の割合で銃が存在するという計算がなりたちます。

 すれ違う人も含めると、我々が日常的に接触する人は200人ではきかないですから、毎日のように銃を持っている人とすれ違っているかもしれないと考えても良いくらい、今の日本の銃器状況は緊迫していると考えられるのではないでしょうか。つまり、誰でもがいつ何時銃による被害を受けても不思議のない状態と言えると思います。銃による犯罪はアメリカの専売特許のように日本では報道されていますけれども、日本の状況もだんだんとそれに近づきつつあるような気がして不安です。

 銃を使ったスポーツや狩猟までをも全面的に否定するつもりはありませんが、人に向けることで簡単に相手の命を奪うことのできる武器が普通の生活に必要だとは思えません。警察が預かっておくのはとても無理だとしても、スポーツクラブや猟友会といったところで集中管理することにそれほど困難があるとも思えません。

 なんでもかんでも国が管理するのが良いことだとは思えませんが、日本は長いこと一般市民が銃を持っていないことで安全を確保してきたという良い伝統があるのですから、このまま市中に銃が増えていくことには、どこかでストップをかけておきたいものです。
by stochinai | 2007-12-15 23:03 | つぶやき | Comments(1)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


by stochinai