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 「ひらめき☆ときめきサイエンス」という、アウトリーチプログラムがあるということは知っておりましたが、寡聞にしてそれが科研費(論文の謝辞などで、KAKENHIと英語で表現することも可だと聞きます)の認知度をあげることを目的のひとつにしているプログラムのようです。日本学術振興会のこちらのページをごらん下さい。
「脳とこころの不思議」:ひらめき☆ときめきサイエンス@神奈川大学_c0025115_2131158.jpg

 科研費の配分を受けた研究者が、その研究成果を小学校高学年生から高校生までを対象にして、行うものだそうで平成17年度からかなりの件数が行われているようですが、18年度からは全国でものすごい数のプログラムが実施されています。

 平成17年度
 平成18年度
 平成19年度

 そして、今年もこんなにたくさんの行事が予定されています。申し込みは開催日の10日前までということなので、もう締切をすぎてしまったものも少しはありますが、大部分がこれから来年の春までの時期に開催されます。

 でも、こんなにたくさんあると、どれを選んだらよいのか迷ってしまいますね。日本中で行われるので、まずは場所で選び、次に時期で選び、そして最後にテーマで選ぶというあたりが現実的な選択になりそうですが、札幌だと7月27日(日) 、8月8日(金)・9日(土)、9月23日(火) の3つしかありません。それにひきかえ、関東圏は選ぶのに悩むほどたくさんあります。学術振興会としてはそこらあたりも考えて、全国の子ども達に機会が均等になるようにご配慮願えるとありがたいところです。今後の対応を期待します。

 さて、そんな中で今日は、神奈川大学人間科学部で行われる「脳とこころの不思議体験」というイベントをご紹介します。なぜに、札幌の北海道大学で生物学の研究をしている私が、神奈川大学の心理学系の研究のご案内をするかというと、それには理由があります(笑)。昨年、ペンギンカフェのゲストでお話しをしていただいたTさんが、 春から神奈川大学へ異動され、そこでこのイベントの主催者側になっているとのメールをいただきました。

 最近は「脳科学」がはやっていますけれども、脳のことがよくわからない昔から「心」の持つ不思議な働きや、間違い嘘などが確信に変わる仕組みなどについてずいぶん研究されているようです。そんな心の働きのなかでも、今でも人々をだましてしまう「イリュージョン」を体験しながら楽しく心理学を学び、さらには年をとるとヒトの感覚がどのように変化するのかまでをも体験できるもりだくさんのプログラムのようです。

 身近に対象になる若い(ごく若い)人がいらっしゃったら、是非とも参加を勧めてみてください。

 以下に、Tさんから送られてきた告知を転載します。

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夏休みに神奈川大学で以下のようなイベントが行われます。
大学で行う研究に興味と関心がある中学生・高校生のご参加をお待ちしています。

ひらめき☆ときめき サイエンス~ようこそ大学の研究室へ~KAKENHI

「脳とこころの不思議体験」

◆日時:8月23日(土) 午前11時00分~午後5時00分
◆場所:神奈川大学横浜キャンパス
◆対象:中学生・高校生 20名
◆参加費は無料

◆内容
 あなたの脳が、見る・聞く・触って知るなどの心の働きを決めますが、多くの場合に脳は心をだまし不思議なイリュージョン(錯覚)を引き起こします。このプログラムではイリュージョンの世界をグループ制作し、その意外さを体験しながら脳と心の関係について考えます。また色々な装具を着けて高齢者の感覚を擬似体験してみましょう。このプログラムに参加することで自分自身の"心"と高齢者の方々の"心"への理解が深まるでしょう。

※詳しくは以下のホームページをご覧ください。
http://www.jsps.go.jp/hirameki/ht20000/ht20066.html


◆申し込み締め切り:8月9日(土)

<参加申し込みフォーム>
http://cp11.smp.ne.jp/gakujutu/seminar?_act=Regform&seminarId=HT20066

※電話・FAXでもお申し込みができます
問合せ先 神奈川大学 学長室
TEL : 045-481-5661
FAX : 045-481-2815

住所・氏名・電話番号・学校名・学年・性別をご記入の上,
お申し込みください。
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by stochinai | 2008-07-09 21:59 | 大学・高等教育 | Comments(1)

枝豆が国際語に

 TSUNAMI(津波)が国際的に使われていることは、比較的良く知られていることですが、このほどEDAMAME(枝豆)がウェブスターに載ったというニュースを見つけました。

 ネタフル: アメリカの辞書「ウェブスター」に「エダマメ」追加

 サンケイスポーツの方が、ニュースらしい記事になっています。

 米辞書に「エダマメ」など追加、JA大喜び
 米出版社メリアム・ウェブスター(本社マサチューセッツ州)は6日(日本時間7日)、ム・ウェブスターズ・カレッジエイト英英辞典」の最新版につまみの代表格「エダマメ(枝豆)」や、「サブプライム」など100単語余りを新たに加えたと発表した。
 エダマメといえば、確かに日本らしい食べ物だと思いますが、ウェブスターに載るということはアメリカ人の生活にもなじみがあるということなのでしょうか。

 そう思って見てみると、Wikipediaにはとても良い説明がありました。
Edamame is a preparation of baby soybeans in the pod commonly found in China and Japan. The pods are boiled in water together with condiments such as salt, and served whole.
 baby soybeans in the pod 「サヤにはいった大豆の赤ちゃん」というのは素晴らしい表現ですね。日本人でも、枝豆が未熟な大豆であることを知らない人はたくさんいるのではないでしょうか。

 作り方も書いてあります。
The pods are then boiled in water. The most common preparation uses salt for taste. The salt may either be dissolved in the boiling water before introducing the soybean pods, or it may be added after the pods have been cooked.
 我が家では、水でゆでてゆであがったものに塩を振って味を付けますが、塩水でゆでて味付けをする方法もあるということで、良く調べていると思います。
Boiled soybean pods are usually served after cooling, but can also be served hot.
 確かに冷えてから食べることが多いですが、熱々のエダマメもなかなかおいしいものです。
Fiber-rich carbohydrates such as edamame help prevent mood fluctuations by keeping blood-sugar levels steady. Edamame also contains protein, which further helps stabilize blood sugar, and omega-3 fatty acids, which have been shown to combat depression.

Edamame beans contain higher levels of abscissic acid, sucrose, protein than other types of soybean. They also contain a high source of vitamin A, vitamin B and calcium.
 食物繊維がたくさんはいっているので、血糖値を安定させる作用があり、イライラの予防になるというのはほんとうでしょうか。いろいろな栄養が多いというところを読んで、納得しました。アメリカのベジタリアンは豆腐を初めとして大豆を称賛していますから、その流れで意外とエダマメはポピュラーな食べ物なのかもしれません。料理法も簡単ですから、材料さえ手に入れば誰でも自分で作れるので、あり得るような話ですね。アメリカ在住の皆さまからの情報をお待ちします。

 う~ん、こんな記事を書いているとビールが飲みたくなってきました。
by stochinai | 2008-07-08 21:50 | スマイル | Comments(3)

フォクすけメーター

 すでに気がついていらっしゃる方もいるでしょうが、昨日から右下にかわいい「フォクすけ」が登場しています。機嫌良く笑っているフォクすけの足下に60%という数字が出ていますが、この数値は時々変わります。
フォクすけメーター_c0025115_14443942.jpg
 フォクすけをクリックしてみるとわかりますが、これはフォックスメーターという「なかのひと」の新しいサービスで、数値の意味はこのサイトを訪れる人の中でファイアフォックスを使っている人の何%がfirefox3に移行しているかを示しています。(アドオンも揃ってきましたので、まだバージョンアップしておられない方は、フォクすけの下にあるバナーをクリックして、Firefox3にバージョンアップしましょう。コンピューターの調子も良くなるような気がします。残念ながら、MacだとOS10.5以降でなければダメです。

 知らなかったのですが、このサービスは先着3,333サイト様限定で提供されているものらしいので、欲しい方は急いで登録してください。

 このフォックスメーターは、他にもいろいろと情報を取ってくれています。

 せっかくの情報ですので、公開しておきます。このサイトを見ている方のブラウザとOSの統計です。

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◎ IE / Firefox / Safariなどのブラウザシェア

 Internet Explorer : 54.4%  Firefox : 29.2%  Safari : 12.3%  Opera : 2.1%  そのほか : 2.1%

 このサイトの閲覧者は、Internet Explorerを利用している人の割合がやや低めです。Safariを利用しているMacユーザーが多いようです。

◎ 各ブラウザのバージョン比率

Internet Explorer
 IE7 : 37.0%  IE6 : 60.7%  IE5 : 2.1%  IE4 : 0.1%  IE3以前 : 0.0% 

Firefox
 FF3 : 60.6%  FF2 : 37.3%  それ以前 : 2.1% 

 このサイトに来るFirefoxユーザーは、非常に高い割合で最近リリースされたFirefox3にすでに移行しています。

Safari
Safari5 : 85.1%  Safari4 : 5.6%  Safari3以前 : 8.7% 

◎ OSシェア調査

 XP : 81.4%  Vista : 12.8%  2000 : 4.8%  98 : 0.4%  それ以外 : 0.6% 

 このサイトの閲覧者は、Windows XPを利用しているユーザーがとても多いようです。VISTAに移行したユーザーは少数派です。

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 なかなか、興味深い結果だと思いました。
by stochinai | 2008-07-08 14:45 | コンピューター・ネット | Comments(4)
 前回のサイエンスカフェしろくまは、まだ雪があった2月に行われましたので、ほぼ半年ぶりの第2回ということになります。

 札幌では、CoSTEPのサイエンスカフェ札幌が毎月行われていますし、他にも各大学や学協会、さまざまな団体やプロジェクトが次々にカフェを打ち出してきており、2-3週に1度はカフェが行われているという状況ですので、たとえサイエンスカフェしろくまが半年に1度でも、そんなにやっていなかったでしたっけ、という気がします。

 今回は第2回「風の道」です。ちなみに前回第1回は「乳の道」でした。こうなると、次は「なんの道」だろうと楽しみになるというものです。と、他人事のようなことを言っておりますが、一応アドバイザーとして主催者寄りの立場を与えられている私です。

 サイエンスカフェしろくま 第2回は“風の道”です。

 今回はCoSTEP修了生が行う小規模カフェとしては珍しく、チラシも登場しました。作ったのはもちろんSalsaさんです。なかなかオシャレに仕上がりました。
サイエンスカフェしろくま第2回_c0025115_21203370.jpg
 これでも充分に読めると思いますし、上のサイトに行かれると詳しく書かれていますが、簡単に告知させていただきます。

(秘密ですが、20名様までという定員に、まだ余裕があるそうです。数人くらいはオーバーしても大丈夫だと思いますので、お時間のある方は申し込んでみてください。誰も知り合いがいないので不安、という方でも大丈夫です。CoSTEP修了生のコミュニケーション力に任せてください058.gif。)
●ゲスト 小松麻美(こまつ あさみ)さん
日本気象協会職員 気象データやシステムの開発のお仕事をされています。
財団法人日本気象協会

●開催日時:2008年7月12日(土)15:00~17:00

●開催会場:イタリアンレストラン ラ・パウザ 時計台前店
札幌時計台の西向かい。札幌MNビルの2階です。
札幌市中央区北1条西3丁目

●参加費:お店のメニューから何か一品以上ご注文いただき、その代金をお支払いいただきます。

●事前お申し込み(20名様まで)
準備のため、前日までに下記フォームよりお申し込みをお願いいたします。
http://form1.fc2.com/form/?id=271201
席に余裕がある場合は当日参加可能ですが、満席の場合はお断りすることがありますので、できるだけ事前申込みをお願いいたします。
**********

 以下、Salsaさんの「ひとりごと」です。
●“サイエンスカフェしろくま”とは?

 世話人のひとり“なかむらけいこ”です。

 お茶でも飲みながら、サイエンスの様々な分野のお話を、その“道”の研究者や専門家から直接聞いてみようというのが“サイエンスカフェ”です。イギリスに始まったこのムーブメントは世界に広がり、今や日本各地にも広がりつつあります。

 “サイエンスカフェしろくま”は日ごろ科学技術コミュニケーターとして仕事をしていたり、科学技術コミュニケーションに興味のある有志が、サイエンスカフェ好きが高じて趣味で開催しているイベントです。趣味ですので、所属団体とは関係ありませんし、どこからも援助をいただいておりません。(会場に“しろくマネー”という名の寄付金ボックスは置いてございますが。。)

 2ヵ月に一度を目処に開催を予定しておりましたが、世話人多忙のため二回目開催まで5ヵ月も間を空けてしまいました。

 そんなゆる~いサイエンスカフェですが、ぜひ、ごひいきによろしくお願いいたします。
 どうですか。一度、のぞいてみませんか。
by stochinai | 2008-07-07 21:33 | CoSTEP | Comments(0)
 明日から洞爺湖サミットということで、ニュースを見る限り札幌も騒がしいことになっておりますが、丘珠空港に近い我が家の上空をやたらとヘリコプターが飛び回ってうるさいことを除くと、サミットはとりあえず私の生活にほとんど影響を及ぼしておりません。

 サミットによって、石油の値段が下がったり、小麦やトウモロコシの値段を暴騰させるような展望のないバイオエタノール生産競争が沈静化してくれるのだったら、大いに関心を持ちたいところですが、おそらくそのような意義のある結果にはなりそうな気がしないので、基本的にスルーしております。まさか、そんなことにはならないとは思いますが、もしも福田さんのリードによってG8の共同声明として北朝鮮に海外からの拉致者の即時無条件解放声明が出たりしたら、私としては彼が任期一杯まで務めることを支持したいと思いますが、それは宝くじに当たるよりも確率としては低そうです。

 というわけで、サミットなんて関係ない私ですが、そんなこととは関係なく昨日今日と札幌は連続で真夏日になっております。
2日続けて真夏日の札幌:ブラックベリー開花中_c0025115_2212783.jpg
 昨日は、自転車のスポークが切断するという事故に見舞われ、朝から大汗をかいて1日続く全学共通大学院講義「科学コミュニケーション」へと突入しました。こちらはめでたく最終日を迎え、履修した大学院生の各グループが「バイオ燃料と地球環境問題」への提言をまとめることができました。完成した提言は、明朝からこちらで公開される予定です。多くの履修生が修士1年の若い人ですが、なかなか力作ぞろいになったと思います。お楽しみに。

 自転車(マウンテンバイク)は夕方からドック入りして、昨日からは代車として貸してもらったママチャリに乗っている私です。ママチャリには久しぶりに乗りましたが、変速機付きの自転車に比べると、ペダルを踏んでも踏んでもあまり前進しないように感じられる一方、マウンテンバイクに比べるととても軽く思われます。

 話変わって、我が家の庭では昨年苗木を入手したブラックペリーの花が咲いております。次から次へと花が咲き、この調子でいくとかなりの収穫も期待できるのではないかと、皮算用しております。
2日続けて真夏日の札幌:ブラックベリー開花中_c0025115_22121085.jpg
 よく見ると花の間に子房が膨れて実になりかかっているものもあります。

 昨年ウォッチングしていた、近所のブラックベリーの花びらは7枚のものが多かったようですが、我が家のものは5枚のものが多いようです。

 でも、7枚や6枚のものもありました。こちらが7枚。
2日続けて真夏日の札幌:ブラックベリー開花中_c0025115_22154881.jpg
 こちらが6枚のものです。
2日続けて真夏日の札幌:ブラックベリー開花中_c0025115_2216151.jpg
 ブラックベリーは、札幌の気候がお好きなようで、楽しみです。
by stochinai | 2008-07-06 22:21 | 札幌・北海道 | Comments(2)
 朝日コムに、お粗末な日経記者の事件が報道されています。

 日経記者が「ばか者」メール NHK訴訟巡り市民団体に
 NHKの番組が放送直前に改変されたとして、取材を受けた市民団体がNHKなどに損害賠償を求めた訴訟で敗訴したことを受け、日本経済新聞社の記者が匿名で、この団体に「取材先の『期待』に報道が従うわけないだろ」「あほか」などとする電子メールを送っていたことがわかった。
 匿名の電子メールというのは、身元が明らかにできないもののはずで、どうしてばれたのか気になりました。

 同じ記事の中に、被害者が「電子メールのアドレスが日経のものだったため、日経に確認した」と書いてありますので、送信者のアドレスが相手に届いていたように読めますが、それなら「匿名」とは言えないと、不審に思えます。ところが、その後を読むと「記者はバウネットのホームページを通じて個人的な意見を書き送った、と説明し」ていると書いてありますので、「匿名」でありながら「アドレス」が割り出された経緯が納得できました。

 要するに、この記者は相手のホームページにある「メールフォーム」の中に匿名で相手を罵倒する失礼なメールを送ったのですが、日経の社内にあるコンピューターからその書き込みを行ったために、受け取った側に使ったコンピューターのIPアドレスが知られてしまったということだと思います。その機能さえサービスされていれば、IPアドレスが日経のものかどうかを調べることはとても簡単で、Wikipediaなどでは書き込みをした人のアドレスが機関のLANからのものである場合には、どこから書き込みがあったか公開されるしくみもありますので、新聞記者ともあろうものがその程度のコンピューター・リテラシーをもっていなかったということには、あまりにも馬鹿なメールを書いたこととともに、なんともあきれてしまいました。

 もっとも、この場合は記事を書いた朝日新聞の記者の方も事件の詳細を理解していないようにも思われ、実は日本の新聞記者のかなりの数がその程度のコンピューター・リテラシーしかないということなのかもしれません。一般人ならば、わからないでもないですが、新聞記者がこれでは日本の将来が不安になります。

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 それとは直接の関係はないのですが、2日ほど前の日経ネットに我々にとってはとてつもないニュースが載っていました。

国立大運営費、学部ごと評価し交付金に差 文科省方針
 文部科学省は国立大学の運営費交付金について2010年度から、教育や研究の実績を学部ごとに評価して交付金の配分額に差を付ける方針だ。交付金を一律に年1%削減する現行制度を見直し、大学ごとに削減率を変えることも検討する。
 いよいよ、国立大学の整理が始まるという、結構大きなニュースだと思うのですが、他の社から追随した記事がでてこないところをみると、日経の記者だけに特別にリークされた「文科省関係者」の情報なのかもしれません。

 現在、法人化の時に出した中期目標の中間評価(期間評価)が行われているところですから、評価に追われてひいひい言っていた国立大学の方々は、この話を聞いて背筋が寒くなっていることと思います。現在は、どこの大学も一律に毎年1%ずつ交付金が削減されていますので、このままいくとすべての大学が一様に立ちゆかなくなるのは目に見えていたのですが、それを「評価」の名の下に差を付けていくということは、早くつぶれる大学を決めていくということになります。

 こんな大きなニュースをリークしてもらえるということは、文科省など官庁内部に太いパイプを持っているのが日経ということなのでしょうが、上に書いたようなお粗末な事件を起こす記者と、日本の将来を左右する重大なニュースをリークしてもらう記者が同じ社にいるということはどのように理解したら良いのでしょうか。

 レベルの下がったいいかげんな記者にでも、重大情報が流されるのが「この世界」なのでしょうか。
by stochinai | 2008-07-05 22:48 | つぶやき | Comments(12)
 久しぶりに、山田ズーニーの「大人の進路教室。」を紹介します。今回は、女性で妻であり母でもある博士の方が登場しています。私も良く読ませていただいているブログである理系兼業主婦日記のpollyannaさんです。

 山田ズーニーさんの「おとなの進路教室。」に出演しています

 博士の進路については、ここでもさんざん議論されてきております。博士というものの実態を知っている人も、ほとんど知らない人も、博士になるということは厳しい状況に置かれるのと同義だということが、非常に残念なことですが日本全体の共通認識になってしまっているのが現状だと思います。

 そして、そのことが博士を目指そうという若い人達の意気をそぎ、研究現場の停滞につながってきていることも、現実として感じています。それにもかかわらず、未だに博士をどう育て、どう社会が受け入れているのかということについての処方箋も書かれていないというのが、日本の高等教育・科学政策の現実ではないでしょうか。

 それが現実である以上、博士になった人も、これから博士になろうと思う人も、すべて自分の力で「博士の生きる道」を拓いていくしかないのが、日本の博士というものに思われます。

 しかし、実はこれは我々が博士や研究者を目指した30年前と同じ状況であるとも言え、大学院が重点化され、大学院生が倍増し、ポスドク1万人計画が達成された、という歴史が単にバブルであったということがはっきりしたということだけなのかもしれません。

 30年前、「末は博士か大臣か」と言われていた時代でさえ、博士になるということは世を捨てて霞を食べる生活に近いものを意味していたと記憶しています。当時、博士になるということは経済的成功を捨てるということと同義でした。もちろん、それと引き換えに好きなだけ学問をする自由を手に入れることはできたので、ある意味幸せな時代であったこともまた事実です。

 話がそれてしまいました。山田ズーニーの大人の進路教室に戻ります。

 第二十二章 「研究」を仕事にしますか?
Lesson85 文系か?理系か?決められなかった ポッドキャスト 7月3日 放送済み
Lesson86 研究を仕事にする 7月10日
Lesson87 妻として母として、そして自分のやりたいことをやるための転職 7月17日
Lesson88 文系理系の橋渡しをしたい 7月24日

 「研究を仕事にしたい」という学生がたくさんいます。でも授業料を出して大学でする学問と、仕事として研究をすることは、どうちがうのでしょうか? 藤井由紀子さん(32歳)は、理系の研究者として食品会社に勤務していました。しかし、研究生活と育児や家事との両立を考え、思い切った転職をします。「これから研究を仕事にしようか、どうしようか」、「研究をするにしても大学に残るか、民間か」と迷っている人にも、ぜひ聴いてほしい回です。
 まだ、1回目しかポッドキャストされておりませんが、今博士(後期)課程にいる人、博士課程にはいろうかどうか悩んでいる人、博士課程を出てポスドクをしている人、博士になって企業へ就職した人、そういう人ならば、男性・女性を問わず「わかる、わかる」という話が満載です。

 自分と同じことを考えて悩み、がんばっている博士や大学院生が何万人、何十万人もいるのが今の日本だということが実感できるのではないでしょうか。

 間違いなくこれからの日本を作っていく中核になるべき人である皆さんが活躍するための「ブレーク・スルー・ポイント」を発見するためのインスピレーションがもらえるかも知れません。

 「特効薬ではありません、でも、自分の考えを引き出すのに良く効きます」

 是非ともお聞き下さい。
by stochinai | 2008-07-04 20:37 | 科学一般 | Comments(3)
 札幌の円山動物園はがんばってますよ。
ヨウスコウワニ@円山動物園_c0025115_21402215.jpg
 写真は北海道新聞のサイトから(画像ファイルはこちら):独自の飼育技術で生まれたヨウスコウワニ(札幌市円山動物園提供)

 希少なヨウスコウワニ 2度目の繁殖成功 円山動物園で7年ぶり
 札幌市円山動物園は二日、ワシントン条約で保護を定められた希少動物「ヨウスコウワニ」の繁殖に成功したと発表した。国内で初めて人工ふ化させた二〇〇一年以来、二度目の快挙。担当者は「独自の飼育技術に確証が持てるようになった」と話している。
 この担当者というのは、本田直也さん。私が、密かに彼が円山動物園をブレークさせてくれるのではないかと思っているホープです。

 先日のサイエンスカフェで話を聞かせていただき、ファンになりました。鷹匠でもある彼は、動物と気持ちを通い合わせることなどできない、と言い切りながらも彼ほど動物の気持ちを理解できる人もすくないのではないかと思わせられるスゴイ人です。そういう人が、過去の「通説」をぶち破り、ヨウスコウワニの繁殖を成功させたのだと思います。
 ヨウスコウワニの繁殖には、冬眠が必要とされている。しかし、同動物園は一定期間、飽食期や絶食期を設けるなど独自の手法で繁殖を目指してきた。
 このあたりの事情は、本田さんのブログを読むとリアルタイムで伝わってきます。

 ヨウスコウワニのお腹が大きくなっているようだぞ! 

 この時点では、おそらく本田さんも期待しながらも、半信半疑だったのでしょう。しかし、ついに産卵を確認した喜びが伝わってくるエントリーです。

 「一発屋」と呼ばないで。

 もう、5分おきにでも卵を見たくなっている気持が、ひしひしと伝わってきますが、次のブログでは余裕も出てきて、温度で雌雄が決まるらしいこのワニの卵からメスを発生させようとしています。

 卵その後。

 そして、ついに29日に1匹が孵化してニュースになったのが、今日のことです。「同動物園によると、ヨウスコウワニの繁殖に成功したのは、生息地の中国以外には米国と同動物園のみ」だそうです。

 素晴らしいです。おめでとうございます。
by stochinai | 2008-07-03 21:48 | 札幌・北海道 | Comments(2)

Firefox3ギネス正式記録

 Mozillaから「ギネス世界記録達成!」というメールが来ましたので、おそらくギネスブックから正式に連絡がきたのだろうと思います。
Firefox3ギネス正式記録_c0025115_13103594.jpg
 誰でもが、ここから「ギネス世界記録の達成に協力した参加証明書」を取ることができますので、なんの証拠にもなりませんが、当日にひとりで8台のコンピューターにインストールした私としては、証明書をここに貼って「お友達に自慢しましょう」という誘いに乗ることにします058.gif
Firefox3ギネス正式記録_c0025115_13144185.jpg
 残念ながら、ギネスブックのホームページにはFirefox3のことは、ひと言も触れられていないのですが、 Records -> Science & Technology -> Internet とたどっていって出てきたただひとつのギネス記録に驚きました。

 Largest Wireless Internet Provider

 世界一大きな無線のインターネットプロバイダーは、なんとなななんと NTT DoCoMo なのです。ちっとも知りませんでした。
Firefox3ギネス正式記録_c0025115_13195588.jpg
 それにしても、DoCoMoを使ってこの写真のようにデスクトップコンピューターでインターネットにアクセスしている人って、日本にいるんでしょうか??

 ギネスの人、i-modeのこと何もわかっていなさそうですね037.gif
by stochinai | 2008-07-03 13:25 | コンピューター・ネット | Comments(0)
 我が家の町内では、火曜日がプラスチック、ガラスビン・空き缶・ペットボトルなどの資源ゴミの収集日です。札幌市では、プラスチック類とビン缶ペットボトル類は分けて集めていますので、毎週最低でも2つの袋を出すことになります、

 静かな住宅地なので、ゴミ収集の日だからといっても、収集車が来るまでは特に騒がしいこともなかったのですが、最近火曜日の朝はやたらと車の往来が激しいのです。お察しの通り、ゴミステーションに出されたアルミ缶を狙って、複数の人が何度も(おそらく、ひとりが3度ずつくらい)ゴミステーションをチェックして回っており、アルミ缶を含んだ袋が出ると5分か10分くらい後までには、確実に持ち去られてしまうようです。

 昔は、ゴミ袋の中からアルミ缶だけを取りだして、残りを置いていく丁寧で小規模な人もいたようですが、最近は競争があることや、大量に集める「大手」が多くなってきたせいか、ボックスカーで乗り付けて、あっという間に袋ごと全部を持ち去ってしまうパターンが多いようです。

 先週、たまたまそうして缶を集めている人とゴミステーションで鉢合わせをしてしまったのですが、向こうは悪びれる様子もなく「おはようございます」といいながら、缶のはいった袋を持ち去っていきました。私は、もちろんあいさつを返すことはできなかったのですが、缶の持ち去りを注意することもできずに、とても後味の悪い思いをして家に戻りました。

 ゴミステーションに出されたゴミの所有権は、おそらく札幌市にあるので私が「それを持っていっては困る」と主張する権利はなく、せいぜい「それは札幌市のものだから、持っていくのはダメなのではないか」と意見するくらいのことしかできないように思えたのと、場合によっては逆切れされて被害を被ることを恐れる気持ちもありました。

 こういう「微罪」を取り締まるために警察の出動を依頼するのも悪いような気もしますし、おそらく全札幌で考えるととても取り締まれるものではないくらい多数の「業者」が出没しているに違いありません。

 というわけで、我が家では今週からアルミ缶をゴミステーションに出すのをやめ、ちょっとだけ手間が多くなることと、保存のための場所が必要になりますが、毎月1回ある町内会の資源回収に出すことにしました。

 昔、車も持たないホームレスのおじさんやおばさんが、あちこちのゴミ箱をあさってアルミ缶を集めていた頃は、誰が被害を被るわけでもないと思い、そうした行為をむしろ好意的に見ていたような記憶があります。

 それが、いつしか自転車で集める人が出現し、リヤカーを引く人も出てきました。それでも、まだ貧困に追い込まれた人が、そういうことで日銭をかせぐことに否定的な気持ちにはなりませんでした。

 ところが、車を使って大規模に収集を始める人が出現するに至って、これはもう貧困が理由になる行為とはとても思えなくなってきています。それでも最初のころは、ボロボロの小形車を使っている人がいたような気もするのですが、最近見かけた人はかなり新しいきれいなボックスカーで乗り付けているのです。ここまで来て、私の中の寛容な気持ちもどこかに行ってしまいました。

 ハエを根絶することは難しく、目の前に飛んできたものを蠅叩きで殺したとしても、餌がある限り遅かれ早かれまた別のハエが飛んできます。餌さえ隠してしまえば、もしハエが来たとしてももあきらめてすぐに飛び去ると思います。

 今回、私が空き缶を出すのをやめたのは、まさにハエに対する餌隠しと同じパターンです。根元的解決とはほど遠いのですが、とりあえず自分ひとりの力でできることはこのくらいだと思いました。

 それにしても、なんだか晴れ晴れとした気持ちになれない対策です。

 皆さんは、どのように対処していらっしゃるのでしょう。
by stochinai | 2008-07-02 19:46 | 札幌・北海道 | Comments(3)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


by stochinai