5号館を出て

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Firefox 1.5

 今メインのブラウザーとして使っている、Firefoxがバージョンアップされた1.5の配布が始まりましたので、早速インストールして使っています。

 それほど変わったという印象はないのですが、表示にかかる時間が短くなった(つまり早くなった)気はします。

 新しい機能も、どちらかと言えば表示の不具合とスピードの改良に重点がおかれているようなのですが、ついさっきまで「あればいいなあ」といつも思っていた「ドラッグ&ドロップによるタブの並べ替え」ができるようになったのは、とても嬉しいです。この機能だけのためにでも使いたくなるかも知れません。

 とりあえず、おすすめのバージョンアップと言えそうです。
# by stochinai | 2005-11-30 19:42 | コンピューター・ネット | Comments(1)

あらしのよるに

 台風並みの低気圧の接近で、変に気温が高いものの、ものすごい風雨と、札幌の冬には珍しい雷も鳴る嵐をついて大学に出てきてみると、予定のゼミは2人の発表者が一人は勘違い、もう一人は急病というアクシデントが重なり、なんと中止になっていました。

 まあ、靴下やズボンが濡れた状態で寒い教室に入り、ゼミを強行して風邪を引くよりはマシかいうことで、思わず手に入った空き時間に濡れた靴下やズボンを乾かしながら、昼まで一仕事することができました。

 午後になってから、風と雨はおさまったようですが気温が下がってきた嵐の終わった夜にこれを書いています。「嵐の夜に」というと、ミシェル・ファイファーとジェシカ・ラングが出ていたアメリカの田舎を描いた暗い映画がありましたが、最近は「あらしのよるに」という絵本がはやっているのだそうですね。

 絵本がヒットしたので映画にもなるんだそうですが、内容は暗闇の中でお互いが見えないまま会話を続けて友情が芽生えるヤギとオオカミの話のようです。このお話は、ネットにおける文字だけのコミュニケーションの難しさを説明する良い教材になるかもしれません。

 ネットでは、文字(アスキー)情報だけで「会話」をしなければならないのですが、普段面と向かって会話する時には、相手の姿、表情、声の調子、さらには体温や香りなどもコミュニケーションを補完する情報として、大変な働きをします。

 もちろん絵本の話ですので、嗅覚の鋭いオオカミとヤギがお互いを誤認するなどということは実際にはあり得ないことなのですが、もしも聴覚以外のすべてを奪われてしまうと相手のことを理解するのがいかに難しいかと言うことを象徴的に教えてくれます。

 ネットのコミュニケーションに慣れるまでは、こうして文字を打ち込んでいる時には心を込めて文章を紡いでいきますので、相手もその気持ちをわかってくれるものだと勘違いしがちになるものです。

 しかし、読んでいる相手は書き手の姿形も見えませんし、電話などだと声の調子で伝えらることができる微妙な感情などはすべて消し去られたのっぺりとした文字が何をどれだけ伝えることができるのか、自分で書いた文章を1週間位してから自分で読み返してみると良くわかると思います。

 全然、言いたかったことが表現されていないことに気がついて愕然とすることが多いに違いありません。(一週間後にもOKという文章が書けたら、あなたはすでにプロです。)

 そういう文章に対して返されてくる文章もまた同じようなのっぺりとした文字情報だけです。そしてしばしばネットで起こることは、「ヤギ」を「オオカミ」だと思ってしまうことなのです。両方がヤギなのにお互いが相手をオオカミだと思ってしまう。結果はご想像の通りです。ネットで起こる行き違いの7割くらいは、こうしたアスキー情報でやりとりするコミュニケーションの特性に対する無理解から起こるような気がします。

 ならば、無用のもめ事を避けるルールのひとつが、自分たちは真っ暗闇で会話しているという自覚であるかもしれません。

 来年からは、この絵本をネット・コミュニケーションの教科書にしましょうか。

追記:2桁に収まったので、このエントリーを眞鍋かをりさんにトラックバ~ックしておきました。ふふふ。ただのアスキー文字の羅列なのですが、彼女の文章には表情と匂い(かをり)があります。これは勉強する価値ありです。みんなで、テクニックを盗みましょう。
# by stochinai | 2005-11-29 22:05 | つぶやき | Comments(0)

ニュースを斜めに見る

 素直に考えると、とんでもないニュースが次から次へと飛び込んで来て、それに対して真っ正面から受け止めるだけでもなかなか大変な毎日なのですが、誰の支配も受けていないはずの我々は何ものにもしばられることなくコメントをして良いのだということを忘れないようにしたいものです。

 この世の中のすべてのことは一筋縄で動いているわけではなく、たとえ明らかな被害者と加害者がいたとしても、その周辺にいろんな利害関係者がうごめいているのが実情なのだと思います。そういう風に思えることが多いので、大きなニュースがあると敢えて斜めにひねたものの見方をするということも、場合によってはよりクールな視点を得る助けになるかも知れません。

 例えばまだアウトブレイクしていない、トリインフルエンザに対して繰り返し警報とタミフルやワクチンの備蓄を訴える記事が書かれています。もちろん、スペイン風邪以来の大きな被害をもたらす可能性が科学的に予測されているのは事実なのでしょうが、日本やアメリカ・ヨーロッパなどは当時よりも遙かに衛生状態の良い生活をしている人も多く、本当に言うほど危険なのかという、発表に対する不信感を感じます。ほんとうに予想されるような大量の死者が出るのでしょうか。

 逆に、本当にそんな危険が予測されるのだとしたら、台湾のように知的所有権などは無視してタミフルのジェネリック薬を開発してどんどん作れば良いと思います。にもかかわらず日本では、備蓄が必要量の0.5%などと言って恐怖感を煽る割には、ジェネリック薬の開発というチョイスが出てこないのはどうしてなのでしょう。やっぱり、どこかの企業を儲けさせたいということなのでしょうか。

 毎日の報道の50%くらいを費やしている耐震データ偽造問題も、例によってさほど本質的ではないところだけが繰り返し繰り返しワイドショー的に取り上げられているだけのような気がします。明らかに悪いやつらのことは、さっさと断罪して被害者住民を救済するとともに、一歩進んで同様の危険性が推定されるあらゆる建物の再検査をどんどんやっていくという方向に動かないのはどうしてなのでしょう。

 やっぱり、どこかの企業や役所が表に出てくるのを隠蔽しようとする力が働いていたりするのでしょうか。

 韓国のヒト・クローン胚問題がここへきて急に大騒ぎになったのはどうしてなのでしょう。論文を読む力のある人なら誰でも、韓国でヒト・クローン胚を作るために大量の卵が使われたことを知っていたはずなのに、その卵の提供者が共同研究者の女性だったとか、卵の提供に対して「謝礼」が払われていたということがわかったと、今までは想像もしていなかったことだと急に言い始めたのはどうしてでしょう。

 断然優位だった韓国のクローン研究をここでたたきつぶして、アメリカに研究の中心を取り戻そうというような陰謀がまったくないと言い切れるのでしょうか。韓国のクローン胚研究のスポンサーのほとんどが欧米の企業だったということと関係があったりはしないのでしょうか。

 倫理的問題がこれほど大きなことになるということは、韓国の研究者やメディアは想像もできていなかったような気配があります。しかし、共同で研究していたアメリカ人がいたのに、彼らがそんなことをやっていたとは思わなかったなどと言えるのは不思議でなりません。ここへ来て何かを隠し通すことができなくなったので、自分だけ逃げ出したというふうに思うのは私が疑りすぎということなのでしょうか。

 どんなニュースにも裏があると思います。せっかく何十万人ものブロガーがいるのですから、敢えてひねくれたものの見方をするという人間がいても良いだろうと思い、本日はニュースソースを引用することなくすねたエントリーを書いてみました。
# by stochinai | 2005-11-28 23:06 | つぶやき | Comments(18)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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