今日になって、前の宮城県知事でテレビのコメンテーターとしての露出も多く、知名度が高いため、現職の石原慎太郎さんと互角に戦えることが期待される、浅野史郎さんが正式に都知事選に立候補することを表明したようです。
しばらく前から立候補すると言っていたようなので、まだ正式に表明していなかったということのほうがちょっと間抜けに思えますが、これでひとまず互角の役者同士で選挙戦が成立することを喜びたいと思います。
このくらいのレベルの人が出てきたからには、あとは東京都民の見識が問われるのが都知事選挙と言うことになると思います。別に石原慎太郎さんを選んだからダメとかそういうことではなく、「石原さんを選ぶというのが、今の東京都民なのか」と思うというだけですが(笑)。
私は都民ではありませんでの、完全なウォッチャーに徹するしかありませんし、誰が都知事になったとしても、直接に利害関係があるわけではありませんが、都民とて私と同じ日本人ですから、やっぱり気になります。
さて、その他にも立候補しているのが、建築家の黒川紀章さんともと足立区長である共産党の吉田万三さんです。黒川紀章さんは、有名な建築家で女優の若尾文子さんの夫でもある超有名人ですが、ひさびさにテレビでお見かけしたところ老けたなあという印象です。とても、今時の72歳には見えません。吉田万三さんは59歳、浅野史郎さんと同じ年です。石原都知事は74歳。頭の中はともかく、見た目はかなり若く見えます。
さて、共産党はどんな選挙にも参加することに意義があるという感じで候補を立てる党なのですが、吉田万三という名前を聞いて「ん?」と思いました。覚えやすいし、珍しい名前なので知っている人かと思ったのです。
私の知っている吉田万三君は、私が北海道大学に入った時に、北大の学生自治会の委員長をやっていた記憶があります。当時、北大の学生自治会は共産党青年部の民主青年同盟(民青)が強く、委員長も民青がずっとやっていたのではないかと思われます。で、その時に学生自治会の執行部が折から反日本共産党の流れが加速しつつあった全共闘運動の中で、学生投票によってリコールされたのではなかったかと思います。そのリコールされた委員長の名前が吉田万三君だったと思います。(このあたりの話は1969年頃の話ですので、記憶もかなりあいまいです。間違っていることも多いかもしれません。間違っていたら、スミマセン。ご存じの方は、ご指摘ください。)
その頃、北大では民青と革マル(全国的に見ると弱小だった革マルが、北海道ではなかなか強く、中核に「北の天然記念物」と呼ばれていた)が学生運動の2大勢力で、学生自治会をめぐって激しく対立していました。それでも、やはり北大は民青が強く、革マルは自治会を握っていた札幌医大からいつも応援が来ていたみたいです。ついでに思い出したので書いておきますと、革マルにはM川という有力な兄弟がいて、北大(医学部?)と札医大に分かれて入学していました。
昔話をしようというのではなく、この吉
田万三さんの履歴を見てみると、確かに1968年に北大歯学部にはいっています。おそらく、あの吉田万三君に間違いないと思います。そうでしたか。立派な歯医者になって、八丈島でコトー先生をやり、足立区長にまでなっていたのですね。何よりでした。
別に、私は個人的に面識があるわけではないのですが、立候補しているのが吉田万三君だとしたら、ここはひとつ浅野史郎さんと政策協定を結んで立候補を辞退してもらいたいと思います。(別に、吉田万三君でなくても、そうお願いしたいのですが。)
共産党の考えはちょっと違うかもしれませんが、共産党がからんだ選挙ではおうおうにして、共産党の票が非自民あるいは非保守候補に流れると、結果が逆転していただろうという結果になることがあります。
今回の東京都知事選挙では、どうなのか良くわかりませんが、やはり石原-保守-自民と、非石原-非保守-非自民という対立の構図になるような気がします。そうすると、吉田万三さんも黒川紀章さんも浅野史郎さんもひとくくりに(小異を捨てて大同につく)なれば、かなり有利に話が進むと思うのです。
それでも、石原さんが勝ってしまうということならば、それこそが都民の意志と納得もできますが、今度も票が割れて都民の意志は非石原でも、都知事は石原という結果になることが最悪のシナリオだと思います。
吉田万三君、そしてできれば黒川紀章さんも、ここはひとつ反石原ということで浅野に合流していただくわけにはいかないものでしょうか。
そうなると、首都決戦で燃えるとおもうんですけどね。