昨日と同じように、飛行機の中で査読の内職をしていたら、2時間などはあっという間に過ぎてしまい。今朝の札幌とは、温度差が10℃以上もある広島に到着しました。さんざん驚かされていたことが逆に幸いしたのか、広島の「暑さ」は予想していたよりはずっとマイルドなものでした。
学会は、正式には明日からだと思うのですが、今日も夕方から
ワークショップと称して、広島大学医学部で勉強会がありました。残念ながら私が広島空港についたのはすでにワークショップ開始時間の5時を過ぎており、そこからシャトルバスで広島駅まで50分。ホテルに着いたのは、もう6時半でした。
今から行っても遅すぎだよな~と思いつつも、ワークショップ終了後には参加者で懇親会がありますという誘惑に勝てずに、最後の講演だけは何とかすべて聞く時間に開場に滑り込むことができました。
開場は満員ですごい熱気です。広島の暑さはそれほどでもないなどという、先ほどの感想はどこへやら、まるでサウナの中での講演会という感じでしたが、これはビールがうまくなるぞなどと不謹慎なことを考えていたのは、たぶん私ひとりだけだったと思われるくらい、みなさんまじめに聞き熱心に議論をしていました。
さてさて懇親会ですよということで、バス乗り場へ向かう道すがら、昨年学会の懇親会で東大臨海実験所のA先生に紹介されたSさんが、明後日ポスター発表をしますので是非聞いてくださいと話しかけてきて、嬉しい再会。彼女は世界でも数少ない(ひとり?)ウミユリの再生研究をやっているがんばりやさんです。明後日の発表が楽しみです。
その後にもうひとり、不思議な人を発見。北大の同じ生物学科で(今は、大学院は理学研究院と先端生命科学研究院に分かれてしまいましたが)植物の研究をしているはずのF先生。あれれ、先生こんなところで何をしているのですか、という話になりましたが実はFさんもコケの再生の研究をしているとのこと。同じ建物の上下の階にいるのに、全然知らずにいてすみませんでした。
思い返せばFさんは、北大内でも動物や発生関係の講演会に良くいらっしゃっていて、勉強熱心だなと思っていたことは思い出しましたが、まさかそんな近い研究分野にいらっしゃったとは。まったく灯台もと暗しとはこのことですが、これで北大に帰ってからの楽しみがひとつ増えました。
それに、発生生物学は別に動物の専売特許ではなく、そういえば昔に植物の研究発表が結構あった時期もありました。今後はFさんのような方が、どんどんはいってきてくだされれば、動物だけでは見えにくかった生物のかたちづくりの根本原則が、意外に見つけやすくなったりする可能性もあるかもしれません。
SさんやFさんと、ウミユリや植物をまぜこぜにした話をしていてもまったく違和感がないどころか、単純に楽しいことこの上もありませんでした。自分には植物は趣味の世界の話だと思っていたのですが、こうして専門家と話すことができると趣味だけにしておくのはほんとうにもったいないと思いました。
全国の植物関係者で、発生生物学に興味を持たれている方は、是非ともどんどんこの学会に乗り込んできてください。動物学研究者にとっても植物学研究者にとっても、win-win の関係になることは間違いありませんので、是非どうぞ!
#さて話変わって、1年ほど前に私は「
教員処分を続ける東京都(別歌詞で歌え、君が代を)」というエントリーを書いていたのですが、八国山だよりさんが31日付で「
「君が代」替え歌流布」というエントリーを書かれているのを読んでびっくりしました。なかなかカッコいい英語で、ちょっと聞いていると君が代みたいにも聞こえるというすぐれものがあるそうです。君が代裁判においては、裁判所も信用できない今の日本ですから、こういう抵抗のやり方も私は断固支持したいと思います。