2005年 12月 21日
新しいウェブサイトと本
今日、CoSTEPの受講生がウェブ制作実習で作成している「さっぽろサイエンス観光マップ」が公開されました。
指導教員の方からの説明です。
ご覧になっていただければわかるのですが、これはブログを利用したホームページになっています。ブログを賢く利用した例として前にも「今日は何の日?」というプロジェクトをご紹介したことがありますが、今回のものはブログ・サービスを利用していながら普通のホームページっぽいところが売りかもしれません。
それから、もう一つの売りはGoogle Mapsとの連携です。Hatenaを使ったのもこれが使えるからだと指導教員の方がおっしゃっていましたが、紹介されている記事が地図の上で示されるのでぐっと親近感がわきます。今となっては、数日前に紹介した昭文社の「ちず窓」が使えますので、Hatena以外のブログでも同じようなことが簡単にできます。
もちろん、ホームページみたいではありますが、ブログのプログラムをそのまま使っていますから、コメントやトラックバックもできるようになっています。間違いを発見したり、感想がありましたらよろしくお願いいたします。
これだけだと、あまりにも情報が少なすぎるという感じがいたしますので、もうひとつだけ追加しておきます。3年ほど前に中学校の理科の検定外教科書「新しい科学の教科書」というものを作った時に、検討委員として生物関係の原稿作成のお手伝いをさせていただきました。「ゆとり教育」の結果として、あまりにも内容が削減されすぎた中学校理科の検定教科書に対する対案として出されたこの本は、幸いにも多くの方の支持を得て、今でも売れ続けているようです。
その本の成功に力を得て、高校の教科書も作ろうという話が持ち上がり、物理・化学・生物・地学の4冊の教科書をブルーバックスから出すことになりました。今度は、検討委員ではなく執筆をさせてもらいたいと申し出たところ、監修もやれと言われておっかなびっくり勤めさせていただきました。いろいろありましたが、苦節3年、ようやく形ができあがりました。
月曜日に配送されてきた「ブルーバックス・メール 第63号(No. 63)」に、予告が出たように生物と化学が先行発売です。
生物に関しては、編集部長が「良くもこんなに情報を詰め込んだものだ」と驚かれるほど充実したものができました。それにはもちろん、執筆の各先生の努力が大きかったということもさることながら、この本が最終的形を整えるまでには、講談社内および社外の編集者の方々の「編集力」にかなりの部分を負っていることを認めざるを得ません。
我々が専門分野で書く、論文や専門書などは最終原稿まですべてが著者の手で行われるものですが、ブルーバックスでは読者の側に立って徹底的な査読および改訂要求が何度も何度も行われます。「専門家」が独りよがりで書いた本は、たとえ一般向けとうたっていても一般の方々に受け入れられることは少ないのに対して、ブルーバックスからは時としてベストセラーが生まれる秘密のひとつを見せていただいたと思いました。
結局のところ、我々がCoSTEPでようやくやり始めたサイエンス・コミュニケーションを、ブルーバックスでは何十年も前からやっていたということなのです。
CoSTEPの目標のひとつが、ブルーバックスを越えることだと考えている今日この頃なのでした。
指導教員の方からの説明です。
これは、実習メンバーがそれぞれ、サイエンスの切り口で札幌のさまざまなスポットを分かりやすく楽しく紹介しようというコンセプトに基づいて、継続的に記事を追加していくブログタイプのサイトです。ブログの記事と、ウェブ上の地図が連動していますので、位置を確認することもできます。現在は第一回目の記事が掲載されているのみですが、5名の実習メンバーが交代で、だいたい3日に一度記事を追加していき、年度末までに合計40程の記事が掲載される予定です。
ご覧になっていただければわかるのですが、これはブログを利用したホームページになっています。ブログを賢く利用した例として前にも「今日は何の日?」というプロジェクトをご紹介したことがありますが、今回のものはブログ・サービスを利用していながら普通のホームページっぽいところが売りかもしれません。
それから、もう一つの売りはGoogle Mapsとの連携です。Hatenaを使ったのもこれが使えるからだと指導教員の方がおっしゃっていましたが、紹介されている記事が地図の上で示されるのでぐっと親近感がわきます。今となっては、数日前に紹介した昭文社の「ちず窓」が使えますので、Hatena以外のブログでも同じようなことが簡単にできます。
もちろん、ホームページみたいではありますが、ブログのプログラムをそのまま使っていますから、コメントやトラックバックもできるようになっています。間違いを発見したり、感想がありましたらよろしくお願いいたします。
これだけだと、あまりにも情報が少なすぎるという感じがいたしますので、もうひとつだけ追加しておきます。3年ほど前に中学校の理科の検定外教科書「新しい科学の教科書」というものを作った時に、検討委員として生物関係の原稿作成のお手伝いをさせていただきました。「ゆとり教育」の結果として、あまりにも内容が削減されすぎた中学校理科の検定教科書に対する対案として出されたこの本は、幸いにも多くの方の支持を得て、今でも売れ続けているようです。
その本の成功に力を得て、高校の教科書も作ろうという話が持ち上がり、物理・化学・生物・地学の4冊の教科書をブルーバックスから出すことになりました。今度は、検討委員ではなく執筆をさせてもらいたいと申し出たところ、監修もやれと言われておっかなびっくり勤めさせていただきました。いろいろありましたが、苦節3年、ようやく形ができあがりました。
月曜日に配送されてきた「ブルーバックス・メール 第63号(No. 63)」に、予告が出たように生物と化学が先行発売です。
【3】1月20日発売予定の新刊情報
★いずれも仮題、定価は未定です。
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●新しい高校生物の教科書 栃内新/左巻健男 編著
●新しい高校化学の教科書 左巻健男 編著
読んでわかるから面白い!
ブルーバックスから高校理科教科書シリーズが登場。
理科教育に情熱をかたむける現場の教師たちが、
3年の歳月をかけて作りあげた、現代人のための「検定外教科書」。
2月には『高校物理』『高校地学』が刊行予定。
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生物に関しては、編集部長が「良くもこんなに情報を詰め込んだものだ」と驚かれるほど充実したものができました。それにはもちろん、執筆の各先生の努力が大きかったということもさることながら、この本が最終的形を整えるまでには、講談社内および社外の編集者の方々の「編集力」にかなりの部分を負っていることを認めざるを得ません。
我々が専門分野で書く、論文や専門書などは最終原稿まですべてが著者の手で行われるものですが、ブルーバックスでは読者の側に立って徹底的な査読および改訂要求が何度も何度も行われます。「専門家」が独りよがりで書いた本は、たとえ一般向けとうたっていても一般の方々に受け入れられることは少ないのに対して、ブルーバックスからは時としてベストセラーが生まれる秘密のひとつを見せていただいたと思いました。
結局のところ、我々がCoSTEPでようやくやり始めたサイエンス・コミュニケーションを、ブルーバックスでは何十年も前からやっていたということなのです。
CoSTEPの目標のひとつが、ブルーバックスを越えることだと考えている今日この頃なのでした。
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by stochinai
| 2005-12-21 23:52
| 教育
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Comments(1)