5号館を出て

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RSSリーダー

 一応、ブログにカウンターをつけています。ここでブログを始めてから忍者ツールズというのを使っていたのですが、そのカウントとこのブログ設定の中にあるレポートというカウンターがあまりに違うので、割と最近になってもう一つアクセスアナライザーというのも入れてみましたら、それもまた微妙な値を出してくれています。

 たとえば、今現在エキサイトのレポートは本日185名の訪問者を記録しています。忍者ツールズだと530クリック、アクセスアナライザーだと355のユニーク人数と393のヒット数を示しています。いったい、どれを信じて良いのかはわかりませんが、時系列でのアクセス記録を表示してくれる忍者とアクアナを見ているとおもしろいことがわかります。

 それは、ここで新しい記事を投稿すると1-2時間のうちにアクセス数が明らかに増加する傾向があるのです。ということは、ある数の方達はRSSリーダーという最新記事の自動収拾ソフトで新しいエントリーを監視していることが推察されます。

 私も、良く見るブログサイトが70-80ありますが、毎日見に行くことができるわけでもありません。そこでフリーのRSSリーダーを利用させてもらっています。

 そのうちの一つgoo RSSリーダーがバージョン2になりました。これは、直感的に使えるのであまり詳しくない私にも簡単に使いこなせました。バージョンが上がって何が変わったのかは良くわかりませんが、更新が不定期なんだけれども気になるサイトのチェックにはとても重宝しています。

 もう一つ使っているのがブログラインです。こちらもフリーですが、ソフトというよりはレンタルサイトのようなもので、特定のサイトをレンタルしてそこに記事情報を集めてもらっておいて、時折見に行くというしくみのようです。

 gooの場合だと、自分のコンピューターの中にサイトの更新情報を読み込まなければならないので、遅い回線で接続している時などはなかなか更新情報が集まらないことがありますが、ブログラインだと向こうが勝手に集めておいてくれたものにアクセスするだけですので、瞬間的に情報が手に入ります。ただし、更新頻度などはすべて向こう任せなので、リアルタイムで更新情報が手にはいるわけではないという欠点があります。逆にgooなどの場合には今現在の情報を強制的に集めることも可能です。

 ほんとうは、この機能を利用してもっと賢く効率的に記事を集めることもできるようなのですが、私はこの新着記事のチェックにしか利用していない、低級ユーザーです。

 とは言え、RSSリーダーがあるとないとでは大違いです。まだ使っておられない方がいらっしゃいましたら、機会があったら是非とも試してみることをお勧めします。

 手放せなくなります。
# by stochinai | 2005-07-29 21:48 | コンピューター・ネット | Comments(0)
 JANJANの今週の本棚の書評が出ました。内容紹介で「100種類以上のイラストを掲載しながら魚の生態と漁業の現状についてわかりやすく解説する」とあったので、魚を見るのも食べるのも好きな私は張り切って応募しました。

 楽しんで読めた一冊です。

 感想はJANJANサイトに出た書評をお読みいただきたいと思います。
# by stochinai | 2005-07-29 14:17 | 趣味 | Comments(0)

小学生のラボ訪問

 今日は前から約束していた、小学生理科教室の皆さんのラボ訪問がありました。私たちが開発したアフリカツメガエルの純系であるJ系統の分譲をお願いしているワタナベ増殖さんのご紹介ということもあり、はるばる関西からサイエンスキャンプin北海道ということで来られる児童の皆さんにラボを見てもらうのです。

 実際に関西から来られた子供さん達は、12名だったのですが同じキッズラボの帯広校のみなさん16名も一緒だったので、総勢28名だったのだと思います。それに、関西からの付き添いの先生2名、帯広からの先生2名(?)、お手伝いの学生さん(北大生?)が3名ほどだったように思います。それに、取材陣として科学技術コミュニケーター養成ユニットのNさんと同伴のゲストさんがいらっしゃったので、30数名の大行事となりました。

 最初に夏休みも近いために空いていた学生実験室を借りて、私が「講義」をしました。市民セミナーという形の一般の方を相手にした講演はやったことがあるのですが、小学生を相手にした本格的な講義は初めてです。2日ほどかけて準備したものの、飽きられないためにどうするかということで、だいぶ悩みました。

 しかし、相手の顔を見るまでは講義の最終バージョンはできあがらないという、いつものポリシーで現場に望むことになりました。やってみると、何とかなるものです。

 講義の内容は、自己紹介(私のルーツである、岩手県花巻市をGoogleMapを使って日本全図から2万5000分の1まで拡大)から始まって、北海道大学、理学部、生物学科と進んだところで、「勉強と研究はどう違う?」という話をちょっと長くやりました。

 そこで、サイエンスの世界には答が本に書いているものから、余りよくわかっていないもの、さらにはまだ誰も知らないところがあり、それが勉強と研究との違いで、高校までは勉強ばかりだけれども、大学が終わる頃からは研究がはじまるんだよ、というちょっと難しい話をしました。前に同じ話を高校生にしたことがあるのですが、ふ~んという感じで聞き流されてしまった記憶があります。ところが、意外なことに今日の小学生の数人はこの話をきちんと理解しただけではなく、けっこう印象に残ったらしく感想メモの中に書き残していってくれました。これには、ちょっとびっくりでした。

 で、その後は我々の研究室で行っている研究の話をしました。導入は眞鍋かをりさんに登場してもらって(もちろん録画です)、サイエンスZEROの「脳を再生するミミズとオタマジャクシの話」です。横で見ていたNさんの話によると、パワーポイントの画面からビデオ画面に変わったとたんに、身体をゆらゆらとゆすっていた子供達もしゃきっとなってスクリーンに釘付けになっていたとのことです。子供には動画というのが、想像以上にインパクトがあるということでしょうか。

 「再生って知ってますか」って聞いたら、「知ってる。知ってる。プラナリアだ」とか「ヒトデも再生するんでしょ」とか、さすがに理科教室の子供達はひと味違います。楽しくやりとりしながら話を進めることができました。

 その後は、ミジンコとそれを食べるフサカの戦いの話です。フサカがいるとミジンコの背中にトゲが生える話をすると「それ知ってる。トリビアで見たもん」です。小学生とは言えさすがに関西人、ぐんぐん乗ってきます。それに比べると、帯広の子供達はおとなしかったことを今になって思い出しました。このミジンコの種名は何ていうんですか、などという専門的な質問まで出てきて「おー」と思う瞬間も。

 実はここでも、うちの大学院生が撮影したビデオが子供達を引きつけました。トゲのないミジンコはあっさり食べられてしまうのに、同じ大きさのトゲのあるミジンコは捕まっても捕まっても飲み込まれることなく逃げるシーンには、真鍋さんのビデオと同様アンコールです。

 最後にオタマジャクシとスペースシャトルの話をしましたが、さすがにちょっと疲れてきたのか、時事ネタであるにもかかわらず(実は旅行中で、彼らには時事ネタではなかったのかも知れません。今、気がつきました)ちょっと反応が鈍くなってきましたので、早々に話を切り上げて「それじゃあ、実験室を、見に行こう!」ということで、講義はお開き。

 45分くらいかかるかな、と思って用意したネタでしたが時計を見てみると30分でした。まあ、小学生の緊張を維持するのはこんなものかもしれません。今時は、大学生でも45分持たせるのは大変です。

 さて、その後は実験室探検。さすがに、子供達は理科教室で鍛えられているだけあって、ピペットマンまで知っていましたが、動物飼育室に入ると一転してみんな普通の子供達に戻って大騒ぎでした。すごいパワーとエネルギーで、圧倒されます。あらゆる動物をさわりたがるし、写真を撮りまくっていました。カエルが欲しいとか、プラナリアを持って帰りたいとか、先生を焦らせていました。そう言えば、たくさんの子が立派なデジカメを持参していて、それにもちょっと驚きでした。

 とまだまだ思い出すことはたくさんあるのですが、少なくとも普通に見学に来る高校生などとは全然違うということが、今日の強い印象です。この子達の多くはおそらく「学力」の高い子に違いないのですが、学力の高い高校生の多くにはこのパワーとエネルギーを感じることはできません。中学・高校と進むうちに何かを捨てさせられてしまうのかもしれません。受験に押しつぶされそうになっている高校生ではなく、こういう恐れを知らない子供達にサイエンスをおもしろさを吹き込んでいくことができれば、日本は変わるかもしれないと感じました。

 大変は大変でしたが、なかなか楽しい経験をさせてもらいました。キッズラボの方からは、もっと大規模にしてこれからも続けて行きたいという話がありましたが、そうなるともはやボランティア・ベースの私の手には負えません。TAを雇わせてもらって、もう少しシステマティックにやることを考えて行くことになるでしょう。

 最後に書かなければならないことが、ひとつあります。

 今日来てくれた子供達は間違いなくお金持ちで、家庭の教育意識も高い親に恵まれた子達です。しかし、日本の将来を考えるならば、お金に恵まれていない家庭の子達にも同じような機会を与えてやりたいと強く思いました。文科省の方々、全国の国立大学法人の方々、ひとつ本気で考えてみてくれませんか。
# by stochinai | 2005-07-28 20:51 | 教育 | Comments(7)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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