2005年 03月 02日
なんのための中教審
「おしえるしごと。」でばろっくさんが、「中教審を信じ難い理由」というエントリーを書かれておられます。
ばろっくさんが中教審のメンバーを調べてみたところ、「ほとんどが『私立関係者』だ」ということで、「分かりやすいのは、今就いておられる仕事が私立学校関係である人。またそれ以外の方々も学歴をちょっと調べさせてもらうと、大抵が私立出身者なんですね。それもとっても高名な」とのことです。
私立学校の出身者ばかりを集めて公立学校の今後の方針を検討するというのも、確かに偏ったことになるかもしれません。しかし、政府系の審議会にはそれ以上の根深い問題点があると思います。
それは、審議会は政府の意向に許諾を与えるために組織されるものであるということです。ですから、メンバーが政府の意向を反映するようなものになっているのは当たり前で、場合によっては最初に選ばれた委員が邪魔になりそうなことがわかって外されるというような話も良く聞きます。逆に、いつでも選ばれる(政府から見て)「優等生」の常連委員もいるようです。
結局、中教審を始めとする政府が組織する各種の審議会の任務は、「政府の方針にお墨付きを与える」という任務だけが与えられているのだと思います。
つまり、政府が政策立案に困って審議会に諮問しているわけではなく、あらかじめ持っているやりたいことにOKのゴーサインを出すことが期待されているのが審議会なのです。
私は委員になったことなどありませんが、審議会の中味の想像は容易につきます。いろいろな「雑談」をすることは許されているでしょうが、次回に提供されるその会議の議事録は、「優秀な」官僚によって作られた、政府の政策を支持する巧妙な作文になっています。もちろん、その議事録に異議を唱えて修正を要求することはできるのですが、そのようになることは稀なことでしょう。
そして毎回のように議事録に異議を唱える委員は、次の審議会の時には選ばれなくなっているこでしょう。
というわけで、私もばろっくさんのおっしゃるように、中教審を信じるわけにはいきません。いままでもずっと、その時の政府=文科省(文部省)がやろうとしたことを承認することしかしてこなかった中教審そのものを否定することから始めなければ、これからも日本の教育がまともになることは、とうてい期待できないと思います。
中教審の委員に私学の方が多いということは、政府が自分自身の行っている公教育を否定しようとしていることになるのかもしれないとも思えるのですが、実は郵政民営化などと同じく、教育も民営化しようとしている政府=自民党の深謀遠慮の結果、公営の教育システムを崩壊させようとしている結果なのだとしたら、自民党もなかなかしたたかな作戦を遂行しつつあると言えるのかも知れません。
本当に、そうなんでしょうか。
ばろっくさんが中教審のメンバーを調べてみたところ、「ほとんどが『私立関係者』だ」ということで、「分かりやすいのは、今就いておられる仕事が私立学校関係である人。またそれ以外の方々も学歴をちょっと調べさせてもらうと、大抵が私立出身者なんですね。それもとっても高名な」とのことです。
私立学校の出身者ばかりを集めて公立学校の今後の方針を検討するというのも、確かに偏ったことになるかもしれません。しかし、政府系の審議会にはそれ以上の根深い問題点があると思います。
それは、審議会は政府の意向に許諾を与えるために組織されるものであるということです。ですから、メンバーが政府の意向を反映するようなものになっているのは当たり前で、場合によっては最初に選ばれた委員が邪魔になりそうなことがわかって外されるというような話も良く聞きます。逆に、いつでも選ばれる(政府から見て)「優等生」の常連委員もいるようです。
結局、中教審を始めとする政府が組織する各種の審議会の任務は、「政府の方針にお墨付きを与える」という任務だけが与えられているのだと思います。
つまり、政府が政策立案に困って審議会に諮問しているわけではなく、あらかじめ持っているやりたいことにOKのゴーサインを出すことが期待されているのが審議会なのです。
私は委員になったことなどありませんが、審議会の中味の想像は容易につきます。いろいろな「雑談」をすることは許されているでしょうが、次回に提供されるその会議の議事録は、「優秀な」官僚によって作られた、政府の政策を支持する巧妙な作文になっています。もちろん、その議事録に異議を唱えて修正を要求することはできるのですが、そのようになることは稀なことでしょう。
そして毎回のように議事録に異議を唱える委員は、次の審議会の時には選ばれなくなっているこでしょう。
というわけで、私もばろっくさんのおっしゃるように、中教審を信じるわけにはいきません。いままでもずっと、その時の政府=文科省(文部省)がやろうとしたことを承認することしかしてこなかった中教審そのものを否定することから始めなければ、これからも日本の教育がまともになることは、とうてい期待できないと思います。
中教審の委員に私学の方が多いということは、政府が自分自身の行っている公教育を否定しようとしていることになるのかもしれないとも思えるのですが、実は郵政民営化などと同じく、教育も民営化しようとしている政府=自民党の深謀遠慮の結果、公営の教育システムを崩壊させようとしている結果なのだとしたら、自民党もなかなかしたたかな作戦を遂行しつつあると言えるのかも知れません。
本当に、そうなんでしょうか。
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by stochinai
| 2005-03-02 22:04
| 教育
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Comments(4)