5号館を出て

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平和を争点のひとつに

 今回の選挙は意図的に国民投票のように偽装されていますが、衆議院選挙である以上この選挙で政権についた勢力があらゆる国政を担当する内閣を組織します。

 そういう意味で、声を大にして言っておきたいことがあります。


この選挙は


決して郵政民営化の是非を問う


国民投票などではありません


 というわけで、私もこの選挙で何を争点にすべきか考えていきたいと思います。

 もちろん、私の職場の関連で教育問題にもきちんと対応してくれる人に国政を担当していただきたいと思っています。初等・中等教育も大事なのですが、もっとも身近な問題は高等教育と、その後のキャリアのことです。

 内閣の政策により、現在ものすごい数の博士が生み出されていますが、なかなか定職につけない状況にあります。政策によって作り出された博士が、大量にポスドクあるいはそれを終えてフリーターとして生活している現状があります。つまり、今までの政府の失政のツケがここにあります。ですから、その点に関しては政策を変えてくれる人または組織に政権を取ってもらいたいと思います。

 しかし、この問題はある意味で非常にローカルな問題なので、選挙を目前にして重要課題として論議するとどうしても浮いてしまうのは否めません。というわけで、我々にとっては重要な問題ではありますが、このテーマで大きな流れを作ることはできないと認めます。

 というわけで、もう少しジェネラルな問題を提起して見たいと思います。それはおやじのつぶやきさんのところで提案された平和をひとつの争点の柱とすることです。

 
争点その1:平和


 おやじのつぶやきさんのところに引用されているアピールの原典へのリンクが張っていなかったので勝手に探してみましたが、これがそれだと思います。

 勉強不足の私は呼び掛け人の方々の多くをあまり存じ上げないのですが、おやじのつぶさきさんを信頼しておりますので、このアピールをここに引用させてもらうことにしました。

 アメリカ大統領選の予備選挙などでは、当選不可能とわかった候補は順次断念して他の候補に協力します。そこで、当選の見込みがない平和希求政党・政治家はその地区の選挙から降り、当選可能性が相対的に高い平和希求候補者を推薦したりその候補に協力するように要望します。また、擁立・推薦を行わない場合は、平和希求政党は、自主投票にせずに、平和を真に求めていると思われる候補者に協力するように求めたいと思います。

 ここの部分には、私も賛成です。

 まあ、現実的に考えると平和を最大テーマに政権を取れる政党が今の日本にないことは事実だし、どれだけの候補が平和をマニフェストに挙げてくれるかも疑問なのですが、とりあえず私は平和のことも大きなテーマとして考えてくれる人を当選させるべき投票行動をしたいと思います。

 こんな調子で、選挙までにあといくつか争点を挙げていきたいと思います。ご意見がありましたら、お寄せください。
# by stochinai | 2005-08-16 21:09 | つぶやき | Comments(46)
 GoogleMaps(日本語版Googleマップス)の売りは、かなり細かいところまで写された衛星写真です。

 当然のことながら、衛星写真も写真ですからある日のある瞬間が切り取られて写し込まれます。任意の場所を拡大してみても、自動車や場合によっては人の姿までが映っているのを見て、プライバシーがかなり危ういなあと思ったりもしていたところです。

 Hotwired Japanに衛星写真がとらえた「思いがけないシーン」というおもしろい記事が載っています。

 内容は記事を読んでいただければすぐにわかるのですが、全地球を写したGoogleMapsの中には決定的瞬間がかなり写っているということです。

 たとえば、

・毎年8月の終わりに、アメリカ、ネバダの砂漠で行われる、巨大アートフェスティバル「バーニングマン」の設営風景

・ サンフランシスコのCastro Street Fairが行われているところ。

・ 同じく San Francisco 49ersの試合が行われているスタジアム。

・ フィラデルフィアではPhiladelphia Philliesの試合も写っています。

 さらに、地図そのもので見つけることはできなかったのですが、どうやら噴火したばかりの火山氷を割っている砕氷船、イラクでバグダッドで爆弾が爆発している瞬間ナジャフでの銃撃戦、さらには羽田に着陸しようとしているジャンボ機もとらえられていると書かれています。
 
 これ自体は、発見のおもしろさとして楽しめなくもないのですが、これを突きつめていくと宇宙からの監視カメラということにならないでしょうか。

 GoogleMapsでさえ車の車種を特定できるくらいの精度で撮影することができるようですので、軍事用のものなら人が誰であるかも同定できる写真が写せるはずです。その精度で、空いっぱいに写真撮影用の衛星をとばしたら、地上の監視カメラに近い働きもできそうです。

 そして、最大の問題点はそれがアメリカだけの手中にあるということです。

 いいのでしょうか。
# by stochinai | 2005-08-16 20:17 | コンピューター・ネット | Comments(0)
 もう数日前のニュースになってしまいましたが、選挙騒動に隠れてしまってあまり話題になっていないようですが、直接我々の命に関わる問題という意味では、郵政問題よりも深刻かもしれない重大なニュースです。

 13日の読売に「妊婦さん食べ過ぎ注意」という記事が載っています。

 「魚介類に含まれるメチル水銀が胎児に悪影響を及ぼす可能性があるとして、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の専門部会は12日、妊婦が注意すべき魚介類として、3種類のマグロなど計16種を挙げ、食べ過ぎないための摂取量の試案をまとめた」というニュースです。

 カジキマグロやイルカやクジラの肉にはメチル水銀が蓄積しているので、あまり食べない方が良いという注意はすでに2003年に出されていましたが、今回はそれに9種類を加えて注意を喚起しています。2年間でサカナやクジラ・イルカに含まれる有機水銀の量が増加したというよりは、国際専門家会議が水銀の耐容摂取量を引き下げたため見直したということですが、リストを見ると結構衝撃的です。(読売より転載)
妊婦が食べてあぶないものは誰が食べたってあぶない_c0025115_21175065.jpg
 前回はメカジキ(カジキマグロ)とキンメダイを除くとサメやクジラ、イルカという食べたくても手に入りにくいものが主な魚種だったために、我々にはそれほど関係ないかもという気分だったのですが、今回は普通に食べるマグロがほとんど入っていますので、いろいろな意味で波紋を広げるような気がします。

 メチル水銀は水俣病の原因物質として特定されていて、脳などの中枢神経に障害を起こすことがはっきりしている毒物です。確かに、発生途上の胎児には影響が出やすいかもしれませんが、大人には全く影響がないなどというデータは見たことがありません。

 厚生労働省は「妊婦以外は普通に食べてもまったく問題ない」というコメントを出していますけれども、妊婦(胎児)が2週間に1回以上は食べるべきではないようなものは健康な大人と言えども食べない方が良いのではないかというのが、素直な反応ではないでしょうか。

 厚生労働省では「食品に関するリスクコミュニケーション(妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項の見直しについての意見交換会)」の開催及び参加者の募集についてという広報を出して「消費者、事業者などの関係者の方々と本件に関する理解を深め、意見交換を行う機会を設けましたのでお知らせしますとともに、参加者を募集いたします」とのことで、東京と大阪で1回ずつ開かれる予定です。

 専門家の答申を受けた厚生労働省が、業者と消費者に対して上手にリスクコミュニケーションをとることに成功するかどうか、注目したいと思います。
# by stochinai | 2005-08-15 21:34 | つぶやき | Comments(2)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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